酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

これって失言、事実誤認?

2018-08-03 06:12:54 | 政治
 自民党のあまり程度の良くない議員たちが、心の赴くまま放言し、尻拭いに追われている。杉田某、稲田某、谷川某…。無知無理解と偏見に基づく発言が大半だが、中には「これも失言なのか」と首をかしげるケースもある。たとえばこれ。

 ≪福井照・沖縄・北方担当相は1日に北海道中標津町で開かれたシンポジウムで、太平洋戦争が「千島列島で始まり、千島列島で終わった」と述べた。ハワイの真珠湾攻撃に向かう日本の連合艦隊が集結したのは択捉島単冠(ひとかっぷ)湾で、「北方四島は千島列島に含まれない」とする政府見解と異なる発言。終了後に指摘を受け、間違いを認めた。

 シンポは内閣府が、修学旅行などの誘致事業の一環で開催。福井氏は「二度と戦争をすべきでない」と語る中で「千島列島で始まって千島列島で終わった太平洋戦争が日本の最後の戦争」と述べた。

 政府はサンフランシスコ平和条約で千島列島の権利を放棄したが、日本固有の領土の北方領土は千島列島に含まれないとしている。

 福井氏は2月、大臣就任記者会見で色丹島(しこたんとう)を「しゃこたんとう」と言い誤ったほか、約1カ月後、この誤りを釈明する際「昭和8(1933)年まで斜古丹島(しゃこたんとう)と呼ばれていた」と事実誤認の発言をしている≫=8.1毎日jp=。時事や共同、産経も同趣旨で報じている。


 しかし、これは失言なのか。北方領土の範囲についての政府見解には変遷がある。吉田内閣時の国会質疑で外務省は「放棄した千島列島に南千島(国後・択捉島)も含まれる」との見解を示している。これに照らせば福井発言は少なくとも失言などというべき性格のものではない。この発言を取り上げて伝えるなら「閣僚が現政府の統一見解と異なる意見を述べた=閣内不一致が露呈した」―とすべきであろう。

 ところが毎日も産経も共同も、疑義の或る政府見解と違う発言をしたから失言だという。政府に都合の悪い発言ではあるが、いわゆる失言とは質が異なる。こういうのを叩くのも政権への忖度の一種ではないのか。もう少し物事の本質に迫る記事を書いてほしいものだ。
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ニッポンちゃちゃちゃ!!おめでたいねえ!

2018-07-05 14:48:31 | スポーツ
 本日(2018年7月5日)昼のNHKニュース、冒頭で「今日は時間を延長してお送りします」とのお触れ。台風(温低)被害が拡大したかーと思ったら、何のことはないサッカーW杯日本代表の帰国会見だった。いやー、魂消たね。それほどのニュースですか。

 ≪サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会に出場し、決勝トーナメント1回戦で敗退した日本代表が5日午前、チャーター機で成田空港に帰国した。第2旅客ターミナルビルの到着ロビーには、成田を出発した6月2日の約150人を大きく上回る約800人のサポーターらが詰めかけ、健闘をたたえた。西野朗監督や代表引退を表明した主将の長谷部誠選手(アイントラハト・フランクフルト)らが到着口から姿を見せると、盛んな拍手とともに「おかえりなさい」「ありがとう」などと歓声が上がった。吉田麻也選手(サウサンプトン)はサポーターの多さに驚いたのか、「ワーオ!」とつぶやいた。選手たちの表情は晴れやかで、長友佑都(ガラタサライ)や本田圭佑(パチューカ)両選手らは手を高く上げて声援に応えていた≫=毎日JP=。

 2大会ぶりの決勝トーナメント進出で、ベルギー戦もあと一歩の大健闘、ご苦労さまの意を表したということなのだろうが、それにしてもやり過ぎだ。冷静に日本の戦いぶりを振り返ってみよう。すべてはコロンビア戦のレッドカードのお陰である。日本は10人の相手に辛勝し、後は引き分けと負け。しかもその負けの一つは「片八百長」。この西野ジャパンに対して「夢をありがとう」などと叫んでいるとは…。ほんと、おめでたい限りですね。

