ダイビングと生き物の写真ブログ3~魚・鳥・花・蝶・トンボなどなど

ダイビングの海の写真、動物・鳥・魚・昆虫などの生き物、自然風景の写真、これらを中心に気ままにブログを書きます。

ごあいさつ/使用機材/撮影地

野鳥・昆虫・両爬・ダイビングの水中写真などを撮っています。基本的に、美しい生き物を綺麗に撮りたいと思っています。
野鳥は好みのものをじっくり撮ることに重きをおいています。トンボや蝶は基本的に自然光で生態や環境を表現したいと考えています。両爬は夜間撮影が多いのでストロボを使用しています。最近は南西諸島のトカゲモドキをいろいろ撮っています。 近所で見かけたらよろしくお願いします。
カメラ;OLYMPUS OM-D E-M1 MarkⅡ(水中用) / OLYMPUS OM-1(メイン機)
レンズ;OLYMPUS M.ZD300mm(F4) / M.ZD60mm Macro(F2.8) / 他

撮影地は近場の北摂の公園から関西各地などいろいろ。中国地方や中部山岳に遠征することもあります。
定期的な遠征地は沖縄本島・石垣島・西表島・宮古島・奄美大島・北海道・柏島・舳倉島・台湾など。

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西表島のアカスジベッコウトンボとオキナワチョウトンボ

2023-09-19 16:00:00 | 昆虫

西表島の田園地帯のトンボいろいろです。







アカスジベッコウトンボ雄
以前は与那国島まで撮りに行った珍トンボでしたが今では西表島・石垣島全域に分布しています。
翅の色が濃い赤色で一度見たら忘れない印象深いトンボです。
ベニトンボのように北上を続けて沖縄本島や奄美諸島まで飛来するのか注目です。
このアカスジは止水でも流水でも繁殖するトンボなので種としての強度があります。
在来種とバランスよく共生してくれればと思います。








オキナワチョウトンボ雄
ベッコウチョウトンボとも呼ばれている沖縄のトンボの代表です。
翅の模様が複雑で太陽が当たると黄金色に輝く美しいトンボです。









コフキショウジョウトンボ雄
こちらは開けた川や田んぼの際の水路などに見られるトンボです。
分布は西表島と石垣島で藍色と赤紫色のツートンカラーが特徴です。
大きい割に敏感で追えば逃げてしまう感じですが、
じっと待っていれば意外と近くに留まったりします。
夏場なのに粉を吹くほど成熟した個体はいなかったのが不思議ですね。
あと、何気にベニトンボを見かけなかったのが気になります。









コシブトトンボ
とっても小さなトンボで尾部のつけ根が太いのが特徴です。
成熟すると綺麗な青色になりますがきちんと撮れたのは若い個体です。
主に田んぼの際の短い草で見られて水辺を離れることはない感じです。
時期的なものなのか数はやや少なく敏感に逃げるので撮影は難しかったです。













ヒメトンボ
こちらも田んぼ周りの広範囲にいて数も多く普通種です。
青色の成熟した雄の色合いが綺麗です。
雌は麦わら色で目立たず地味ですね。




コシボソトンボ
田んぼ周りや水路などの開けたところによくいる普通種です。
尾が細長く割と大きいので目立ちます。
動くとすぐ飛ぶのでいい感じで撮るのはなかなか難しいです。






タイワンウチワヤンマ雄
西日本では既に普通に見られるようになっています。
名前は台湾ですがどちらかと言えば大陸系のトンボですね。
そして名前はヤンマですがサナエ属になります。






リュウキュウギンヤンマ雌
本州のギンヤンマに比べてかなり大きい感じです。








オオハラビロトンボ
湿地に戻ってオオハラビロトンボをもう少し撮りました。
黄色いのは羽化したばかりの雌です。





ホソアカトンボ
ホソアカトンボは水面の表現が難しかったです。





コナカハグロトンボ雌
やはり雌は森の中の少し高い所にいました。






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ホソアカトンボとオオハラビロトンボ~西表島の湿地のトンボ

2023-09-11 16:00:00 | 昆虫

日本では西表島だけに生息するホソアカトンボです。








ホソアカトンボ雄
暗い森の中の湿地に生息するトンボで西表島では安定した産地を2つ確認しています。
雄は朝から夕方まで湿地の植生で縄張りを守りながら1日を過ごします。
雌は湿地から少し離れた暗い森の中でひっそりと暮らしています。
交尾や産卵は昼頃なんですが今回はあちこちウロウロしていたので見れずでした。

ホソアカトンボはアカネ属ではなくホソアカトンボ属に分類され国内には西表島に1種だけ生息しています。
額面に金属光沢があり後翅基部が細いこと、尾部が細く先端7-9節が黒いことが特徴です。
オオハラビロトンボよりやや暗い場所を好み水辺のスポットライトが当たる植物によく留まります。
大きさは4cmほどで後翅と尾が細いので華奢な感じですが存在感はありますね。








