いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

ゆれながら咲く花 1

2016年03月22日 | ゆれながら咲く花
《あらすじ》

ソウルにある、スンリ高校。
学業成績は下から数えた方が早い。
生徒たちの生活態度も悪い。
いわゆる底辺校で、教師たちも生徒の扱いに手を焼いていた。

中でも2年2組は問題児が集まる落ちこぼれクラス。
前担任は早々に病欠して退職。
後任には、講師のチョン・インジェが抜擢された。
年若い小柄な女性に、このクラスの担任が務まるのだろうか?

大きな問題は、オ・ジョンホという不良学生と仲間たちだ。
タバコは吸う、カツアゲをする、遅刻にサボりは当たり前。
インジェが受け持ったそうそうに、喫煙が問題になった。

近隣の住人が撮ったという写真には、ジョンホとコ・ナムスンと
おぼしき学生が写っている。

退学を示唆する学校側に、インジェは声をあげた。
「顔もはっきり写っていないような写真1枚で退学処分とは、
お粗末な学校ですね」
それはナムスンがインジェに向かってつぶやいた言葉の引用であったが、
彼女の心に響いた言葉でもあった。

ふたりの処分は保留され、インジェの指導にゆだねられることとなった。

インジェは、ジョンホの素行の悪さを見て見ぬふりはしない。
彼を理解したいと願いつつ、一触即発の空気をはらみながらも、ぶつかってゆく。
何事にも一歩距離を置いたような態度のナムスンだったが、
小さな女先生をかばわずにはいられなかった。

校長は、学校の評判を上げるため、てこ入れを行う決断をした。
特に成績不振の2学年のうち、成績下位のものを集めた補講クラスを編成。
そのうえ講師に、スーパーカリスマ塾講師を迎えようというのである。

カリスマ講師カン・セチャンは、その圧倒的指導力で名声を博していた。
ところが、違法な家庭教師をしたかどで罪に問われ、
奉仕活動をするはめになったのである。
母校であるスンリ高校へ講師として赴いたのも、そんな理由からだった。

高校入学説明会で華々しく紹介されたカン・セチャンに、
保護者も大きな拍手を送った。
校長も笑顔で校内設備を説明してまわる。
ところが、新しい校舎を見上げたその瞬間、
大きな音がして、生徒の椅子が2階の窓ガラスを突き破って落ちてきた。

粉々にわれた窓ガラスが、人々の足下に散らばる。
見上げた窓の中には、ナムスンの顔があった。
ハッとしたインジェは、他の教師とともに教室へ急ぐ。

飛び込んだ教室には、呆然としたナムスンがひとり立ちすくんでいた。

(つづく)

始まりました。
「ゆれながら咲く花」

原題は「学校2013」

冒頭のナレーションにあるように、舞台は「学校」です。

これまで観てきたどんなドラマとも違う空気感で、とても楽しみな作品。
恋愛モノでもなく、コメディーでもなく、サスペンスでもなく、
いわゆる学園ドラマでもなく、普通の「学校」そのものを描いたドラマ、みたい。

う~ん、金八先生のイメージなのかなぁ。
どっちかというと、山田洋次監督作品の「学校」シリーズと似た空気を感じます。

例によって例のごとく、あらすじはうまく書けないんですけど……。
第1話ということで、登場人物を追いかけながら、
ストーリーを理解していけたらいいかな、と思います。

まず最初はこの人、カン・セチャン。


2学期から赴任することになったのでバックは銀杏の黄色です。

チェ・ダニエルさんが演じております。
相変わらず老け顔というか、落ち着いた物腰で先生役がばっちりハマる。
すごい適役だと思います~。

カン・セチャンはカリスマ塾講師なのですが、
どうもその実力のわりに生徒からの人望は薄いみたい。
最後の授業で「黄金のノート」と呼ばれる講義のエッセンス集を
配るときには大喜びされるのですが、
誰もお別れパーティーをしよう!なんて言ってはくれないのです。

配達されたケーキを自分のためだと勘違いするくだりがちょっとかわいそうですね。
このケーキの配達人がコ・ナムスンという生徒で、
塾にいた女生徒がハギョン。
ドラマの最初から、上手に登場人物が出会い、
視聴者に紹介されていきます。

セチャンのやった違法の家庭教師って何?と思いますが、
契約違反ってことなのかな。

自分の指導法には、とっても自信があるみたい。
でも、スンリ高校の卒業生なんだから不思議。
こんな底辺校にいたの?
もしかして、彼も元落ちこぼれ組なのかな?