 ハリルホジッチ前監督の電撃解任と西野氏の就任、セネガル戦の醜い球回し…。理不尽なことは「結果がすべて」とみんな水に流し、「みんなすごく頑張った」「感動しました」と賛辞の嵐が巻き起こる。いい民族性だなあ! これではいつになっても8強など夢の夢だろう。

 ベルギー戦。後半の早い時間で2点も取ってしまい、試合の進め方を見失った日本。アディショナルタイムも尽きかけた最後の場面では、守備の意識が飛んでいた。守りの要として投入された山口蛍はデブルイネのドリブル突破になすすべなし。西野は「あんなスーパーカウンターは想定外」などとこぼしていたが、カウンターでも何でもない。GKが手で転がしたボールが起点である。DF陣がさっさと帰陣していればあんな攻撃は食わなかったはずだ。もっとも延長戦に入れば2、3点は取られていただろうから、悲劇的な負けという結末はよかったかもしれない。

 日本の敗退が決まった当日、整体に行ったら受付の女史が「サッカー終わってしまいましたねえ」。面白いのはこれからなのに…。こういう「熱い」ファンに支えられる日本のサッカー、なかなか強くはなれません。

 ところで後任監督、誰にするの? 「コミュニケーション不足」などというあいまいな理由で代表監督の座から放り出す日本に来てくれる奇特な御仁がいるかどうか。これもまた金次第かな?

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カミングアウトねえ?

2018-05-30 08:35:21 | 話題
経済評論家?の勝間和代が同性と交際しているとブログで公表した。

 ≪ 働く女性らに人気の経済評論家、勝間和代さん(49)が29日までに、女性と交際していることを自身のブログで公表した。同性を好きになっても人に言えないことに悩んでいたと明かし、同じ悩みを持つ人の「ヒントになる可能性があると思った」と公表の理由を記している。相手は性的少数者(LGBT)への理解を促す活動をする増原裕子さん(40)。知人の紹介で知り合ったという。

 増原さんは2015年、同性カップルを結婚に相当する関係と認定する制度を全国に先駆けて始めた東京都渋谷区で、別の女性と第1号カップルになり、その後、関係を解消していた。〔共同〕=日経com≫

 ああそうですか。2度の離婚歴があり3児の母だった方がねえ。まあ、へえーっという気はするがそれだけのこと。なんでこんなことを敢えて「公表」するのか、また、メディアが取り上げるのか、それが分からない。勝間自身、「公表するのは変」と綴っている。

 ≪カミングアウト「心の氷が溶けた」 私は同性を好きだって、わざわざ公表をしないといけないって、本当は変ですよね。私は左利きですって、いちいち公表しないのと一緒で。

でも、LGBTのカミングアウトには勇気がいる。それこそが、偏見や差別が残っている証です。

私も同性を好きになる気持ちに蓋をしてきました。自分の中の無意識の規範概念があったと思います。それを超えると、何が起きるのかわからなかった。

でも、今は規範概念にとらわれて自分らしさを出せていない人に言いたい。同性を好きになってもいいんだよ。そのことに罪悪感を感じる必要はないんだよ。

LGBT当事者に対する反応でよくあるのが「普通じゃなくてもいいじゃない」。だけど、同性愛は異常でもない。普通という概念を広げよう、と言いたいです。

こういう風に思えるようになったのは、裕子さんだけじゃなくて、自分らしく生きているLGBTの人たちに会って、すごく素敵だったから。

私は裕子さんがいてくれたから、こうやってみんなに公表しようという気持ちになれた。でも、多くの人はそうではないでしょう。その人にも伝えたい。仲間はたくさんいるんだよ、ということを。

すぐに何かが変わるのは難しい。私も裕子さんに出会って、数年かけて、心の氷が溶けてきました。このインタビュー記事が、誰かを元気づけて、何かのきっかけになればいいなと思います。≫=オフィシャルブログ。


 「LGBTのカミングアウトには勇気がいる。それこそが、偏見や差別が残っている証です」。言いたいことは分かる。隠していて(公表せずにいる)あとでばれた際のバッシング=反響の大きさを考えての公表なのだろう。だが、自分の性向などを公表すること自体おかしい。誰しも人に言いたくない面はある。当たり前のことだ。人は人、自分は自分なのだ。勝間が同性愛者、あっそう。それだけのこと。勇気などを振り絞って! 他人に告げる必要はさらさらないように思えるが…。それを言わないといけないのが「有名税」ってことですかね。
 
