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DAZN観戦 2021年J2リーグ第28節 松本山雅FCvsジュビロ磐田

2021-09-06 18:30:50 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の松本の記事はこちら(22節・山形戦、0-1)
※前回の磐田の記事はこちら(24節・甲府戦、2-2)
※夏の移籍情報に関してはこちら

残留争いに向けて、中断期間を実りあるものにしたかった松本。
その最中に、前年まで在籍していたセルジーニョの再加入が発表されました。
今季開幕前に退団が発表されてから、韓国・大邱FCに加入したものの、家庭の事情により退団。
フリーになっていた所を、とにかく戦力が欲しい状況の松本が拾ったという図式でしょうか。
そんなエースの加入もあり、余剰戦力となりそうな戸島・浜崎を放出。
2人ともヴェルディにレンタルと、ユニフォームの色を変えない移籍な辺りが多少可笑しかったものの、今の松本にそんな事を思う余裕は無いでしょう。

故障による離脱期間を多発させているルカオや、前々節にようやく復帰した山口と、中心に据えたい選手ほど使えない状況に陥る事が多い最近の松本。(他は田中隼磨・橋内か)
中断明けの最初の試合で大勝(24節・秋田戦・4-1)したものの、押しも押されぬ主力となっていた前がその後故障で離脱してしまい、次戦から水を差されたかのように連敗。
特に前節は、最下位だった大宮に0-4の大敗という戦績になってしまい、そんな中で迎えた首位・磐田との対戦。

名波浩監督にとっては思い出深いチームですが、試合前のコメントではあまり触れずと、やはり自チームの状況が状況だけに余裕は無さそうであり。
対する磐田監督の鈴木政一氏、奇しくも教え子率いるクラブとの対決になったものの、それに関するコメントは無し。
こちらも昇格争いを戦う事に意識が振れていたと思われます。

最初にシュートに辿り着いたのは松本で前半3分、前述のセルジーニョが敵陣でボールカットし、そこからFWの伊藤翔へミドルパス。
エリア内中央で受けてシュート(ブロックされコーナーキックに)と、セルジーニョと同様夏の移籍で加入した伊藤翔が放ったものでした。
6分には再びセルジーニョがスルーパスを送ると、磐田DFの裏で受けた伊藤翔がエリア内右へ進入。
GKと一対一という状況になりましたが、放ったシュートは前に出たGK三浦にブロックされ先制ならず。
移籍組2人のホットラインで、首位チームを脅かします。

そんな松本ないしは名波氏の挑戦を受ける立場の磐田。
この日は山本義道が、普段とは逆の右センターバックでの出場となり、左CBには伊藤槙人。
前節は大井の出場停止で、伊藤槙が中央を務めていましたが、そこからさらにマイナーチェンジ。
動きを見ていると、どうやら山本義をセルジーニョに付かせる意図があったようで。

そんな最終ラインの守備から徐々にリズムを掴み始める磐田でしたが、その傍らで山田大記に受難が。
9分にセルジーニョの蹴ったボールが勢いよく鳩尾に入ってしまい、倒れ込む事態となった山田大。
その際は暫くして起き上がり復帰したものの、17分にはそれとは別に、どうやら足を痛めたようで早くも交代の憂き目に遭ってしまいます。(大森と交代)

ペースを掴んだ磐田が、先制点に辿り着いたのはその間の時間でした。
12分、右サイドのスローインから繋ぎ、大津が奥へ進入してグラウンダーでクロス。
クリアされるも、跳ね返りを拾った山本康裕がそのままミドルシュートを放つと、松本・星キョーワアンのブロックでコースが変わったのもありニアサイドをぶち抜き。
前節(相模原戦・1-1)に見せた豪快なミドルシュートから、運気はまだ続いていた様だった山本康、先制点を叩き出します。

(↓前節でのゴール)

先制された松本、最終ラインからボールを繋いで攻めようとするも、19分にはトラップミスを磐田・ルキアンにカットされて冷や汗。(シュートには繋がらず)
3バックの最終ラインを、右CB・宮部を右へと張り出させて2CB化したうえで、左にセルジーニョが降りて来ての形が主体。
そして両ウイングバックに高目でプレーさせるのが狙いなのでしょうが、磐田のプレスに悩まされていたようで中々攻め込めず。

飲水タイム(24分)が明けた後も攻撃機会を得れない松本を尻目に、磐田が攻勢を掛けます。
30分にはCKの二次攻撃から、右から山本義のダイレクトクロスが跳ね返されたのち、拾った大津がミドルシュート。(ブロック)
31分にもエリア内に松本昌也が運んだのちのクリアボールを、山本康が拾ってミドルシュート(ゴール右へ外れる)と、相手クリア直後のミドルシュートが一つのブームになっているような磐田の攻め。

そしてポジションを激しく変動させてのパスワークはこの日も健在。
人数を掛けてパスを繋いでいるうちにボランチの山本康や遠藤が前に出て受けるなど、積極的なポジションチェンジを有効に崩しに繋げ、松本ディフェンスを翻弄していきます。
それは松本サイドの可変しての攻撃に対し、「ポジションチェンジとはこうやるものだ」とメッセージを送っているようでもあり。