オオハラビトトンボ
こちらも止水性のトンボで太く赤い尾部が特徴です。
4月末から発生するキイロハラビロトンボとよく似ていますが、
胸部の模様と尾部に入る黒い筋が違うので見分けは簡単です。
(キイロハラビロトンボは樹洞で育ちかなり珍しい。)
こちらも額面に金属光沢があり正面から撮るとおもしろい写真になります。
分布は九州南部以南となっていますが自分は西表島でしか見たことがないです。
西表島の湿地では優占種になると思います。







ホソミシオカラトンボ雄
西表島の湿地には少ないながらも必ずいる感じのトンボです。
薩摩半島以南に生息する南方系のトンボで尾が細いのが特徴です。






アオビタイトンボ雄
こちらも南方系のトンボですが山口県のきらら浜辺りでも見られる感じです。
昼を過ぎても賑やかに飛び回り目立ちます。
本当はもう少し明るい池などに生息しているはずなんですけど、
この暗い湿地の明るい場所では結構目立ちました。





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西表島のヤエヤマハナダカトンボ /観察2日目~奇跡の交尾・産卵が撮れた!!

2023-09-04 16:00:00 | 昆虫

2023.8.9日、西表島でのヤエヤマハナダカトンボの観察2日目は友人と2人での撮影行でした。
この日は早朝に大雨が降りその後天気は回復傾向でしたが光は弱いなという感じでした。
1日目に雄と産卵床は確認しているので雌が来ることを祈りつつの出発でした。

9時の浦内川遊覧船に乗り9時半に軍艦岩に到着し目的の沢まで歩きます。
道中、前日と同じようにコナカハグロトンボやクロイワカワトンボを撮り、
リュウキュウウラボシシジミまで撮れて11:50分に現地に到着しました。

ヤエヤマハナダカトンボ雄
川を見ると前日と同じように雄が枝先に留まっています。
しかもコナカハグロトンボと仲良く?並んでいました。
11:53分、慎重にアプローチし幸先よく2頭並びを撮ることができました。
雌が来るまで雄の撮影は友人に任して自分はゆっくりのんびり周囲を観察して回りました。
マサキルリモントンボのテネラルがいたのですが撮れずでハナダカ雄ものんびりしています。
産卵床の倒木は幅60cmぐらいがいい感じに濡れていてココに来るという確信はあります。
雄はやはり産卵床を視界に入れて枝先を代えながら留まっています。








ヤエヤマハナダカトンボ雌
天気が回復しときどき太陽が差すようになり気温は体感で28℃ぐらいになりました。
12:17分、暗い所にハナダカの形が見えたので友人に「なんかおるで」と言うと「色が違う」とのお返事が。
「色が違うってそれ雌やん!」と慌てて確認するとやはり尾の太い雌でした。
雄が気付く前にとりあえずいい角度で撮影しようと何枚か撮ったところで雄が雌にアタックしました。
雌は一瞬にして逃げてしまい雄は定位置に戻って知らん顔をしています。
このときは正直今日は終わったなと思いました。









ヤエヤマハナダカトンボ交尾
13:10分、雄がいきなり飛んできた雌を捕まえ少し高い所に留まって交尾を始めました。
慌ててカメラを構えて撮りましたが角度がなく逆光の見上げる位置でどうにもなりません。
あれこれ工夫するもまあ大した写真にはならず1分ほどの交尾は終わってしまい2頭は離れてしまいました。
「雌どこ行った?」「上の方かな」「上流」「見失った」「飛んでった」との会話がむなしい一瞬のお祭りでした。
2度目の終わった感が漂いましたがまあ一応交尾はは撮れています。
ヤエヤマハナダカトンボの交尾写真は他では見たことないのでもうちょっとしっかりと撮りたかった感じです。
絞ればいいだけなのに慌てているとそれもできないなんて・・・冷静さがほしいです。










ヤエヤマハナダカトンボ雌 産卵
13:56分、放心状態で座っているといきなり雌が産卵床に降りて来ました。
来るだろうとは思っていましたが「雌来たああああ」と叫びました。
雌が予想通りの倒木に尾を突き立てて産卵を始めました。
狙い通り過ぎてややテンションを上げながら慎重にアプローチし撮影開始。
最初は少し遠目で撮影してからやや近づいて絞って撮りました。
「やばいなー」とか「うわー」「産卵写真とか図鑑にないよなー」とか言いながら撮りました。
この産卵は15分ほど続き同じような写真を山のように撮って14:12分に夢のような時間は終わりました。
自分は満足して休憩し友人はコナカハグロトンボで遊んで残りの時間を過ごしました。








ヤエヤマハナダカトンボ雄
その後、同じ雌がもう何度か産卵床に降りて産卵をしましたが、
時間が短く倒木の反対側だったので撮影せず見るだけにしました。
少し動くと雌は敏感に反応し上に上がって行く感じだったのでまあいいかという感じでした。
ヤエヤマハナダカトンボの産卵写真は他では見当たらないので相当貴重なシーンだと思います。
今回はこの産卵シーンを狙っていたので思い通りに撮れて本当によかったです。
最後に雄の正面顔をいい感じで撮って撤収準備に入りました。






