Chef's Note

『シェフの落書きノート』

腐っても鯛って…

2008-01-25 | 自由 気ままな独り言
『腐っても鯛』という諺(ことわざ)は、ご存知の方も多いと思います。

鯛(たい)は『魚の王様』と呼ばれることから
優れたものは落ちぶれても価値を失わないという例えです。

でも、どんな魚や肉でも腐れば食べられなくなり…
価値を失ってしまうと思うのですが…。
違いますか?

腐った鯛を安全に美味しく調理する天才料理人っているのかな?
…ふと、そんなどうでも良いことを思いました。
残念ながら僕にはできません。

うちのお店では、どんな素晴らしい天然の真鯛でも…
『腐っても鯛』とは言いません。

『腐ったらゴミ』
これが、うちの店の必然です。

鮮度が落ちないうちに調理して…
美味しく召し上がっていただきたいと思っております。

そして、僕も世の中や社会がどうなったとしても…
腐ることなく…
がんばっていきたいと思っております…笑。

潮の流れの速いところにすんでいる魚は、尾びれも長く…
逆流にも負けず、身がしまっていて美味しいのが特徴です。

逆に養殖で育った魚は、潮の流れのゆるい囲いの中でぬくぬく育つので
尾ひれも短く貧弱で、眼もぼやけて甘ったれた眼をしています。

大相撲の横綱だった人は…
まちがいなく立派な鯛だったと思います。

で~も…
元横綱の曙を『腐っても鯛』と呼ぶ人はいません。

ボノちゃん…でっす!
わけのわからないインリン様とかにくっついて、赤ちゃんのおしゃぶりをくわえています。

これでいいのか?大相撲!
…と情けなく思いますが、仕方がありません。
曙と宿敵とまでいわれた若乃花と貴乃花が可愛そうです。

腐っても鯛!
…今、この言葉を使う人は、少ないですね。

腐ったらゴミ!
…僕は、この言葉を良く使います。








最新の画像もっと見る