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M君を褒めすぎていないか

2018-05-25 09:33:25 | スポーツ
 日大と関学とのアメリカンフットボールの定期戦で、日大DL選手がパスを投げ終わった関学QBに背後から強烈なタックルをかました「事件」が世間の重大関心事となっている。マイナー競技と見られていたアメフトの、しかも定期戦での出来事がかくも世上をにぎわせるとはちょっと意外な感じもする。無防備のQBに、故意にかつけがをさせる意図で突っ込んでいったことの異様さが際立っているということだろう。まさに前代未聞の暴挙と言っていい。

 しかもこの行為は日大の監督・コーチからの「命令」されたものだったことが濃厚となっている。当該選手のM君が記者会見で事の次第を詳細の述べたのである。テレビニュースやワイドショーなどで繰り返し放送されたので、ご覧になった方も多いだろう。氏名を公表し顔をさらして自分の非を認めたM君には「勇気ある行動」「感銘を受けた」等の称賛の声が上がっている。翌日の日大側の改憲が目を覆うお粗末さだったがゆえに、M君の潔さが引き立つ。

 とはいえ、M君を悲劇の主人公に仕立て上げ、「フットボール界に復帰を」とまで言い出すのは疑問符を付けざるを得ない。確かにM君は勇気を振り絞って会見し、真実を述べたに違いない。そうであればあるほど、彼がことに至る前にその勇気を出せなかったのかとの思いが募る。「監督・コーチに言うことはありません」「フットボールをやる気はありません」。M君の胸に去来するのは「なぜ『それはできません』と言えなかったのだろう」という後悔だろう。その思いを大切にしたい。

 この「事件」で思い起こされるのがオウム真理教事件である。教祖・麻原のマインドコントロールを受けていた信者たちは、ことの理非を判断する能力を奪われていた。今回のM君も同様だろう。マインドコントロールされていたからといって、それによって引き起こされた非行が免責されるわけがない。引き起こした行為にはきちんと責任を取らねばならない。M君自身はそのことを十分承知していると思う。だから復帰などあり得ないと断言するのだ。

 内田監督を頂点とする日大首脳陣に最大の責任があるのは言うまでもない。だが、学生を「被害者」「かわいそう」とだけ見るのは無理がある。150人もの部員が唯々諾々と監督・コーチの無理難題を受け入れてきた。問題の根っこになっているのはこの体質ではないか。内田氏の監督復帰後20人もの部員が退部したらしい。他の部員たちはこれをどう受け止めたのか。一つの転機を逃したように感じる。

 組織が腐るのは頭から―とはよく言うが、頭が腐るのは胴体が栄養を頭に運べないからだ。頭から腹から腐りかけているのが一大学の一運動部だけならまだ安心できるのだが…。
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「とろける国」にっぽん

2018-04-19 09:01:49 | 社会
 何とも情けないニュースが続いている。

 官僚の頂点・財務省の福田淳一事務次官が「セクハラ疑惑」の責任を取って辞任した。その少し前には新潟県の米山隆一知事が「援助交際」を認めて辞職届を出した。

 ≪麻生太郎財務相は18日、記者団に対し、週刊新潮で女性記者に対するセクハラ発言疑惑が報じられた福田淳一財務事務次官から辞任の申し出があり、認めたと発表した。当面は矢野康治官房長に職務を代行させる。財務省では、学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書の改ざん問題を巡る混乱の責任を取るとして、前理財局長の佐川宣寿国税庁長官が辞任したばかり。相次ぐ不祥事によるトップ辞任に麻生氏の責任を問う声が高まるのは必至で、安倍晋三政権に打撃となりそうだ≫=毎日jp=。

 ≪米山隆一知事(50)は18日、自身の女性問題を受けて辞職を表明した。同日午後、金谷国彦県議会議長に辞職願を提出。その後の記者会見で米山知事は、複数の女性に対し金銭を渡して関係を持ったことを明らかにし「売買春と言われる可能性がある」と認め、知事就任後も関係を続けていたとした。その上で県政の混乱を招いたとして謝罪した。辞職に伴う県知事選は5月24日告示、6月10日投開票が有力視される。

