ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 いけない 」 道尾 秀介

2019-11-11 23:22:23 | 
          「 いけない 」  道尾 秀介

               

新聞に 話題の本 として紹介されていたので図書館にリクエストして借りてきました。
再読誘う意外な真相の見出し。 自分の持つ先入観や固定観念の根深さに気づかされる。そうやってだまされるのがまた楽しいと書いています。
期待して読みました。 その通りで思い込みでころりと騙されました。

第1章 弓投げの崖をみてはいけない  死んだのはだれ?
第2章 その話を聞かせてはいけない  なぜ死んだの?
第3章 画の謎に気づいてはいけない  罪は誰のもの?
第4章 街の平和を信じてはいけない  ・・・わかった?

それぞれ章の終りのページに1枚の写真が掲載されています。 1章は自殺の名所の弓投げの崖周辺の地図。
2章はインタビューされているおばあさんと甥っ子の写真。3章は手袋をした手がボールペンで手帳に絵を書き込んでいる写真。
4章は5枚の白紙の便せんと封筒。

( ネタバレあり )
読んでいるときは何気なく見ていた写真が、のちに重要なカギになっていきます。
1章ずつ独立した話になっていますが、最後にはすべて繋がっていきます。

私も騙されました。 殺されたと思っていた人が生きていて、意外な展開に戸惑っているうちにまた事故に。
2章も死んだはずのおばあさんが生きていて、不思議な話の展開に、そしてまた崖から転落していった。 どうなってるの?
宗教団体の女性の死は自殺か他殺か? 他殺ならだれが殺したのか。捜査する先輩と後輩の刑事。

竹梨刑事の回想で、自殺した妻にとった行動と、小学生時代にボンビー先輩にとった行動が許せない。
こうであってほしいと願う世界に、本当の世界を近づけようとしたと書いていますが、
憧れの先輩が友人のお金を盗むところを見て、ビンボーな先輩の鞄に自分のお金を入れて罪をきせた。
ボンビー先輩は自分の鞄からお金が見つかり涙を流していた。 たまらない。 人の心の痛みが分からないこんな人が刑事だなんて。

最後の章も事故に遭ったと思っていた人が生きていて、じゃあ、誰が死んだのか?
手紙の件は最初から想像はついていました。妻が白紙の便せんを入れた事。

読み終わっても謎だらけで、図書館の本なので読み返している時間がないのでネタバレで調べました。
写真をもう一度見ると気が付きました。車に乗り込む子供の姿が。 珂少年が崖から突き落とされるのを助けた人物がわかりました。
手帳に書き込んでいるのが誰かも。 車にひかれたのも、飛び出した方向で地図と照らし合わせてわかりました。
結局はかりそめの平和であることも。 


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       ありがとうございます。


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