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初めてのバイト体験記
初めてのバイト体験記 #2 の続きのストーリー。
『酔月』
『酔月 #2 暴走族』
高校時代のバイトの話等の体験記…
シリーズになっています。
前回までの話は、このリンクをご利用下さい。
酔月でバイトをするようになった頃…。
オイラ…リズム感が足りない事に気がついた。
音楽やるのにリズム感が弱いのでは話にならない…。
どうやったらリズム感をつけることが出来るのか?
「そうだ…。身体でリズムを刻む…。踊ればいいのか…」
この頃、ディスコ・ブームが、到来していた。
今は、クラブというのだそうだが…。
タケシは、良く…オイラのバイト終了時間になる頃に迎えに来た。
「踊りにいこうよ!」そう言ってくる。
「いいよ…」
いつも、ふたりで連れ立って行った。
生バンドの演奏がある所…。
バンプやチャチャを中心に踊っていた。
振り付けは、ふたりで考えて…
練習して…踊った。
どぶ板の黒人が飲みに行くお店。
ここは、ジュークボックスで好きな曲を入れて…
皆で踊る。
しばらくすると、汐入の駅裏に『サンタナ』と言うディスコが出来た。
店の中央に大きなミラーボールがあった。
どぶ板の小さな踊れるスペースのある店のミラーボールは小さいものがあるか又は、無い店もある。
横須賀の踊れるお店はジュークボックスか生バンドで音を鳴らす。
しかし、サンタナは、DJがいて次から次へと乗りの良い曲をかける。
DJがいるお店は横浜の本牧にはあったが…
横須賀では、初めてだった。
オープンから大盛況の賑わいだった。
踊り好きの米兵などのお客も多かった。
どぶ板には、米兵を取り締まるMPやSPがパトロールに来る。
サンタナでは、日本の警官や私服警官の取り締まりも多かった。
未成年者の補導等が主な仕事だったのだろう。
オイラもタケシもバリバリの未成年。
しかし、ふたりとも補導されたこともなく。
質問さえ受けた事はなかった。
オッサン顔だったわけでもなく。
恐らく自分達が悪い事をしているなんて認識も全くなかったから…
警官がいても普通に堂々としていたのかもしれない。
喧嘩も多かった。
タケシは、酔うと喧嘩大好き少年だった。
困ったものだ。
オイラも何度か巻き込まれたが…
不思議と怪我らしい怪我はしなかった。
ふたりでディスコに行かなかった日が何日か続くと…
フラッとタケシが酔月に顔をだす…。
「どうしたの?あーぁ…その顔…」
とオイラはタケシに聞いた。
答えは、わかっているのだが…
いつも目の上を切っていたり…
口元に青あざが出来ていたりする。
オイラの前だとタケシは、喧嘩した自分が恥かしいといった素直な態度をとる。
店の若奥さんが、店の奥からそれを見つけると…
「タケシ!またやっちゃったの?ったく…しょうがないんだから…。ふたりで行って来るならいいけど…。他の人やひとりで踊りに行ったら駄目だって言ってるでしょ?」
「喧嘩したんじゃねえよ…。もう、いいだろ…」
とオイラの前とは、全く違う態度を他の人の前ではとった。
不思議とタケシは、オイラには素直だった。
ツッパリと呼ばれている他の友達もオイラと話すときは何故だか子供のようになる。
ディスコや街を一緒に歩いている時に…
タケシの眼が戦闘体勢になることがよくある。
オイラは、それに気づくと…
「やめとけ…。なんの得にもならない…。お互いに痛いだけだ」
「だって…。あいつさっきから…ずーと俺に眼つけてるんだぜ…」
「見させておけばいいだろ…。タケシ…お前は相手をみるな」
いつもこんな会話になった。
悔しそうな顔をして頷く。
ディスコにいる時に、そんな状況になると…
「俺たちはさぁ…。喧嘩しに来ているんじゃなくて…踊りに来ているんだよね?」
とオイラと聞くと…
「うん…。でもムカつくんだよねー。あぁいうーの…」
と言って目線をそらした。
そんなこともあってか…
酔月でのオイラの信用は意外にも大きかった。
タケシは、オイラといると喧嘩をしない子になるから…。
オイラは、昔から人を殴るのが嫌い…
どうしようもなく喧嘩をした時が何度かあったが…
殴った後に気持ち良さそうな顔なんか見たことないから。
殴られて気持ち良かったら…間違いなくMだよね。
よってオイラは、Mの人とは喧嘩した事がなかった訳だ。
タケシとオイラが、やりたくもない喧嘩に巻き込まれると…
不思議と何処からともなく助っ人がやってくる。
大体、タケシのヤンチャ仲間なのだが…。
すぐに形勢逆転して、相手は、大抵逃げ出した…
喧嘩で負けた相手が逃げる時って必ず
「おぼえてろよ!」と言って逃げ出す。
オイラは、このセリフ…
この頃から不思議…。
そりゃー…憶えているよね。
なんで念を押すの?
…と。
タケシとオイラは不思議と…
やられるのならボコボコでいいじゃん…
って感じ。
逃げるって言葉がない…。
これって今考えると馬鹿なのだが…。
孫子様も言っている。
負けると思ったら逃げろ!…と。
だが、逃げなかった。
いつも助っ人がきて助けてくれたからいいけど…。
それがなかったら顔も変わっていたかも…。
なんせ、暴走族が流行っていた時期。
だが、彼らは、喧嘩の仕方も喧嘩のマナーも今のギャングと呼ばれる人達とは、違ってわきまえていた。
タケシもオイラもその頃。
付き合っていた彼女がいた。
高校時代の恋愛…。
何故か印象深く残っている。
酔月 #4 へと続く。
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オイラ…リズム感が足りない事に気がついた。
音楽やるのにリズム感が弱いのでは話にならない…。
どうやったらリズム感をつけることが出来るのか?
