天文学者達は、発見に役立てるために、ダストの雲と新生の星達を埋め込んだ、 WISE(広域赤外線探査機) による赤外線波長のこの苛立つような疑似カラー合成をつくった。この宇宙のキャンバスは、約400光年にある最も近い星形成領域の一つ、 Ophiuchus と呼ばれる星座の南の端の へびつかい座ロー星(Rho Ophiuchi)の雲の一部を示している。冷たい水素ガス分子の大きな雲に沿って形成された後に、若い星達が赤外線の輝きをつくるために周囲のダストを熱している。形成のプロセスにある若い星達のオブジェクト、 YSOs と呼ばれるこの星達は、ここに見られるコンパクトなピンクの星雲に埋められているが、可視光線の望遠鏡の目からは隠されている。透過する赤外線の調査は、 平均年齢僅か30万年と推定される新しく形づくられた星達を検出した。これは太陽の50億年と比較すると極めて若い。さそり座シグマ星 を囲む右下の際立つ赤い星雲は、星明りを散乱させるダストによって生じている反射星雲である。2012年で公開された WISE からのこの視界は、幅約2度、へびつかい座ロー雲の推定される距離で約14光年をカバーしている。
<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」
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