勝手にお喋りーSanctuaryー

マニアックな趣味のお喋りを勝手につらつらと語っていますー聖域と言うより、隠れ家ー

誰でもギャップに弱い

2009-02-18 | 胸ときめかすお喋り
少女マンガによくあるシチュエーション。
普段は口が悪くて乱暴な男の子が、雨の中で濡れて震えている子犬を抱き上げ温めてやるところを偶然見かける女の子。
当然、見かけと内面のギャップに女の子は射落とされる。

恋愛において、出会いのハードルは低い方が有利だ。
一目惚れって言うのもあるにはあるが、それだけでは恋は育たない。
恋を育てる最良の肥料はギャップだ。

彼はギャップで人間が形成されているのではないかと思うほど、ギャップだらけの人だ。
最初に出会ったのは昨年の5月だけど、その時の印象は・・・。
悪くはないけど、お世辞にも一目惚れするタイプではなかった。

それから幾度か逢うたび、少しずつ彼に惹かれていった。
その都度ギャップにやられ、頭の整理が追い付かないほどだった。

そして今日、彼はそのギャップを最大限に見せつけてくれた。
私だけではなく、その場に居並ぶスーツのおじさんたちにも。
詳しく書けないのが残念なほど、そのままドラマになりそうなシーンだった。

もうKO寸前で、タオルを投げたい。

それなのに私は帰り道で、彼を失望させてしまった。
数秒間フリーズして、がっかりした気持ちを言葉にしないまま伝えてくる彼に、私はどんな対応もとれなかった。

私は自由に生きてきた人間だ。
人の思惑や常識に捕らわれず、自分の意志を押し通してきた。
少なくともそう思っていた。
だけどいつの間にか、こんなにドップリ常識にはまっていた。

私にギャップがあるとしたら、悪い方のそれなのかもしれない。
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売れ残りのブルーベリーパイ

2009-02-17 | 映画のお喋り
久しぶりに映画のおしゃべりでもしてみよう。
最近は本当にこのジャンルばかり観ている。
そう、「ラブストーリー」

でもこの映画、ラブストーリーというジャンルからは少し離れている。
一つの恋が終わり、次の恋が生まれかけた。
この辺でワクワクするのに、なぜか映画は自分探しの「ロードムービー」へと化す。

マイ・ブルーベリー・ナイツ
 2007年 フランス・香港・中国制作
 監督:ウォン・カーウァイ
 出演:ノラ・ジョーンズ、ジュード・ロウ、レイチェル・ワイズ、ナタリー・ポートマン

ノラ・ジョーンズはシンガーだけど、相手役に恵まれて演技は問題なし。
そしてキュート。
レイチェルもナタリーもキュート。
可愛い女の子たちを見てるだけで、ある程度の得点は入る。

ジュード・ロウはもうこの手の映画には欠かせない俳優だ。
少し歳取って、妻に逃げられたバツイチ男の悲しさなんかも醸し出している。
若い女の子を包み込む優しさもあるし、文句なしです。

映像がきれい。
音楽が私好み。
もう悪いところなしみたいだけど、ストーリーが…。

PVのような映像をつなげて、ストーリーのないラブストーリーって言うのが最近目立っている。
正直、途中で寝そうになった。

エリザベスとジェレミーが出会ったきり、感情の軋轢もないまま離れ離れになり、旅先から送る「手紙」だけでつながれる。
こんなの恋じゃなく友情じゃないの?
旅立ったものも、残されたものも、それぞれ成長し、本当に大切なものに気付く的なストーリーなのかもしれないけど。

傷ついたところから始まり、傷を癒す旅に出る。
その後は傷つくことのないラブストーリー。
私には物足りなかった。

(タイトルは映画を見た人にならすぐ意味がわかる。
売れ残ったものでも、よく味わえば美味しいことに気付く、のかも)
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夕日を眺めながら-1-