「そうだ…。身体でリズムを刻む…。踊ればいいのか…」
この頃、ディスコ・ブームが、到来していた。
今は、クラブというのだそうだが…。
タケシは、良く…オイラのバイト終了時間になる頃に迎えに来た。
「踊りにいこうよ!」そう言ってくる。
「いいよ…」
いつも、ふたりで連れ立って行った。
生バンドの演奏がある所…。
バンプやチャチャを中心に踊っていた。
振り付けは、ふたりで考えて…
練習して…踊った。
どぶ板の黒人が飲みに行くお店。
ここは、ジュークボックスで好きな曲を入れて…
皆で踊る。
しばらくすると、汐入の駅裏に『サンタナ』と言うディスコが出来た。
店の中央に大きなミラーボールがあった。
どぶ板の小さな踊れるスペースのある店のミラーボールは小さいものがあるか又は、無い店もある。
横須賀の踊れるお店はジュークボックスか生バンドで音を鳴らす。
しかし、サンタナは、DJがいて次から次へと乗りの良い曲をかける。
DJがいるお店は横浜の本牧にはあったが…
横須賀では、初めてだった。
オープンから大盛況の賑わいだった。
踊り好きの米兵などのお客も多かった。
どぶ板には、米兵を取り締まるMPやSPがパトロールに来る。
サンタナでは、日本の警官や私服警官の取り締まりも多かった。
未成年者の補導等が主な仕事だったのだろう。
オイラもタケシもバリバリの未成年。
しかし、ふたりとも補導されたこともなく。
質問さえ受けた事はなかった。
オッサン顔だったわけでもなく。
恐らく自分達が悪い事をしているなんて認識も全くなかったから…
警官がいても普通に堂々としていたのかもしれない。
喧嘩も多かった。
タケシは、酔うと喧嘩大好き少年だった。
困ったものだ。
オイラも何度か巻き込まれたが…
不思議と怪我らしい怪我はしなかった。
ふたりでディスコに行かなかった日が何日か続くと…
フラッとタケシが酔月に顔をだす…。
「どうしたの?あーぁ…その顔…」
とオイラはタケシに聞いた。
答えは、わかっているのだが…
いつも目の上を切っていたり…
口元に青あざが出来ていたりする。
オイラの前だとタケシは、喧嘩した自分が恥かしいといった素直な態度をとる。
店の若奥さんが、店の奥からそれを見つけると…
「タケシ!またやっちゃったの?ったく…しょうがないんだから…。ふたりで行って来るならいいけど…。他の人やひとりで踊りに行ったら駄目だって言ってるでしょ?」
「喧嘩したんじゃねえよ…。もう、いいだろ…」
とオイラの前とは、全く違う態度を他の人の前ではとった。
不思議とタケシは、オイラには素直だった。
ツッパリと呼ばれている他の友達もオイラと話すときは何故だか子供のようになる。
ディスコや街を一緒に歩いている時に…
タケシの眼が戦闘体勢になることがよくある。
オイラは、それに気づくと…
「やめとけ…。なんの得にもならない…。お互いに痛いだけだ」
「だって…。あいつさっきから…ずーと俺に眼つけてるんだぜ…」
「見させておけばいいだろ…。タケシ…お前は相手をみるな」
いつもこんな会話になった。
悔しそうな顔をして頷く。
ディスコにいる時に、そんな状況になると…
「俺たちはさぁ…。喧嘩しに来ているんじゃなくて…踊りに来ているんだよね?」
とオイラと聞くと…
「うん…。でもムカつくんだよねー。あぁいうーの…」
と言って目線をそらした。
そんなこともあってか…
酔月でのオイラの信用は意外にも大きかった。
タケシは、オイラといると喧嘩をしない子になるから…。
オイラは、昔から人を殴るのが嫌い…
どうしようもなく喧嘩をした時が何度かあったが…
殴った後に気持ち良さそうな顔なんか見たことないから。
殴られて気持ち良かったら…間違いなくMだよね。
よってオイラは、Mの人とは喧嘩した事がなかった訳だ。
タケシとオイラが、やりたくもない喧嘩に巻き込まれると…
不思議と何処からともなく助っ人がやってくる。
大体、タケシのヤンチャ仲間なのだが…。
すぐに形勢逆転して、相手は、大抵逃げ出した…
喧嘩で負けた相手が逃げる時って必ず
「おぼえてろよ!」と言って逃げ出す。
オイラは、このセリフ…
この頃から不思議…。
そりゃー…憶えているよね。
なんで念を押すの?
…と。
タケシとオイラは不思議と…
やられるのならボコボコでいいじゃん…
って感じ。
逃げるって言葉がない…。
これって今考えると馬鹿なのだが…。
孫子様も言っている。
負けると思ったら逃げろ!…と。
だが、逃げなかった。
いつも助っ人がきて助けてくれたからいいけど…。
それがなかったら顔も変わっていたかも…。
なんせ、暴走族が流行っていた時期。
だが、彼らは、喧嘩の仕方も喧嘩のマナーも今のギャングと呼ばれる人達とは、違ってわきまえていた。
タケシもオイラもその頃。
付き合っていた彼女がいた。
高校時代の恋愛…。
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