 米山知事の在任期間は約1年6カ月で、民選知事では県政史上最短となる。次期知事選に向け、各党の候補者選びが本格化する見通し。米山知事は東京電力柏崎刈羽原発の再稼働に慎重姿勢を示しており、再稼働問題に辞職の影響が及ぶ可能性もある。

 米山知事の女性問題は週刊誌の取材で表面化した。この日の会見で知事は、知事就任前から出会い系サイトで複数の成人女性と知り合い、会うたびに3万~4万円を渡して関係を持っていたことを認めた。一部女性とは2016年10月の知事就任後も関係を続け、12月までに2度、休日に東京の自宅で会ったという≫=新潟日報web=。

 福田は囲みの会見で「あんなひどい発言はしていない」「セクハラは事実無根」などと繰り返した。しかし、日付が変わったころテレ朝が「当社の女性記者がセクハラ被害を受けていた」と公表、福田の完全敗北は決定的となった。それでも訴訟をするつもりだろうか。

 テレ朝もテレ朝だ。女性記者から「福田からセクハラを受けている。報道すべきだ」との訴えを受けても無視、辞任が決まったら「これで一安心」とばかりに公表。何のためのメディアか。よくもまあ「週刊新潮に録音テープを持ち込んだのは遺憾」などと言えたものである。

 佐川前国税庁長官、福田、柳瀬元首相秘書官…。これらの方々に共通なのは「平気で嘘をつく」ことである。嘘がばれそうになると、改ざんでもねつ造でもしてしまう。かつて政治家は三流だが、官僚は優秀と言われた。今は政治家は三流、官僚は五流と言わざるを得ない。たった一つの功は政治家や官僚が嘘をつく人間だということを満天下にさらしたことである。

 そしてこの国の首相はと言えば、コミー前FBI長官に「人格的に大統領として不適格」との烙印を押されたトランプとゴルフに興じてご機嫌である。あ~あ。

 米山新潟県知事の件は語るのも馬鹿馬鹿しいほどのお粗末劇だ。勉強ばっかりしていて女と付き合う機会がなかった? にしても…。「好きだった」「関心をひきたかった」-などと語る米山の姿は哀れである。自民党→維新の党→民進党と渡り歩いた米山に政治的節操などはない。こんな人物を「東電柏崎刈羽の再稼働阻止」のためだけに担ぎ出した諸君の責任は重大である。

 東大での超エリートが嘘を吐きまくり、援助交際に現を抜かす。にっぽん熔解の始まりでなければいいのだが…。
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「made in japan」の凋落

2018-03-02 10:18:42 | 社会
 JR西の新幹線「のぞみ」の台車が破断寸前だったという衝撃的ニュースが伝えられたのは昨年末のことだ。それから約2か月半、重大な故障をもたらした原因が明らかになった。こちらは、さらに衝撃的である。台車を製作した川崎重工が、鋼材を削りすぎたのだという。設計値の4割近くも削り込んで知らぬ顔とは恐ろしい話だ。この欠陥車両がつい最近まで時速300キロものスピードで走り回っていたと思うとぞっとする。

≪新幹線の台車が破断寸前のまま運行を続けた問題で、製造工程での不備による台車の強度不足を認めた製造元の川崎重工業。28日に神戸市中央区で記者会見した金花芳則社長らは「基本的な教育が欠如していた」と悔やんだ。基準をはるかに上回って鋼材を削るという初歩的なミス。兵庫県を代表する大手企業がものづくりへの信頼を揺るがした。

 問題の台車は、兵庫工場(神戸市兵庫区)で製造された。台車枠の材料となる鋼材に部品を溶接する際、隙間を調節するために鋼材を削ったことが強度不足につながったという。業界基準で最大0・5ミリまで削ることを認められているが、今回は厚さ8ミリの鋼材を、最大で半分の4ミリまで削った例があった。

 これにはJR西日本の平野賀久副社長が「(強度に関わる鋼材を)削ってはいけないのは明白」と不信感を示し、川重の車両部門トップの小河原誠常務も「安全に関わる部材で削ると強度が減るという意識がなかった」と厳しい表情で語った≫=神戸新聞ネット=。

 ことは新幹線の台車にとどまらないのではないか。昨年秋以降、素材メーカーを中心に製品データのねつ造やごまかしが相次いでいる。思いもかけない事故の裏側に、製造ミスや製品の強度不足が潜んでいるかもしれない。恐ろしい世の中になった。

