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DAZN観戦 2025年J1リーグ第3節 横浜F・マリノスvs横浜FC

2025-02-28 18:10:41 | サッカー視聴記(J1)

<両軍スタメン>

マリノスベンチメンバー=飯倉(GK) 永戸 サンディ・ウォルシュ 木村卓斗 ジャン・クルード エウベル ヤン・マテウス 植中 宮市

横浜FCベンチメンバー=フェリペ・メギオラーノ(GK) 鈴木準弥 伊藤槙人 ユーリ・ララ 村田 ミシェル・リマ ジョアン・パウロ 小川 伊藤翔


血で血を洗う?ダービーマッチ。
特に「横浜ダービー」であるこのカードは、クラブの歴史(横浜フリューゲルス関連)からしても争いは避けられない。
そのためクラブ側も試合前にしてはや注意喚起が行われるなど、異様な雰囲気になるのはある意味当然であり。

横浜FCが現状「エレベータークラブ」と化しているため、その開催頻度は多くなく。
それでも一昔前はJ2にほぼ固定していたクラブ、こうして隔年ながらもJ1に籍を置けるにまで成長したというのも事実。
2年前のシーズン、初勝利は11節(新潟戦、1-0)という遅さで、その出遅れが1つしかない降格の枠に収まってしまう要因になり。
しかし今季は前節初勝利(岡山戦、1-0)と格段?の速さ、こうした点からも成長を感じ取れるものです。
編成面も、闇雲に選手をかき集めていた節があった2年前から一転。
四方田修平監督の人脈でもある、札幌に属していた選手を揃える事で陣容を固め。
それ故あの時とは一味違う戦う集団と化しつつある、といった印象でしょうか。

こうして迎えたマリノスとの一戦。
順位的にもまだ2戦ながら上に居る(10位、マリノスは15位)立場と、互角に渡り合う下地は整い。

前述の通り、場外でもバチバチとした雰囲気が避けられなくなる戦い。
ピッチ上でもそれに呑まれるかの如く、開始1分で早くもアクシデントに見舞われます。
天野がスルーパスを送った際足を捻ってしまい倒れ込み。
しかしそれを他所に、横浜FCサイドも鈴木武が何も無い所で足を痛めてしまったらしく、ピッチ外で治療を受け。
天野は無事だったものの、鈴木武は続行不可能となり、早々に無念の交代を強いられる事に。
ジョアン・パウロを投入と、はやカードを消費せざるを得なくなってしまいました。

そんな慌ただしさを醸し出す相手を他所に、ひたすらボール保持に努めたマリノス、というのが立ち上がり。
しかしハイプレスに出る事無く、統率の取れた5-4-1のブロックで構える横浜FCを崩す作業は困難を極め。
最終ラインからショートパスを繋いで前進を図るも、その度にサイドに展開→つまりかけて戻しを選択という具合に、一向に好機を作れず時間を浪費。
申し分程度に井上や鈴木冬がクロスを入れるのみと、ビルドアップに五月蠅い放送席の解説・林陵平氏の熱弁が止まらないマリノスサポーターの苛立ちが高まるのは必然といった展開を描きます。
前回取り上げた際(1節・新潟戦、1-1)と同じく中2日で迎えた一戦だけに、全体動きが重くなるのも仕方無いですが、こうした試合を繰り返すのみではヘイトを溜めてしまうのは避けられず。(マリノス・広島以外は中3日)

そうして10分過ぎが経過し、守備一辺倒という絵図の横浜FCも重い腰を上げ始め。
14分にンドカが右へ対角線のロングパス、受けた山根永がパウロとのパス交換を繰り返し、そのまま遠目からミドルシュート。(GK朴キャッチ)
意外にもファーストシュートは横浜FCとなった事で、「ボールを握っている方が劣勢」という印象が根付いた感がありました。

この一撃で肩の荷が下りたか、自身も最終ラインからの組み立てを図り始める横浜FC。
当初は、新たに得た槍である新保を高めに配置する左肩上がりでの繋ぎに見えた基本布陣。
しかしその後最終ラインは実に流動的となり、逆に山根永が高目を取る右肩上がりとなったり、ボランチが降りる事で両ウイングバックが前に出るなど多彩な位置取りを見せ。
それを司るのが福森という印象で、彼自身ワイドに開いたり、前に出てボランチの位置になったりと自発的に動く性質持ち。
それに合わせるように全体動く事で布陣を変えている感じで、マリノスの前線に的を絞らせずにボールを運んでいきます。

