あすか塾

「あすか俳句会」の楽しい俳句鑑賞・批評の合評・学習会
講師 武良竜彦

「あすかの会」五月の秀句から

2023-05-28 18:34:43 | あすかの会 2023・令和5

 

「あすかの会」五月の秀句から 季題「若葉」・兼題「白」 

 

◎ 野木桃花主宰句

行くほどに若葉濃くなる大社

白壁の照り陰りして柿若葉

 

☆ 野木桃花主宰特選句

トルソーの白き鎖骨に緑さす    さき子

 

☆ 武良竜彦特選句

フルートを吹く肘高く若葉風    みどり

 

◎ その他の秀句から 【支持・評価の高かった順】

白ばらや控え目に開くアーチ窓   みどり

ハープ弾くやうに若竹そよぎをり  英 子

 

若葉して幹のざらりとしていたり  さき子

窓若葉書棚に夫のコンサイス    さき子

 

知らぬ間に脛に青痣走り梅雨     尚

白牡丹咲き極まりて碧ざむる    かづひろ

生きて此処若葉照る中そよぐ中   市 子

薔薇一本選ぶとしたらけふは白   市 子

ぎこちなき白詰衿や若葉風     典 子

厳島時を背負ひて若葉風      都 子

かきつばた寺に借りたる女傘    かづひろ

森閑と御陵に緑十重二十重     悦 子

 

復活の三社に神田祭来る      典 子

隧道の出口切り取る若葉光     みどり

空覆ふ並木の道や若葉雨      ひとみ

広重を思ふ白雨の橋走る      ひとみ

木下闇結界となる石仏       玲 子

今日もまた老鶯に覚む朝ぼらけ   玲 子

白装束の去りたる月山大夕立    悦 子

庭に干す手びねりの壺柿若葉    悦 子

垣間見る襟に後れ毛白日傘       尚

人は軒鳥は若葉で雨宿り      英 子

柿若葉月日の移ろひ映り込む    都 子

 

 武良竜彦の句 参考

葉桜の恋か枝垂れて水面撫づ

師の葬の帰路に薔薇の白深し

 

 

 

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