撮影5日目

2011年08月10日 05時00分00秒 | 豪州遠征
この日も晴天に恵まれた。毎日撮影できることがありがたい。
この日は、この4日間の撮影した画像を見ながら何を撮るか決めた。

まず最初に撮影したのはこの画像。

南十字から天の南極の方へ向けて暗黒星雲があるようだったので、狙ってみた。
8枚撮ってコンポジットしたが、暗黒星雲は思ったようにはでなかった。残念。


タムロン60mmF2→3.2 5分×12枚
今まではエータカリーナからαケンタウリまでを一緒に入れた構図にしていたが、
本日はエータカリーナから南十字までとあまりよくばらない構図にしてみた。
小さな画像なので分かりづらいですが、星像はEF35mmよりは良いです。さすがマクロといったとこでしょうか。
しかし、このレンズは青ハロがけっこうでます。

次は、さそりの頭部のカラフルな領域の色がどのくらいでるか試すために撮ってみた。

60mmF2→2.8 10分×4枚
さそり座π星のあたりにも大きな星雲があるのが写りました。
ちょっと構図が悪かったですね。


35mmF2→2.8 10分×9枚
昨日Hαで撮ったところを今度はカラーで。H12のすぐ下にもU字形に赤い星雲があるのがわかる。
ケフェウスあたりにもこんな星雲があったような・・・


もう十分撮って余裕が生まれたのか、モザイクに挑戦してみようと考えた。
EF35mmF2→2.8 上側10分×3枚 下側10分×4枚
自由雲台でこの辺りだろうといういい加減な撮影だったので、無駄な部分が多くカットするはめに。
けど発色もきれいで、個人的にはこの画像が今回の遠征のなかで一番気に入っている。

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撮影4日目

2011年08月09日 00時00分00秒 | 豪州遠征
週間天気予報を見て6日間のうち3日撮れれば万歳と考えていたが、4日目も昼間は雲が多く夕方には快晴というパターンになった。

昼に起きて冷却60Dに充電したバッテリーを入れると、電源を入れていないのに妙な音がする。その音自体は大きくはないが、数m離れてもはっきりわかるほど。電源を入れても音はする。バッテリーを抜くと音は止む。昨日冷却X2の調子が悪かったのに続いて、冷却60Dも異常が!? 結局夜になってもその音は続いていた。

4日目は2台のカメラの調子がいまいちなのと、撮影予定の天体は大方撮り終えていたので、冷却60D+Hαで撮影してみることとした。

SIGMA150mmでまずエータカリーナ付近を狙う。しかし、雲台のクランプの締め方が甘かったせいで星がかなり流れました。

エータカリーナの次は、さそりの尻尾付近をEF35mm+Hαで狙ってみた。

F2.8で10分。これを16枚撮影してコンポジットした。カラーで撮った時に赤い星雲がちらほらあったので、派手な写りを期待したがそうでもなかった。


夜半を過ぎると天の川も西へ傾き、Hαでは撮る対象が少なくなるので、FS60Cで小マゼラン雲を狙った。

NGC104はやはりでかい。V3フィルターを使っているのでところどころに赤い星雲があるのがわかる。

2台のカメラの異常は内部で結露しているのかもと考え、外からいきなり部屋の中に入れるのではなく、車の中で放置してゆっくりと温度をあげてから部屋に入れることにした。


昼間はツインスターから2,3kmのところにピラミッドがあると聞いたので行ってみた。

たしかに四角錐。この土地のワイナリーの方が作ったらしいが、登ることはできなかった。
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撮影3日目

2011年08月08日 00時00分00秒 | 豪州遠征
この日も昼は雲が多く、夕方になるにつれ雲が消えていった。
この日使える機材はGPDガイドパック。

しかし、機材の調子が悪い。ガイドしても1分でも星が流れてしまう。
極軸を合わせ直すが、ガイドできたりできなかったり。電池を替えたり、再度極軸を合わせ直したりしてなんとかガイドが上手くいくようになった。
この出来事でやる気は半減。冷却X2の調子も悪い。液晶に線が入ったり、つかなかったり。寿命か?
途中からは冷却60Dだけでの撮影となったので、この日のカットは少ない。

まずは調子が悪くなる前にX2で撮ったさそり座。天頂付近に見えるさそりをEF35mmで狙ってみた。
頭部の星雲群があまり強調処理しなくても出てきた。また、さそりの下部には暗黒帯がたくさんあることがわかる。

次は遠征用に購入したタムロンの60mmマクロで撮影。

さそりの尻尾付近。彼岸花星雲からNGC6188までを入れたが、もう少し北を向けた方が構図的に良かった気がする。
F3.2まで絞って、7分露出で撮影。16枚をコンポジット、マスク処理を行った。
16枚をコンポジットするのは自己最高記録。透明度も良かったのもあり、ノーフィルターでも赤い星雲がよく出た。