それでも全体としては、前年J2のアシスト王である彼の左足を活かすというよりは、新保の居る左サイドをいかに流動的にするかに苦心していた感があり。
同サイドには同じく推進力のある新井がワイドに張り出してくるため、福森自身がフィニッシュに絡む働きをするまで上がってくる事は稀である現状。
ここに来て働き場を得たという感じの新井、新保のサポートを後ろ盾としながら、実に警戒に左奥を得意のドリブルで切り裂き続け。(特に後半)
20分にはGK市川からのパスを受けた新保、福森とのワンツーでプレスを剥がしてからの前進で新井に託し、その新井がカットインの姿勢からクロスと左3人で作られた好機。
これを大外で跳び込んだのが山根永と、ワイドからワイドへという流れを描きましたが惜しくも合わずに終わります。
この両翼を活かすべくの、マリノスディフェンスを寄せたのちのサイドチェンジも多用し、崩しを図るシーンも膨らみ。

こうして、マリノスに比べ機会が少ないながらも、効果的に前進する下地を得れた横浜FC。
しかし堅守を誇ってきたチームが攻めの意識を強める事で、緩みが生まれるという危惧は健在であり。
33分には最終ラインに降りた小倉のパスがロペスに引っかかり、あろう事かエリア目前からのショートカウンターという危機が生まれかけましたが、ロペス→天野へのパスがズレて命拾い。
直後の34分、気を取り直して右から前進を図った所、山根永の1タッチでの縦パスが鈴木冬にカットされる(その後遠野が左奥に切り込んだ事でコーナーに)という具合に繋ぎの精度が乱れ。

そして37分、後方から山根永のスルーパスで一気に好機を作らんとするも、ズレた事で逆に渡邊泰の裏へのロングパス一本でマリノスの好機に。
低い弾道で最終ラインを突いたボールを入れ替わりで受けたロペス、そのまま素早くシュートに持っていきましたがGK市川がキャッチ。
ボール保持の局面から、一発でひっくり返されるリスクは横浜FCサイドも変わらない、という警告のようなフィニッシュ。

お互い好機に持ち込めない時間が多くなり、迎えた終盤。
アディショナルタイムの最中、もうすぐ終了という所で小倉が渡辺皓に倒されて反則。
これで左ワイドからのフリーキックを得た横浜FC、キッカー福森のクロスはファーで跳んだ櫻川に合わずも、クリアボールを拾って二次攻撃ならびに前半最後の攻撃。
右サイドでの攻防からパウロが強引に切り込み、右ポケット奥を突いてのグラウンダーのクロスが中央に入り。
クリアが小さくなった所を新保が拾い、ディフェンスに遭いこぼれたボールが櫻川の足下へ転がる、文字通り決定機が転がり込みます。
しかし櫻川のシュートはふかしてしまい枠外となり、これを逸してしまった横浜FC。
悔やまれる絵図の刹那、前半終了の笛が鳴り響きました。

ともにハーフタイムでの交代は無く。
次第に好機の数でも押され気味という嫌な流れのマリノスですが、この段階では動かず。

しかし動かざる事山の如く……とは意味合いが違いますが、その流れを変えられずに入りから横浜FCの押し込みを受け。
セットプレーを与えては、J2トップクラスの脅威と成り得た福森の左足から上げられるチャンスボールで脅かされるシーンの連続。

その福森ですが、後半4分のマリノスの攻撃の際、井上のスピードに振りきられた末に後追いの反則を犯してしまい警告を受け。
ストロングポイントと弱点(スピードの欠如)は紙一重という存在なのは変わらず、今季横浜FCが生き残るための課題となるのは避けられないでしょうか。

それでも相変わらず横浜FCペースは続き、敵陣深めでは山根永のロングスローも駆使しながらゴールに辿り着かんとし。
9分の左CKから、福森のクロスがファーで櫻川の足下に合わせるボールとなり、その直前でクリアに遭うもこぼれ球を新保がミドルシュート(GK朴キャッチ)と得意のセットプレーも冴え始め。

一向に好循環が巡ってこないマリノス。
横浜FCの決定機を凌ぎながらの攻撃を余儀なくされ、その内容も相変わらず井上や鈴木冬がアーリークロスを入れるという、手段の欠如に悩まされ続け。
そのクロスにロペスが跳び込むも合わずと、絵的には紙一重のシーンも生まれますが、それまでの過程という面では課題が山積みであり。
そして13分、たまらずベンチが動き遠野・天野→マテウス・植中へと2枚替えを敢行します。(マテウスが右サイドハーフに入り、井上が左SHに)