 世界2位(グループで)の出荷台数を誇る日産は無資格の作業員が「合格」させた車を流通させていた。スバルも同様のことをしていたとされる。神戸製鋼、三菱マテリアル、東レ、丸善石化などの素材メーカーでも次々と不正が明らかになっている。自動車や航空機に使われている材料も多い。

 これらの不正が安全性とどうつながっているかははっきりしない。自動車メーカーはリコールの方針を明らかにしているが、その他はどうなったのか。米国では司法省が航空機素材について調査に乗り出したというが、国交省や経産省が強制力を持って調査に入ったという話は聞かない。

 韓国や中国で鉄道事故や建設現場での崩落事故などが相次いだ折「日本では考えられない」の声が上がっていた。今はとてもそんなことは言えない。

 「made in japan」そのものが崩壊しようとしている。史上空前の企業利益の裏側はなんとも寒々しい。
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スターターをちびらせた? 小平の迫力

2018-02-19 08:41:43 | スポーツ
 平昌五輪スピードスケート女子500mは小平奈緒が五輪新の好記録で圧勝した。

 ≪平昌五輪は18日、江陵オーバルなどで第10日が行われ、スピードスケート女子500メートルで小平奈緒(31)=相沢病院=が36秒94の五輪新記録で金メダルに輝いた。スピードスケート種目で日本選手の金メダルは1998年長野五輪男子500メートルの清水宏保以来2人目で、女子では初めて。小平は1000メートルの銀メダルに続き、今大会2個目のメダル獲得となった。郷亜里砂(イヨテツク)が8位入賞。神谷衣理那(高堂建設)は13位だった。

 日本の冬季五輪の金メダルは通算12個目で、今大会はフィギュアスケート男子の羽生結弦(23)=ANA=に続き2個目。今大会の日本勢の獲得メダルは10個となり、これまで最多だった長野五輪に並んだ≫=産経com=。

 小平が記録した36秒94は、サラエボ五輪で銀メダルを獲得した北沢 欣浩の38秒30をはるかに上回る快記録、女子の記録の伸びには改めて驚かされる。

 さて、このレースのポイントはやはりスタート。小平は「レディ」で静止した後、ビクンと動いた。が、スターターは構わずピストルを鳴らしレース成立、小平は100を10.26秒で駆け抜けるとそのままスピードを持続、トップタイムでゴールインした。五輪3連覇が懸った韓国の李相花の100は小平よりわずかに速かったが、カーブで膨らみ及ばなかった。ネット上ではこのレースのスターターが、小平の時だけ「レディ」と「バン」の間隔を開け、焦らそうとしたとの非難が目立つがどうなんだろう。


 小平の背中がビクンと震えた瞬間「フライング」だと思ったが、やり直しのピストルは鳴らなかった。ひょっとすると小平の「ビクン」が正しい号砲の瞬間だったのかもしれない。フライングの合図を打てば、後でタイミングの正しさが検証されることになる。「やべー」というわけでフライングは取らなかった―と見るのは少しうがちすぎだろう。

 テレビ中継のアナ氏が言っていたように「獲物を狙う獣のような眼」をした小平の気迫がスターターにフライングのピストルを撃たせなかったと言うべきだろう。童顔の小平に野獣の迫力、というか、童女のようだからこそ獣性失われていないのだろう。お見事でした。

 フィギュアの羽生 結弦に国民栄誉賞が贈られるのはほぼ確実だが、小平はどうなるか? 菅が髪の毛をかきむしって悩んでいるかもしれない(w)。
 
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カジノ規制!?マジですか!!

