ブロブロガー@くつログ

Proと呼ばれたい...そして日々悪戦苦闘する
Brofessional な職業人の安息の日誌

◇【総選挙の視線】金融緩和における日本人気質とグローバリズム

2012-11-24 | 衆院総選挙2012

▼東京株、また大幅続伸で半年ぶり9300円台乗せ 終値は144円高
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/121122/fnc12112215130009-n1.htm


> 前々回の記事で、自民党安倍政権誕生への期待から、株式市場が上昇に転じ
> た事を述べましたが、今週もまた大幅に続伸した様ですね!
> 大幅な円安も続いている様で、嬉しい限りです。


▼◇『東高西低』新型気圧配置の株式市場を観察する
http://blog.goo.ne.jp/ayakikki/d/20121116

今週の始めに、少しだけ下げた日がありましたが、その後は順調に上昇局面が
続いていますから、このまま行けば年内に一万円の大台突破も可能な勢いです。


> 下げた日と云うのは、日銀の白川総裁が、日銀引き受け方式の建設国債発行
> に難色を示した日でしたよね?

同じ日に、野田首相も「それは禁じ手だ!」と、安倍総裁を批判しました。
財政法第5条の禁止規定を根拠としての発言です。
でも、短期国債の場合ならば違法ではないし、例外規定もある様ですね…。


> 日本経済がようやく円安株高の方向に動き始めて、明るい兆しが見えたのに、
> 何故こんなに批判ばかりするのでしょうね?
> 金融緩和政策は、そんなに嫌われ者なのですか?


正確に言うと金融緩和政策には大きく2種類があって、それぞれ低金利政策
量的緩和政策と呼ばれています。

> ゼロ金利政策は既に行っているので、今問題なのは量的緩和政策ですよね。
> デフレ脱却のために、日銀の通貨供給量を増やすだけではないのですか?


そうなのですが、今行われているのは、日銀が市中銀行から国債を買い取って、
その代金として、市中銀行に通貨を放出する方式
です。
市中銀行ではデフレで資金の運用先が見つからず、国債を大量に保有していま
すから、これを日銀は通貨に換金している訳です。


> でも、市中銀行ではそのお金で再び国債を買い集めてきて、日銀相手に売り
> 捌いて、差益ビジネスをしている訳でしょう?
> 国債と日本銀行券の間で、グルグル売買を繰り返すだけで、実体経済の世界
> では一向に使える資金は増えていませんよね?


むしろ減っているのでしょうね。
一千万円以上の銀行預金が担保されなくなって以来、タンス預金とかが増えて
いるのかもしれない。どうせ銀行金利などは微々たるものですし、タンス預金
でもデフレが続いている限りは実質金利が付いている形ですから。


> それじゃ、ダメじゃん!
> デフレは一向に解消しないし、実体経済の世界で使えるお金は減る一方です。
> 物は売れないし、物価は下がるし、儲からないので給料も下がるし。


そうですね、リストラと企業倒産と失業者ばかりが増えて、日本経済は壊滅の
危機に瀕する…。デフレ・スパイラルです。


> デフレ・スパイラルから脱出する方法は無いの?

抽象的に一言で言うと「有効需要を創出する」事ですが、その具体的な方法は
色々とあります。
FRBのバーナンキ議長は「ヘリコプターでドル紙幣をバラ撒け!」と言った
そうです。


> それって、自民党の安倍総裁が言った「輪転機をガンガン回して円を刷る」
> 事と同じですよね。ヘリコプターでバラ撒くのも、財政支出でバラ撒くのも、
> 変わりはないし…。

安倍総裁の発言については、TVのニュース番組で批判されていましたね。
通貨の信任に関るので、もっと慎重な発言をするべきらしい。


> そりゃ、正論ですけど、如何にも日本人らしい批判の仕方ですよね!
> 白川日銀総裁にせよ、野田首相にせよ、正論だけ吐く割に、何ら有効な解決
> 策も示せないし、結果も出せない。
> 安倍総裁の暴言のおかげで一気に円安が進んだ事を見習って欲しいものです。