日程面で不利とはいえ、温存しているビッグネームが今後次々と投入される展開は相手にとって嫌であり。
対する横浜FC、この日は互角以上に渡り合っているとはいえ、J2上がりのチーム故にその圧力に屈する流れは避けられなかったでしょうか。
14分、マリノスの前進に対し必死のディフェンス、駒井が井上を倒してボール奪取するも反則無しとなった事で反転攻撃に。
山根永が右→左へのサイドチェンジを通し、受けた新井がカットインでポケットを突き、フェイントを絡めて鋭いクロスを中央へ送り。
これをGK朴が弾いた所にパウロが果敢に詰めにいくも、勢い余って鈴木冬をチャージする形になってしまい、これは流石に反則で終了。
16分に今度こそマリノスの攻撃、敵陣でのポゼッションを経て井上が左奥からカットインを見せると、山根永に反則を受けてFKに。
焦りからか、ここに来て反則が目立つ試合展開を強いられます。
直接狙っても良い位置(左ハーフレーン・エリアからすぐ手前)でしたが、キッカーマテウスはクロスを選択するもファーで跳んだロペスには合わず。

再び敵陣でのボール保持の時間を増やすマリノス。
植中がトップ下として動き回り、間を通す縦パスを受けにいく事で崩しを図るものの、フィニッシュには繋げられず。
再びスタンドの苛立ちが高まりかねない流れの中、25分に再度交代を敢行します。(井上・渡辺皓→エウベル・クルード)
同時に横浜FCも、小倉・山根永→ユーリ・鈴木準へと交代。

直後の26分、センター付近で横浜FCのパスミスが生まれると、エウベルがすかさずエリア内へのミドルパスで植中を走らせ。
跳ね返りを拾ったロペスが果敢にシュートしますが、山﨑が頭部でブロックと気合のディフェンスで防ぎ。
逆に28分、横浜FCの攻めが途切れた所、クリアボールを拾ったマテウスが新保の反則気味のアタックで奪われ。
そして倒れた所、反則と思い込んでボールを掴んでしまったのが仇となり、ハンドならびに警告を受ける始末。
おまけに直接FKの好機を与えるという具合に二重三重の被害と、「新基準のジャッジ」に襲われるという絵図も、緊迫の展開のなか脇に置かれる事となり。
当然蹴るのは福森でしたが、先程のマリノスのFKと似た位置(左ハーフレーン、エリアからはやや遠い)で直接狙える位置ながら、彼もクロスを選択するに留まり結局モノにならず。

その後マリノスがボール保持を続けるも崩しきれないという、前半立ち上がりの流れを踏襲する展開に入り。
防いで反撃に入らんとする横浜FCに対し敵陣で遮断し継続となっても、素早い横浜FCの戻りに対しどうにもスピードを高められず。
39分に山根陸のボール奪取で再攻撃するも、ショートカウンターは仕掛けられず、エリア手前での繋ぎを経て鈴木冬のクロス。
跳ね返りをマテウスがヘッドで繋ぎ、エリア内で収めたロペスがシュートするも山﨑がブロックと、最後の固さも立ちはだかる展開に。
その苛立ち故か、40分には横浜FCの右スローインを、あろう事か腕で直接妨害するという蛮行に出てしまったクルードが警告を受ける事態も生まれます。

41分に両軍最後の交代を敢行し、マリノスは鈴木冬→永戸。
横浜FCはパウロ・新井→小川・村田へと2枚替え。

その後横浜FCが、鈴木準のロングスローを駆使する形振り構わない姿勢を見せるもゴールは奪えず。
その流れを切ったマリノス、45分にエリア手前でサイドを動かしながらの繋ぎを経て、左ハーフレーンからエウベルがミドルシュートを選択。
しかし再びユーリが顔面でブロックと、気合いの守備を見せる横浜FC。
これでATに突入し、ユーリが治療→ピッチ外となっているうちに再度ゴールを狙うマリノスと、混沌とした状況に。
攻めが続いている最中にユーリが復帰するも、マリノスは右から松原がアーリークロスを送ると、手前でのロペスのフリックを経てクルードがヘディングシュートに持ち込みます。
しかし威力に欠けてGK市川にキャッチされ、どうしても破る事が出来ず。

その後最後までボール保持を続けたものの、結局ゴールに至らなかったマリノス。
スコアレスドローに終わり、両軍意地の張り合いというよりは、マリノスの不完全燃焼ぶりが勝る格好となってしまったでしょうか。

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