理想国家日本の条件 さんより転載です。
2022年5月7日 16時24分 NHK
参考
JSF 軍事/生き物ライター
短距離のSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)となると、昨年の2021年10月19日に
発射したイスカンデルに酷似した形状のSLBMと同じ物である可能性があります。
咸南道新浦市の沖合いで発射されており、SLBM搭載潜水艦の基地が付近にあります。
日本防衛省によると最高高度約50km、飛翔距離約600kmという観測数値です。
低く飛び滑空が可能なイスカンデル型の特徴なので、2021年10月19日発射と
同じイスカンデルSLBM型の可能性が高いでしょう。
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北朝鮮の弾道ミサイル SLBMと推定 EEZ外に落下か
2022年5月7日 16時24分 NHK
https://www3.nhk.or.jp/.../20220507/k10013614951000.html
北朝鮮の弾道ミサイル SLBMと推定 EEZ外に落下か
北朝鮮は7日午後、弾道ミサイル1発を東の方向に発射しました。
発射されたのはSLBM=潜水艦発射弾道ミサイルとみられ
日本のEEZ=排他的経済水域の外側に落下したと推定されています。
日本の航空機や船舶の被害などの情報は確認されておらず、防衛省は
引き続き情報収集と分析を進めています。
防衛省によりますと、7日午後2時6分ごろ、北朝鮮が、朝鮮半島東岸付近
から弾道ミサイル1発を東の方向に発射したということです。
発射されたのはSLBM=潜水艦発射弾道ミサイルとみられ最高高度は
およそ50キロ、飛んだ距離はおよそ600ロと推定されています。
北朝鮮がSLBMを発射したとすれば去年10月19日以来で、防衛省のまとめでは
6回目の発射となります。
また、落下したのは朝鮮半島東側の日本海で、日本のEEZ=排他的経済水域の外側
と推定されるということです。
これまでのところ、日本の航空機や船舶の被害などの情報は確認されていません。
今回の発射を受けて岸防衛大臣は、防衛省で記者団に対し、北朝鮮がことしに
入ってから14回にのぼる極めて高い頻度で弾道ミサイルなどの発射を繰り返して
いるとした上で「昨今の北朝鮮による核・ミサイル関連技術の著しい発展は
わが国や地域の安全保障にとって看過できない」と述べました。
また、国連安保理決議に違反するものだとして、北京の大使館ルートを通じて
北朝鮮に抗議したことを明らかにしました。その上で「弾道ミサイルなどのたび重なる
発射も含めて一連の北朝鮮の行動は平和と安全を脅かすもので断じて容認できない。
ロシアによるウクライナへの侵略が発生している中でミサイルを発射したことは
許されない」と述べ、北朝鮮を非難しました。
弾道ミサイルなどの発射 ことしで14回目
防衛省によりますと、北朝鮮が弾道ミサイルなどのミサイルを発射したのは、
今月4日以来で、ことしに入って14回目です。
これまでに、1月に7回、2月に1回、3月に3回、先月は1回、それぞれ弾道
ミサイルなどの発射を繰り返し、今月は2回目になります。
14回のうち、12回は弾道ミサイルと推定され、もう1回も弾道ミサイルの
可能性が指摘されています。
残りの1回は長距離巡航ミサイルと推定されています。
このうち、3月24日の弾道ミサイルは、日本のEEZ=排他的経済水域の内側の、
北海道の渡島(おしま)半島の西およそ150キロの日本海に落下したと推定されています。
飛しょう時間が過去最長のおよそ71分で、通常より角度をつけて打ち上げる
「ロフテッド軌道」で発射され、最高高度が6000キロを超えてこれまでで
最も高いと推定されています。
この弾道ミサイルについて防衛省は、2017年11月のICBM=大陸間弾道ミサイル級の
弾道ミサイル「火星15型」の発射時の4000キロを大きく超える高度で、おととし
10月の北朝鮮の軍事パレードで初めて確認された新型のICBM=大陸間弾道
ミサイル級のミサイルとみて分析を続けており、通常の弾道であれば、
弾頭の重さ次第では、射程が1万5000キロを超え、アメリカ全土が射程に含まれる
可能性があるということです。
このため、政府は「次元の異なる深刻な脅威だ」として非難するとともに、北朝鮮が
挑発行為を繰り返すおそれがあると見て、アメリカや韓国などと連携して、
警戒を強めています。
SLBMであれば発射は6回目
防衛省は、北朝鮮がSLBM=潜水艦発射弾道ミサイルを発射したのを、これまでに
5回確認しており、今回発射された弾道ミサイルがSLBMであれば、6回目になります。
また、これとは別に、SLBMの改良型を陸上から2回発射したのを確認しています。
直近では去年10月19日に、北朝鮮東部のシンポ付近から新型とみられるSLBMを発射しています。
防衛省が、北朝鮮によるSLBMの発射を最初に確認したのは、2016年4月です。
これとは別に、北朝鮮は、2015年5月と、2016年1月にSLBMを発射したと発表して
いますが、防衛省は、開発途上のSLBMの試験発射だったと分析しています。
日米が電話で協議
北朝鮮による弾道ミサイルの発射を受けて、外務省の船越アジア大洋州局長は、7日夕方、
アメリカ国務省のソン・キム北朝鮮担当特別代表とおよそ15分間、電話で協議しました。
この中で、両氏は、今回の弾道ミサイル発射を含め、北朝鮮が核・ミサイル技術の開発を
強化していることは、国際社会に対する明白かつ深刻な挑戦であるとの認識を共有しました。
その上で、国連安保理決議に従った北朝鮮の完全な非核化に向け、引き続き日米両国や、
韓国も含めた3か国で緊密に連携することを改めて確認しました。
専門家「北朝鮮は兵器を多様化か」
北朝鮮がSLBM=潜水艦発射弾道ミサイルと推定されるミサイルを発射したことに
ついて、北朝鮮情勢に詳しい慶應義塾大学の礒※ザキ敦仁 教授は「SLBMは海中で
発射地点が移動するため兆候をつかみにくい。北朝鮮は兵器を多様化してその精度を
高めることに集中しているとみられる」と分析しています。
また、韓国で今月10日、保守系のユン・ソギョル次期大統領の就任式を控えた
タイミングでの発射となったことについて「これから日米韓の連携が深まることが
確実視されている中で、北朝鮮はそれに対じしていかなければならない」と指摘し、
北朝鮮がユン政権の発足も念頭に置きながら、去年打ち出した「国防5か年計画」に
沿って核・ミサイル開発を加速させているという見方を示しました。
その上で、北朝鮮が7回目の核実験に踏み切る可能性が指摘されていることについて
「ミサイルの発射実験と異なり中国の習近平政権が核実験には明確に反対している。
中朝関係を再び悪化させてでもやるかどうかは北朝鮮側も慎重にタイミングを
見計らっているだろう」と指摘しました。
※ザキは「立つ崎」。