2009-02-16 | 移住のお喋り
日本の一般的な一戸建て住宅の敷地はそう広くない。
2階の窓から外を見ても、隣の家の窓が見えるだけだったりする。

庭はないけど、集合住宅だと視界はかなり広くなる。
玄関の扉を開けて外に出ると、満月が目の前に見える。
月を眺めるために、しばらく外の手すりにもたれかかってみる。

私の部屋の窓は南西向きで、ちょうど真西の方角が広い駐車場になっている。
西日は射すが、フローリングなので畳が傷む心配はない。

だから時間がある時は、夕日が沈むのをぼんやり眺める。
穏やかな時が流れる。

彼はこの夕陽を見られない。
窓が南東を向いているから。
その代り昇る朝日が見られる。

春になったらすぐ傍の公園の桜でお花見が出来る。
隣にいられたら…。

恋は妄想も生む。
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正しい恋の進め方

2009-02-15 | 胸ときめかすお喋り
そんなものがあるのなら、世の中バラ色だらけだ。
たとえマニュアル本なるものがあるとしても、役に立たないと思う。
人の数だけ、恋のシチュエーションがあるからだ。

状況。
距離。
環境。
性格。
経験値。

さまざまな変数があり過ぎて、方程式は成り立たない。
成り立つとしても、博士号でも持っていない限り方程式が解けない。


一歩進んだ?
と思った翌日、底なし沼に落ち込むこともある。

この1週間、私はドツボだった。
でも今日は、かなり高い山の頂きまで舞い上がっている気がする。

恋をしたら、ジェットコースターなんかこの世になくてもいいと思うようになる。
自分の心が常にジェットコースターだから。

明日はドツボだろうか。
チョモランマの頂きだろうか。

痛い思いを何度しても、また恋をしてしまう。
ジェットコースター的スリルが、余程好きなんだろう。
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哀しみのバレンタインデー

2009-02-14 | TVや舞台やスポーツのお喋り
たった2日前だ。
せめて5日前くらいに告知してほしかった。
仕事休めず…。

そう言う人が多かったのか。
或いは逆チョコが絶対に欲しくなかったのか。
或いは色紙と言うものを買うのが恥ずかしかったのか。
或いは…。

庄司さん、がっかりしないでね。
ブログのネタとしては美味しいしね。
今度はもう少し早い告知をね。

仔細は↓
今日のサイン会


それでも私よりマシかもしれないよ。
事前調査であっさりチョコを断られた私より。
それでも強引に渡せなかった弱虫な私より。

ああ、哀しみのValentine's Day…
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月には帰れない―最終章ー

2009-02-13 | 移住のお喋り
「家」と言うのは心の安定を得られる場所のことだ。

前の家に住んでいた頃も、そして今も、私は「仮の家」に住んでいる。
まだ心の安定は得られていない。

それは引っ越して1年以上も経つのに、まだ完全に物があるべきところに収まっていないと言うのとは関係ない。
膝爆弾のせいで、2か月はまともに歩けなかったので、整理が遅れただけにすぎない。

そこが結婚した相手と住む家でないから、と言うのとも関係はない。

理想の家でないから?
大きな家ではないから?
ますます関係ない。

それは心の問題なんだと思う。
ありとあらゆる条件を備えた貴公子たちから求婚されても、かぐや姫は月に帰りたいと言った。
竹の中から生まれ、月に住んだことのないかぐや姫がなぜ月に帰りたがったのだろう。

私は心の中に故郷を持っている。
それがどこか、私は知らない。
まだ見たことのない風景の中に、私の「家」は存在している。

月からの使途が私を迎えに来ないことだけは知っている。
それは私が探し、見つけ、作り上げるものなのだ。

私はまだ当分、月へは帰れそうにない。
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月には帰れないー8-

2009-02-12 | 移住のお喋り
引っ越して、変わったものは家だけではない。
世帯主が私に変わったことだ。
父が亡くなってから、ずっと世帯主は母だった。
私は親の家に同居している娘だった。

これからは違う。
私の家に母が同居することになったのだ。
公共料金の請求書は私宛に来る。
住民票も書き換えた。
そう言えば印鑑証明もした。

本当はもっと早く家を出て、一人暮らしをするものなんだろう。
これまで楽してグダグダ暮らしてきた付けが、今回ってきたような気がする。

責任感?
そんなものはない。
なるようにしかならないと思っている。

庭のない家にもいいところはある。
一番に上げたいのは日当たり。
天気のいい日は真冬でも夜まで暖房がいらない。

見えない場所の埃やカビがなくなったせいか、毎晩恒例だった咳がぴたりと止まった。
あのままだったら肺か気管を病んでいたかもしれない。

そして何より、隣の家の生活音が聞こえないこと。
一軒家より集合住宅の方がうるさくないって、かなり意外だった。
基地の騒音範囲内なので、防音がしてあると言っていたが、かなり役立ってるみたいだ。

