リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

森友取引の調査報告:財務省の良心を見直した―と言っていいか?

2018-06-04 | 政治
森友学園への国有地売却に関し,財務省の調査報告の内容が報道された(朝日新聞2018-6-4夕刊).
交渉記録が破棄されたことは安倍首相が「私や妻が関係していたということになれば,首相も国会議員も辞める」と述べたこと(2月17日)が契機となったと認定したり,佐川・前理財局長が「廃棄や改ざんの方向性を決定づけた」とするなど,これまで野党側が指摘していた疑惑をある程度認める内容となっている.
私は麻生財務相の監督の下であたりさわりのない内容に骨抜きにされた報告書が出てくるものとばかり思っていたので,財務省の官僚たちの良心を見直した.報告書作成にどのような人が携わったのか,麻生財務相の干渉などはなかったのか,知りたい.

と書いてから思ったのだが,今回の報告書の内容でも,決定的な証拠は隠したまま,国民がある程度納得できそうな餌だけ残しておいた,というようなことはないのだろうか.まじめに報告書をまとめた人たちには申し訳ないが,改竄・破棄といった「前科」を考えると,信じ切ることができないのが悲しい.またそもそも,意図的な隠蔽がなくても,改竄・破棄される前の文書が完全に復元できていない可能性は残る.
事実を知っている人のさらなる情報提供を期待したい.

追記:やはり私は甘かったようだ.朝日新聞2018-6-5は,そもそも佐川氏がなぜ虚偽の国会答弁をしたかについては検証されていないなどの点を指摘して「甘い調査」と批判している.夕刊によれば,麻生財務相は首相答弁がきっかけとなったことさえ認めていないらしい.
財務省の内部調査だから限界があるのは予想できたが,「内部」って実際にはどういう人が関わったのだろう?さすがに処分の対象となる人は関わっていないだろうが,そうした人々の上司,同僚,部下が調査にあたったことはあるのではないか.そもそも麻生財務相は内容にどの程度関与したのだろう.そのへんを知りたい.
ところで,夕刊によれば,第三者による調査について,麻生財務相は守秘義務があるから限界があるとして否定している.そうではなく,守秘義務があっても調査できるような権限を与えた第三者委員会で調査すべきなのではないだろうか.

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