2018-02-16 10:46:11 | 話題
 東京23区内での大学定員増は今後10年間禁止する―という「地域大学振興法」案にも驚いたが、こんなことでびっくりしていてはいけないらしい。政府は日本人や在留外国人がカジノに入場するのを「週3回」などとする方向で検討に入ったという。馬鹿か。依存症対策だというが、カジノを設置しなければそれでいいだけの話だ。ここから見えてくるのは、何が何でもカジノをつくる―というご立派な意気込みである。

≪政府は15日、カジノを含む統合型リゾート(IR)の規制について、日本人や日本在住の外国人の入場を「7日間に3回」かつ「28日間で10回」までに制限する原案を自民、公明両党に示した。ギャンブル依存症への懸念は依然根強く、慎重派から原案の規制ではまだ不足していると批判が出る一方、カジノ推進派からは規制が厳しすぎると苦言も続出。今国会で成立を目指すIR実施法案の調整は難航する可能性もある。

 「今国会に法案を提出し、成立を期していきたい。議論をしっかり始める」。自民党の岸田文雄政調会長は15日、党の検討プロジェクトチーム(PT)でカジノを解禁するIR実施法案の成立を急ぐ考えを示した。政府・自民党は昨秋の臨時国会への法案提出を目指したが、衆院解散の影響で法案策定が遅れており、与党は今後議論を本格化させる。

 政府はこの日示した規制原案で、入場回数制限のほか、本人確認にマイナンバーカードを活用すると規定。営業面積も1万5000平方メートル以下などと上限を設けた。内閣官房幹部は「国際的にも異例の厳しい規制だ」と話す。外国人観光客などは入場規制の対象から除外するとした。

 厳しい規制案はギャンブル依存症への懸念に応えるためだ。国会には与党だけでなく、立憲民主党など野党も独自に依存症対策基本法案を提出。カジノ解禁のためには厳しい規制が避けて通れないのが実情だ。立憲の枝野幸男代表は14日、記者団に「(政府法案と野党案を一本化するなら)カジノをやめるのが大前提だ」とけん制した。

 さらに15日の公明党の検討PTでは、政府の規制原案に厳しい指摘が続出。入場回数規制の効果については、「利用者本人に依存症の自覚症状がなく、家族も気づかなければ意味がない」と疑問視する意見も出た≫=毎日jp=。

 来日外国人を増やすことと地域振興がカジノ設置の狙いらしいが、クールジャパンとは真逆ではないか。カジノなどを「統合型リゾート」などと言い換えても本質が変わる訳ではない。「日本にはカジノがないから行ってもつまらない」などという御仁は来ていただかなくても結構ではないか。どこでどんな金がうごめいているのか知らないが、こんなことに血道を上げる議員っていったい何を考えているんだろう。
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大相撲、波乱?の幕開け

2018-01-15 10:44:50 | スポーツ
 横綱日馬富士が暴行事件で引退、たった一人の立行司・式守伊之助は「セクハラ」で出場停止―と場外での不祥事が相次いだ大相撲、注目の初場所が幕を開けた。相撲人気への影響が懸念されたが、満員札止めの大盛況。しかし、土俵は伊之助の代役を務めた勘太夫が稀勢の里―貴景勝戦で差し違えを犯すなど波乱含みのスタートとなった。

 復活が期待される稀勢の里だが、前途は超多難と見た。「今場所を全休しても進退問題が浮上することはない」との横綱審議会の〝温情ある〟言葉に甘えた方がよかったのではないか。稀勢の里には甘い横審も白鵬には厳しい。横審委員長は日馬富士の暴行事件で同席していた白鵬を叱責したうえ、取り口についてもきついダメ出しをしている。

 ≪さらに「横審宛て、私宛ての相当の量の投書があり、大部分は白鵬関の取り口に関するもの」として、白鵬関の張り手やかち上げなどの取り口にも言及。「横綱相撲とは到底言えない。美しくない。見たくない」との批判を紹介した上で、「白鵬関自身の自覚をどう促すか、協会も工夫、努力をしてほしい」と注文をつけた≫=12月20日・毎日=。「美しくない」「見たくない」は北村委員長の個人的見解なのか横審の総意なのか? 禁じ手ではない張り手やかち上げを「白鵬にだけ」使うなという理屈が分からない。

 相撲は立ち合いが勝負のカギを握っている。右か左かを差す、頭から当たる、(上手でも下手でも)前まわしを取りにいく、突っ張る(もろ手も)、張る、かち上げる、変化する、手を出して相手の勢いを止める…。これらのうちどれを選択するかは事前の作戦や相手の気配を見ながらということになる。白鵬は差す、上手(前まわし)を取りにいく、張る、かち上げるが大半で、このうち二つを封印されれば残りは差すか上手を探るかしかなくなる。これなら相手は取りやすい。

