3日目は、この旅のメインエベントのシンポジュウムに参加しました。
アントワープとブリュッセルの丁度真中にメッヘレンという町があります。
ここにベルギー王立カリヨン学校があって、
世界中からカリヨンを勉強するために集まってくるそうです。
カリヨンの町メッヘレン~ここでシンポジウムが開催されました。
日本とベルギーの友好150年を記念してのシンポジュウムで、
タイトルは「How Bells connected Belgium and Japan」(鐘が繋ぐ日本とベルギー)。
駅を下りて、旧市街地に入るととても雰囲気のある町です。
先日、駅で出会った日本人ご夫婦はアントワープよりお薦めですと言われていました。
ハプスブルグ家のマーガレータ王女ゆかりの町。
政略結婚で何度かの結婚の後、ひとりになった王女がゆったりと最後を送った町だそうです。
財があったのでしょうか、贅沢なところが垣間見られました。
シンポジュウムは、カリヨン学校の生徒たちのハンドベルの演奏で始りました。
日本の曲も交えて、最後は東北震災復興の願いを込めて
「Hana wa saku 」を演奏してくれました。
このシンポジウムの参加者は、音楽研究者・日本研究者、カリヨン関係者、
ユネスコ文化遺産愛好家、国際交流に関心の高い一般市民、観光関係やマスコミなどです。
私はさしずめ、カリヨンの好きな一般市民でしょうか。
オ―プニングは、王立カリヨン音楽院院長コーエン氏の基調講演。
コーエン氏は、7月の友好行事に来日され、伊丹でカリヨンを演奏されました。
続いて、「日本とカリヨン」「日本の鐘の文化と伝統」「日本の寺の鐘の音の研究」
などなどの講演がありました。
すべてスピーチは英語。通訳がなかったので残念ながら内容はよく分からず・・・。
興味のある内容だったので、せめて翻訳した資料があれば有難かったですね。
信州大学副学長S教授は日本語でスピーチ。こちらは英語の通訳がついていました。
講演はともかく、私のお目当てはカリヨン。
現地で生のカリヨンが聞きたい~
その思いを充分に満足させてくれました。
メッヘレンのロンバウツ大聖堂のカリヨンは世界遺産の数あるカリヨンの中でも
群を抜いて素晴らしいカリヨンだとか。
49個の鐘は世界最大規模。最古の鐘は500年前のものです。
大聖堂の鐘楼の前に椅子が並べられ、青空の元のランチコンサート。
ランチはおにぎり!和食でした。
みんなでランチボックスのおにぎりを頂きました。
ベルギー日本大使ご夫妻も参加され、コンサートの始まりです。
驚いたのは6名の奏者の内4人が日本人でした。
ヨーロッパ在住の日本人のカリヨン奏者が結構いるのですね。
大聖堂の鐘楼の威風堂々たる姿に圧倒され、
そこからの鐘の音は、地を伝って響いてきました。
まさに鐘楼そのものが楽器なんですね。
まずその迫力に感動しました。
伊丹のカリヨンコンサートで演奏してくれたTakao氏や
このシンポジウムのプロデユーサーMさんも力強い演奏を。
最後は、院長のコーエン氏の演奏で締めくくりました。
流れるような鐘の音です。
日本の曲も交えながらの素晴らしいコンサートでした。
広場では、子供たちがママと遊びながら、
カフエでお茶の人たちも、通りすがりの人たちも。
生活の中に自然にカリヨンがあるのですね。