そしてもうひとり、主人公と言える女性講師チョン・インジェ。


小柄でかわいい。もちろん靴は厚底です。

チャン・ナラさんが演じています。
わたしは初見の女優さんです。
ダニエルさんとは「童顔美女」でご共演されていますね。
ほんと、童顔。
御年33才ですが、見えない見えない。

彼女は講師でありますが、一応在職5年。
タバコを吸う生徒を見なくてすむように裏門から登校したり、
なんだか気の弱いところもあるようです。

しかし、担任を受け持った責任感からか、
不良学生のジョンホに立ち向かっていきます。
ただ、相手は体だけは大人と同じ高校生。
スマホを取り上げようと争った時は、腕をつかまれて怖い思いをしています。
この時は教室で誰も助けてくれなかったんですよね。
直後の絶望感は相当のものだったのではないかと。

彼女は、その後も学食でジョンホとぶつかり、
他の生徒たちが大勢いる前で、彼をビンタしていまいます。
反撃しようとしたジョンホとの間に入ったのが、ナムスン。
彼については後述するとして、
先生はジョンホをなんとかしたいと本気で思っているみたいです。

自主退学の多さにがっくりしている描写もありましたから、
なんとか退学者を出さずにおきたいのでしょう。

さて、そのジョンホと一触即発のコ・ナムスン。


このドラマは彼のために観よう、と初っぱなから心奪われましたよ。

イ・ジョンソクくんが演じています。
色白で背が高く、静かな風貌。

彼はドラマ冒頭でセチャン先生の塾にお届け物をしていて、
先生とは面識ができています。
教室で会ったら、きっとびっくりするでしょうね。

ものすごく正義感が強い、とかいう生徒ではなくて、
非常にいまどき、というか、
外見はクールで、争いごとを嫌い、事なかれ主義に見えます。

ジョンホにカツアゲされても抵抗せずにお金渡しちゃってるし。
でも、弱い立場の級友が絡まれているのを見ると、
とぼけた様子で割って入り、うやむやに助けてあげるのです。

インジェ先生のことも、最初はしゃーねぇなぁって感じで放置なのですが、
退学処分を救ってくれたお礼なのか、
殴られそうになった時には、助けてくれました。

そういうことも災いして、委員長に選ばれてしまい困惑します。
副委員長は、点取り虫のハギョンです。
外面のいい女の子ハギョンは、必死で勉強に励んでいて、
セチャン先生の塾にも通っていました。

オ・ジョンホはふてぶてしい顔の不良学生です。
子分をふたり連れています。
ほんとにいつも不思議なんですけど、
なんでそんな態度のくせに学校へ来るのか……。

まぁ他に居場所がないんですね、彼らは。
「高校出てないと兵役につけないんだぞ」
という理由もあり、家庭もどうも不安定な様子。
どこにも行き場がなくて苦しいから、甘えさせてくれる学校へくる。
学校が最後の砦なんだということを、
校長先生もわかってくれるといいのですが。

きっと現実の学校では、先生方がご苦労されていることでしょう。
ヤンクミや鬼塚先生がいっぱいいればいいんですけどねぇ。

ワルの筆頭オ・ジョンホですが、最後までドラマの中にいてくれるかな?
美男美女しか出て来ない恋愛ドラマとは違うんですから、
しっかり最後までクラスメートでいてほしいと思いますよ~。

その他にも、何人か目立つ生徒がいますね。

ジョンホたちの生け贄になりがちなおとなしい男子生徒君。
おかっぱでめがね。ナムスンが何度かかばっています。
そんな彼に委員長推薦されちゃってトホホなんだけど。

いっつも制服の上着を逆さに来ているお調子者のギドク。

ナムスンを気に入っているみたいなショートヘアの
ボーイッシュな女の子。

人の良さそうな、元委員長。

あと、なんかすごい印象的な顔立ちの女の子がいるんだけど、
名前はまだよくわかりません。
UAみたいな保健室にいた子です。また出てくるよね。

とにかく第1話ということで、ナムスンがとても気になります。
大酒飲みでだらしないお父さんを抱えて、
お届け物のアルバイトに精を出す男子高校生。
争いごとは好きじゃないけど、
最後、教室でジョンホに殴られた時には、
思わず椅子をつかんでぶん投げそうになっていましたよね。

あれ、投げたのはセチャン先生なんじゃないか、って気がしてるんだけど
違うかな。
お前らうるせぇって投げちゃったとか……。

それとも、ナムスンの中の静かな怒りが、表出した結果なのでしょうか?

勉強できなきゃ未来はない。
親が良くなきゃ、子どもも同じ。
そんな閉塞感を抱えた高校生たちの感じって、
日本の学生たちも似たような状況なんじゃないかという気がするんです。

静かなドラマがどう展開していくのか、すごく楽しみです。


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