 横審メンバーは「横綱なんだから受けて立て」と注文を付けている。いつの時代の話をしているのか。30貫(112・5キロ)前後の力士がぶつかり合っていたころとは違うのだ。200キロ近い巨漢が突進してくるのが現代の大相撲だ。ラグビーなどコンタクトの多い競技で敗因や苦戦の原因について「受けてしまった」と答えるケースがよくある。受けたら負けるのが近代スポーツと言える。

 もっとも大相撲が厳密な意味でスポーツかどうかは微妙だ。伝統文化、神事でありかつスポーツでもある。この複雑な立ち位置が大相撲をややこしくしている。この不可思議さがまた魅力なのではあるが…。
 
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高校歴史教科書の大騒ぎ

2017-12-13 17:13:57 | 話題
 高校の歴史教科書から坂本竜馬や吉田松陰、上杉謙信、武田信玄ら〝郷土の英雄〟が姿を消しそうだということで大騒ぎになっている。固有名詞の削減を声高に言い立てるグループ、これに異を唱える方々、それにこのニュースを報じるメディア、いずれもピントが狂っているのではないか。

 ≪大学入試で問われる歴史用語が多すぎる影響で高校の歴史教育が暗記に偏っているとして、大学、高校教員有志でつくる研究グループが、教科書本文で扱うべき重要用語を精選した案をこのほど公表した。「歴史の変遷に関する説明に必須か」などの観点から選び、用語を現状の半分程度にとどめており、日本史では坂本龍馬や吉田松陰、武田信玄、上杉謙信ら著名な人物でも案に入らなかった。

 案をまとめたのは、高校や大学教員ら約400人でつくる「高大連携歴史教育研究会」(会長・油井大三郎東大名誉教授)。用語を絞って授業時間を確保し、歴史の流れなどの考察力育成を促すのが狙いで、日本史と世界史でそれぞれ1600語程度を習得すべき重要用語とした。来春までに用語の整理を終え、教科書会社や大学入試担当者向けに提言する。

 研究会運営委員長の桃木至朗・大阪大教授(歴史教育)は「案はあくまで入試で用語を出題するかどうかの基準で、まだ変更はあり得る。案以外の用語を教科書で扱っても良く、郷土の偉人などを重点的に教えることは、むしろ推奨すべきだ」と語った。

 文部科学省も入試での歴史用語が膨大になっていることは課題とみているが、林芳正文科相は12日の記者会見で「案に文科省は関与しておらず、学習指導要領や教科書検定に影響するものではない」と述べた。

 研究会は重要用語の基準を(1)ほぼ全ての教科書に掲載(2)現代的課題を考える上で必要(3)歴史の大きな転換や時代の特徴の説明に必要―とし、細かすぎたり、図表や地図で学べば十分だったりするものは含めなかった。

 この結果、坂本龍馬などのほか、「ガリレオ・ガリレイ」「クレオパトラ」「蘇我馬子」「新選組」「桶狭間の戦い」といった一般になじみがある用語も外れた。一方、「厩戸王(うまやどのおう)(聖徳太子)」「関ケ原の戦い」などは重要用語として残り、現代的課題につながる「気候変動」や「難民」などが追加された≫=共同=

 
 提言した高大連携歴史教育研究会の言わんとするところは「大学入試で問われる歴史用語が多すぎる」ということに尽きる。用語が多い→暗記中心→減らすという流れである。これが一人歩きし「教科書から郷土の偉人が消える」の騒ぎになっているのだ。

 共同の記事も触れている通り「案は入試で用語を出すかどうかの基準」で教科書で取り上げるかどうか、授業で扱うかどうかはまた別の問題だ。ところが地方紙などは「謙信公が消えてしまうとは」「竜馬を削るなんて許せない」などという声を大々的に取り上げ、地域の一大事と煽り立てている。まったくもって困ったものだ。

 研究会の提起の仕方にも問題がある。運営委員長の談話通りとすれば、「メディアの取り上げ方は当研究会の目指すところとは異なる」と10月か11月の段階で釘を刺しておくべきだった。もっと言えば、教科書の用語を減らすではなく、入試での用語出題は限定的に―と述べるべきであった。

 文科省はいまのところ「関与せず」らしいが、地方からの突き上げで「減らすべきではない」と言い出しそうだ。安倍君も「松陰先生は外せない」なんて言いそうだし…。
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