磐田が主導権を握ったまま時間が進むも、アディショナルタイムには松本がようやく反撃。
右CKを経て、キッカー・セルジーニョのクロスに鈴木国友が合わせてヘディングシュートを放つも、GK三浦がキャッチ。
後半へ繋げたいフィニッシュが生まれた直後に、前半終了の笛が。

そしてその通りに、後半頭から攻勢を掛ける松本。(共にハーフタイムで交代は無し)
早速右サイド奥で表原が磐田・伊藤槙に反則を受け、FKを得て攻撃。
セルジーニョのクロスの跳ね返りを、エリア外からの佐藤のヘディングがゴールを襲ったものの、ゴール上部に惜しくも外れ。
後半5分には中央で伊藤翔のポストプレイを絡めて前進、鈴木国のスルーパスに宮部が走り込み、右サイドからグラウンダーでクロス。
これを伊藤翔が合わせシュートするも、ブロックに阻まれてゴールならず。
前半と比べ、セルジーニョ中心の左サイドでボールを持ってから、素早く逆の右へと展開して仕掛けるシーンが多かった後半の松本。
それが磐田の目線をずらす効果となっていたのでしょうが、結果からすれば、松本は勝つとしたらこのタイミングでの得点が必須だったと思います。

しかし結局はこの時間帯でモノに出来ず、その代償は高く。
磐田がペースを取り戻すと、11分には左サイドの攻めから大森がカットインののち右へサイドを変え、鈴木雄斗からクロス。
クリアされたボールがエリア内やや左へ浮き上がり、その落ち際を大森がボレーシュートにいきましたが、放たれたシュートはゴールバーを直撃。
松本にとっては九死に一生を得たシーンでしたが、直後の12分。
クリアボールをルキアンがポストプレイで繋いで磐田のカウンターとなり、大森を経由し中央で受けた大津がドリブルで前進し、そのまま豪快にミドルシュート。
地を這うボールがゴール左へと突き刺さり、やはりミドルシュートで仕留めた磐田。

2点差となり、以降磐田はサイドで人数を掛けてショートパスを繋ぎ、相手守備を走らせるシーンが増えていきます。
15分に磐田が松本昌→小川大貴へ交代すると、16分に松本も伊藤翔・セルジーニョ→山口・河合へと交代。(鈴木国がFWに回る)
初スタメンとなったセルジーニョ・伊藤翔は一定のクオリティは魅せてくれたものの、この日は残念ながら勝利を呼び込めず。

山口が加わった事で、サイド奥への意識から、遠目で勝負のパスを入れる意識が強まったでしょうか。
20分にエリア内へスルーパスを供給した山口、鈴木国が走り込むもオフサイドに。
その直後の21分、右サイドでパスを繋いだのち、右ハーフレーン手前から山口がクロス。
これに鈴木国が合わせヘディングシュート、しかしGK三浦にセーブされゴールは奪えません。

23分に磐田が長いポゼッションを経て山本康のミドルシュートで締めた(枠外)のち、後半の飲水タイムに。
明ける際に、スタジアムの照明の一部が落ちるというアクシデントもあったものの、さしたる影響はなく。
28分に松本・山口が右ハーフレーン遠目からシュートを放つ(枠外)という具合に、松本の姿勢も変わりません。(直後に表原→外山に交代、下川が左WB→右WBへ回る)

しかし29分、磐田に決定的な追加点が。
左サイドで伊藤槙の縦パスを受けた大津、コーナー付近でキープの姿勢からヒールで出すと、受けた大森がエリア内左を突いてグラウンダーでクロス。
中央でルキアンが合わせてネットを揺らし、3点目を加えた磐田。
松本サイドが人数を掛けて奪わんとしても、それを上回るクオリティを見せ付けての得点となりました。

その後守備の意識を強める磐田に対し、松本は攻撃権を支配していくも、万策尽きた感は拭えず。
35分に佐藤・鈴木国→山田真夏斗・阪野へと2枚替え。

38分には左サイド奥から外山からクロスが入ると、阪野が合わせにいった所こぼれ、河合がボレーシュートを放つもブロックに阻まれ。
惜しいシュートは何本か見られるも、最後まで得点は出来ません。

40分に磐田は3枚替え、ルキアン・大津・遠藤を、それぞれファビアン・ゴンザレスに金子と鹿沼に交代します。
以降双方攻撃が繋がらない時間が続き、磐田が支配力を犠牲にして守備力を上げたような終盤の展開となり、ATを迎え。

ATも松本が攻め上がり、何とか1点を奪わんとするも、それをいなされると磐田の攻撃を浴びる展開に突入。
最後の磐田の攻撃、左サイドで大井の裏へのロングパスが小川大に渡ると、前進からカットインでエリア内左奥を突いてマイナスのクロスを入れる小川大。
それを金子が合わせて仕上げ、磐田が4点目を挙げ、そのキックオフ直後に試合終了。
金子の移籍後初ゴールという副産物も得た、磐田の完勝という結果に終わりました。

2試合連続の4失点で敗戦してしまった松本、1試合消化が少ないのも影響し順位は21位(暫定)へと下がり。
18位まで勝ち点は24~26という僅差のため、それ以上にこの2戦で得失点差がマイナスに膨らんでしまった(マイナス25でリーグワースト)のが、終盤の際どい争いを想定すると痛いでしょう。
とにかく勝ち点を多く得るしかない状況で、明日はどうなるでしょうか。


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