まあ、正論は正論ですから批判は良しとして、日銀引き受け方式の国債発行は、
国債を日銀が直接買い取って、紙幣と交換する訳ですから、政府が日銀の通貨
発行権を手中に収める事に等しい
のです。

> 日銀の独立性が保てなくなるのですね。

政府側でも野放図に国債発行を続ける様になると財政の健全性は保てません。
これが長く続くと、確かにハイパー・インフレの恐れも出てきます。


> でも、インフレ目標に達すれば止める訳でしょ?
> ハイパー・インフレなど、なるはず無いじゃん。

いや、政府が抑制を始めた段階で、既に民間側の投機需要が過熱していると、
その後のコントロールが困難になる事が恐ろしいのだと想います。
特に日銀の人間と、インフレで資産が減価してしまうお金持ちにはね。
あと、毎月固定の収入で生活する年金生活者などにも被害が及びます。

> それが、金融緩和反対派の人々ですか…。


社会のモラルをとても大切にする日本人気質から考えると、彼らの主張が至極
正論である様に想える訳ですが、現代の金融はグローバル化していますからね。
日本人の几帳面な特質はグローバル社会では不利である様な気がします。


> なるほど、前述のFRBバーナンキ議長の発言などが好例ですよね!

電気製品などの「品質へのこだわり」なども同様です。
「高品質」である事は、日本製品の特徴として「良いイメージ」を与えるとは
想いますが、「過剰品質」では国際競争で不利に働きますから。


> では、日銀の「過剰な物価安定志向」が日本経済を不利な状況に追い込んで
> いるの…?


実際そのとおりだし、少なくとも物価安定が達成できていれば良しとしても、
現実には継続的な物価下落、つまりデフレを導いていますよね。
デフレに対して日銀が責任を負わない、現行の日銀法は時代遅れだと思う!


▼GDPデフレーターの推移

http://ecodb.net/exec/trans_weo.php?type=WEO&d=NGDP_D&c1=JP


> 日本経済のデフレ不況は日銀の責任ですか…?

リーマンショック以降の円高不況に対しては、「白川デフレ」と揶揄している人
もいます。


> う~ん、しかし白川総裁は「財政規律派」の信任の篤い方だと想いますが。


その原則論重視の風潮こそ、日本人気質の負の側面だと私は言いたい。
「結果」を無視して、「態度」や「姿勢」のみを過大評価する土壌ですよね。

> グローバルな世界では、「結果重視」の方向ですかね…?

もっとも、私はグローバリズムに批判的な人間ですから、それが絶対とは考え
ていないのですが、少なくとも国際競争が不可避な世界では、世界の動きに適
応できなければ脱落してしまいます。
これまでの「円高」は、まさに日銀のガラパゴス政策が原因だと思うし、民主
党政権下の金融政策は誤っていた
と思う。もし、それが法律や制度の規制に由
来する過ちならば、法改正や規制緩和こそが取り組むべき課題なのです。
その意味で、自民党安倍総裁の発言こそが「あるべき姿」だと思う。

> う~ん、でも「国債の日銀直接引き受け」だけは慎重な方が良くないですか?


その様な周囲の批判を浴びて、安倍総裁自身が少しトーンダウンの必要に迫ら
れた事が、私は悔しいです!


▼国債購入、日銀が判断 自民・安倍総裁、慎重姿勢に
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121124/stt12112414270002-n1.htm

この問題は、「必ず実行する選挙公約」に盛り込むべき内容ではないので、発言
をトーンダウンさせた事は仕方ないですが、選挙後に再度議論する事が必要
と思います。「デフレ脱却」の大目標を達成するために必要でしょうから!


> それについては、また改めて議論しましょうね。
> 話が長くなりそうだし…。



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