この日は朝方になって霧が発生し、時折通過していった。

大小マゼラン雲。
霧のおかげで星が滲んだ。霧でぼやけた地上の景色もいい感じに。
木の上にある明るい星はカノープス。小マゼランの上にある白く明るい星がアケルナル。
日本で見ると地平線に近いので赤く見えるが、ほんとの色は白だった。
この日の朝も氷点下。機材は霜で白くなっていた。

機材トラブルに悩まされた撮影3日目となった。しかし、翌日にもっとこわい現象が・・・
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撮影2日目

2011年08月07日 00時30分00秒 | 豪州遠征
昼過ぎに起き外を見ると、晴れてはいるが雲が多い状態。
やっと10℃を越えるぐらいの気温。夕方になると雲も消え、快晴になった。
野焼きしている火が遠くに見えるが、今日は煙がこっちにはこなかった。
そのためか、透明度が期間中一番良い空だった。

今日はFS60Cとオートガイダ-を使って直焦で天体を狙う。ウエイト側にもカメラを付け中望遠レンズで天体を狙う。
本日はエータカリーナと大マゼランを直焦で狙うことを目標とした。
夕食を17時に食べ、すぐ撮影の準備に入る。2日目なので極軸合わせもスムーズにいった。


FS60Cはエータカリーナに、ウエイト軸側にはEF100mmF2をつけてエータカリーナからバット星雲付近に向けて撮影を開始。

しかし、またもやサッカー場の明かりがつく。撮影はそのまま続行し、今夜はドームに行って46cmで南天の天体をいろいろ見せてもらった。ω星団やNGC104は中心部まで星が分解し、北の空低く見えるM57は、淡いところまで見えてドーナツ星雲と呼べないほど。個人的にはαケンタウリが一番気に入った。
今夜はサッカー場の明かりが22時前までついていた。

明かりが消えるとすばらしい星空。天の川で影が出来るのもわかる。
ちょうど射手座が北中を過ぎた頃で、みなみのかんむり座の暗黒星雲を狙うことにした。日本からは南に低いこの星座は、ツインスターでは80度くらいの高度になる。

毎年狙っているが、高度が高いため淡いところまでよく写る。

今日は透明度が良いため、大小マゼランがよく見える。夜明けが近くなると大マゼランの高度もあがるので、狙ってみた。
FS60Cの方にはV3フィルターを、100mmの方はノーフィルターで写り方の違いを見てみた。
100mm  FS60C
V3では赤い領域がよく写る。天の川みたいに星雲が全体的に赤くなるのかと思ったが、そうはならず。
ノーフィルターだとあまり赤い領域は出てきませんでした。
しかし、V3は色のバランスが大きく崩れるので処理が難しかったです。
この日の最低気温はマイナス2度でした。
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撮影1日目

2011年08月06日 14時00分00秒 | 豪州遠征
朝ブリスベン空港に到着し、レンタカーを借りてバラディーンに移動しました。
ツインスターゲストハウスに到着したのは午後2時頃。天気は晴れ。

庭から撮影しました。ドームの中には鏡以外は自作された46cmのドブソニアンが入ってます。

夕方になるにつれ雲はなくなりますが、野焼きをしてる煙が低空に見えました。
これがのちにこちらに流れてきて、透明度を悪くします。
撮影場所はツインスターゲストハウスの横にある土地で行いました。

撮影地の様子です。中央の木のすぐ左が南になります。
機材はGPD2台を豪州に持ち込みました。
左側がガイドパック仕様のGPD,右側がGPD赤道儀で、DD-3コントローラーを使ってオートガイドができるようにしてます。
初日はガイドパック仕様のGPDを使いました。撮影地までは長い電源ケーブルをかりて、冷却カメラ等の電源を確保しました。

南半球は冬なので、18時半ぐらいには撮影可能になります。18時前にはケンタウルスαが見え、その後南十字星の星も見え始めます。
カノープスが西の低いところに見え、すぐ沈んでいきました。西を見ると60度ぐらいの高さまで黄道光が見えています。
さすがに初日は極軸合わせに苦戦しました。極軸を合わせて撮影を始めてすぐサッカー場の明かりがつきましたが、予報では最初の2日間しか天気が良くなさそうだったのでそのまま撮影を続行しました。

冷却60D+EF35mmで撮影

冷却X2+タムロン17-50mmで撮影。50mmで撮影。
最初はやはり南天銀座の辺りです。すでに西に傾いているので早く撮らないと木にかかってしまいます。


冷却60D+EF10-22mmで撮影。デヒュージョンフィルターを30秒だけ使用。


南天を冷却60D+EF10-22mmで撮影。南の低いところにある雲みたいなのが大マゼラン星雲。少し高いところにあるのが小マゼラン星雲です。この日は煙のため透明度が悪く、肉眼でははっきり見えませんでした。左下の明かりは小学校の明かりです。防犯対策に一晩中ついています。

明け方には大小マゼランも高く昇るので一緒に入れて撮ってみました。


どの画像も煙のためかカブリがひどく、処理に苦戦しました。
ちなみに朝の気温はマイナス5度。冷却60Dもマイナス20度まで冷えていました。
鹿児島では経験しないような寒さでした。

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