ヤエヤマハナダカトンボ雌
14:48分、帰る準備にために荷物を上に運んでいるときによく見ると産卵床の真上の枝に雌が留まっていました。
産卵の合間の待機場所だったみたいでよく観察していればもっと早くに見つけていたと思います。
この雌を撮って15時前に少し早めの撤収となりました。

今回、ヤエヤマハナダカトンボの繁殖活動を一通り撮ることができて本当によかったです。
トンボ初心者の友人が運を呼んでくれたのかも知れませんね。






おまけショット


リュウキュウウラボシシジミ
やんばると石垣島・西表島に分布する割と希少な蝶です。
大きさは1cmぐらいで蝶の中では最小の部類に入ると思います。
道中に吸蜜に来る花があって少し待てば留まってくれました。
時間があればじっくり狙ったんですが1カットでも撮れてよかったです。
以前に箕面昆虫館でツシマウラボシシジミを撮っていたので、
飛び方や大きさですぐにウラボシとわかりました。







コナカハグロトンボ雄
2日目は余裕を持って絵になるショットだけを撮りました。
やはり滝や花があるといい感じになりますね。







クロイワカワトンボ交尾
1分ぐらい交尾をしていました。
留まっている葉が微妙に揺れるので少しブレていますが撮れてよかったです。






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西表島のヤエヤマハナダカトンボ /観察1日目~産卵床と雄の縄張り行動

2023-09-01 16:00:00 | 昆虫

ヤエヤマハナダカトンボは西表島の固有種のトンボです。
鼻が高く尾が翅より短いのが特徴で小笠原には近縁種のハナダカトンボがいます。
西表島の山奥の明るい枝沢に生息していて人目に触れることはほとんどありません。
今回はそんなヤエヤマハナダカトンボの観察記録を2回にわたって記します。


ヤエヤマハナダカトンボ雄
2023年8月8日、西表島の浦内川の上流へヤエヤマハナダカトンボを探しに行きました。
9時出発の観光船に乗り軍艦岩まで30分、そこから遊歩道を歩いて目的地に向かいます。
途中、コナカハグロトンボやクロイワカワトンボのどを撮りながらゆっくりと進みます。

11時半にようやく目的の沢にたどり着き見ると雄が1頭枯れ枝に留まっていました。
前に来たときに確認していた産卵床の丸太もいい感じで濡れていています。
雄は落ち着いた様子でときどきコナカハグロトンボとバトルをしながら同じ枝先に留まります。
この日はドン曇りで光がなく撮影向きでも産卵向きでもなかったのですが、
とりあえず雄が1頭いて産卵床を見張っている状況に出会えて安心しました。
あとは太陽が差して雌がやって来るのをじっくり待つ感じになります。









ヤエヤマハナダカトンボ雄
枝先に留まっている雄が移精行動をおこないました。
尾部の先端にある精子を腹部付属器に移す作業です。
雌の出現が期待されますが天気が悪く光がもないのでやや期待薄です。
ちなみに、コナカハグロトンボは石の上にもよく留まりますが、
ヤエヤマハナダカトンボは枝や葉にしか留まらない感じです。
産卵床の倒木にはときどき留まりますけどね。







ヤエヤマハナダカトンボ雄
どうにも暇なので沢の上下に別の個体がいないか探してみました。
上流の暗い場所に雄が1頭いましたが産卵床は見当たりません。
しかも敏感な個体ですぐに上に上がってしまいます。
雌は2mぐらいのやや高い枝先や葉の上に留まることが多いのですが、
暗くて見通しが悪いので見つけることができませんでした。











ヤエヤマハナダカトンボ雄
雌が来ないので雄を沢背景で撮ったり緑背景で撮ったりしながら遊びました。
結局、午後3時になり撤収の時間となりましたが雌は来ずで終了となりました。
この日は雌は来なかったものの狙いは間違いないはずです。
翌日もう一度ということでこの日は残念ながら終了となりました。

翌日、交尾・産卵の写真が撮れたので次回に載せます。





この日撮った脇役たちも載せておきます。










コナカハグロトンボ
渓流での優占種でやたらにたくさんいました。
西表島に最初にヤエヤマハナダカトンボを撮りに来たとき、
この雌をハナダカ雌と間違えて嬉しそうに撮って後で間違いに気づいたのはいい思い出です。
コナカは尾のほうが長く、ハナダカは翅のほうが長いと覚えておくと雌も間違いません。
雄は見た目から個人的にチョコポッキーと呼んでいます。







クロイワカワトンボ(シロオビカワトンボ)
特に暗い場所を好む感じで背景に溶け込んでよく見失います。
割と大きなカワトンボで近過ぎると画角いっぱいになってしまいます。
地味なのもあってなかなかいい感じで撮れないのが悩みどころです。
ストロボはやはりないほうがいいですね。




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