あすか塾

「あすか俳句会」の楽しい俳句鑑賞・批評の合評・学習会
講師 武良竜彦

「あすかの会」十月の秀句から

2023-11-02 18:37:54 | あすかの会 2023・令和5

「あすかの会」十月の秀句から 季題「茸 菌」・兼題「笛」   

 

◎ 野木桃花主宰句

指笛や風土記の秋の黙示録

里人の仔細ありげや茸狩

一管の笛を携へ在祭

 

☆ 野木桃花主宰特選句

歯応へは無言のことば茸めし     市 子

 

☆ 武良竜彦特選句

お仕舞ひは刈田の隅を手で刈りて   悦 子

 

◎ その他の秀句から 【支持・評価の高かった順】

湯治場の煤し厨茸汁         尚

青空はもう高すぎる秋の蝶      さき子

 

茸鍋世の混濁のごときもの      尚

面魂競ひて鮭の吊さるる       かづひろ

火口湖や霧の器となる速さ      さき子

いづこより風に笹笛夕花野      玲 子

 

切株は心地良き床茸真白       ひとみ

吸物に手毬麩ひとつ敬老日      英 子

汽笛鳴る釣部落しの一両車      さき子

ノーサイド告げる笛の音秋高し    尚

 

ホイッスルそして歓声運動会     玲 子

樹の洞にマシュマロと見れば月夜茸  英 子

先生の笛は言葉や運動会       ひとみ

杖つける姉に寄り添ひ月あかり    ひとみ

秋簾ゆがみにのぞく長鏡       悦 子

指笛に囃されバトンつなぐ秋     市 子

せせらぎを伴奏として鉦叩      玲 子

背凭れを倒し遠のく花野かな     さき子

研ぎ上げし庖丁二本夜の茸      かづひろ

秋深し母の絣の野良着かな      都 子

月白や形見の指輪手放しぬ      典 子

渡鳥軍港めぐりの汽笛鳴る      典 子

農道の空へ飛蝗の飛翔かな      都 子

 

〇 武良竜彦の句 (ゲスト参加)

秋涼し汽笛は銀河鉄道か 

秋時雨学徒出陣八十年

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« あすか誌 2023年11月号 | トップ | 「あすか」誌 2023年11月号... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

あすかの会 2023・令和5」カテゴリの最新記事