悪いところは・・・。
ないことはないが、言わないでおこう。
住んでいるところに文句を言いだしたら、また引っ越さなければならないから。
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月には帰れない-7-

2009-02-11 | 移住のお喋り
引っ越し2日目、私は家具の配置を指示するため、先に引っ越し先に赴いた。
大きな家具の置き場は決まっていたし、きちんと測っておいたので問題なくおさまっておく。

私の数多い文具は、古い引き出し付き棚を捨ててしまったので、段ボールに入れたままリビングの端に。
CDも同じ運命を辿った。
もちろん新しく買う家具に収納される予定だ。

心配だったのは元の家に残してきた母が、私の指示をちゃんと伝えられるかだった。
照明を外して持ってこないと、今夜はロウソク生活になる。
それに考えて考えて、やっと選んで、鉢に移しておいた可愛い植物たちをちゃんと持って来てくれるだろうか。

元の家の廃棄物を整理に行った業者さんからも連絡がないまま、かなりの時間がたった。
待ちくたびれた頃、やっと母と一緒に戻ってきた。
捨てるゴミが多すぎて、予算内ではとてもおさまらなかったらしい。
痛い出費が嵩むが、20年分の重みだと思って諦めた。

クレマチス、クリスマスローズ、アイビーゼラニューム、そしてベンジャミンは無事到着し、ベランダに並べられた。
照明も天井から下げられた。
これ以上何かする元気はもうない。

すぐ側にあるイタリアンレストランに最初の食事をしに行った。
カシスオレンジで乾杯。
食べ終わり、足は引きずって歩くしかない状態だったが、仕方なく席を立つ。

エレベーターで家に戻る。
妙な感覚だ。
それでも今日からここが私の家だった。
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月には帰れないー6-

2009-02-10 | 移住のお喋り
ついに本契約を結んだ。
1週間後から家賃が発生する。
引越しの予定日も決まった。

少し買い物をして帰ることにした。
レジで小銭を落としたので、しゃがんで拾った。
そして立ち上がろうとした時…
膝に激痛が走った。

右膝内側側靱帯損傷。
膝がぷよぷよして腫れた。
だけど今更予定を変えるわけにはいかない。
私は湿布を貼り、テーピングをして凌ぐことにした。

毎晩氷で冷やしながらだと、もう重い荷物をゴミ捨て場まで運ぶこともできない。
仕方なく、残りは引っ越し業者に持って行ってもらうことにした。

いよいよ引っ越し第1日目がやってくる。
女性3人が衣類、食器など細かいものを箱に詰めていく。
私はいるものといらないものを指示するため、痛む膝であちこち動き回った。
男性2人が大型の家具を運んでいく。
トラック2台に荷物が積み込まれる。

その夜は、これが食べ収めとなる、近所のメチャクチャ美味しいうなぎ屋さんでうな重と肝吸いを頼んだ。
最後にやるつもりだった庭の整理は、結局手つかずになってしまった。
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月には帰れない-5-

2009-02-09 | 移住のお喋り
母と私だけで引っ越しするのは到底無理だった。
当然引っ越し業者の手を借りなければならない。
見積もりに来てもらった。
1日では無理なので、2日かかりますと言われた。

整理しておくものは他にもあった。
本!本!本!
持っていくのはせいぜい50冊。
絶対100冊以内に抑えなければならない。

今でも買える本は捨てることにした。
多分もう手に入らないだろうと思うものだけを選んだ。
マザーグースの全訳とか、源氏物語の原書とか。
漫画の単行本は貴重なものもあったが諦めた。

外の物置を空にして、捨てる本を運び入れた。
わかると思うが、本と言うのは非常に重量がある。
運び、シートの上に置き、一冊ずつ物置の一番下の奥からつめていく。
家の中に戻り、運び、奥へ積み込む。

この作業を繰り返していたら、膝に嫌な痛みを感じた。
もともと左膝はテニスで痛めていた。
それを庇いながらの作業で、右膝を痛めた。

この膝が、最後に仕掛けられた時限爆弾だった。
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