雑記帳(新居)

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まだ興奮がおさまらない

2006-02-06 02:05:59 | テニス
エレーナを最初に見たのは2000年インディアンウェルズ準決勝だから、もう6年近く。
これほどすごい試合で優勝したのを見られれば、一ファンとして思い残すことはもうない。
というのはちょっとオーバーだが、それくらいうれしい。本当に神懸かったエレーナを初めて見ることができたからだ。

よいときのエレーナはすごいテニスをすると聞いていた。例えば、04年の全仏、4Rでダベンポート、QFでモーレズモをいずれも一方的に破ったときだ。しかし、今まではそれを見たことはなかった。
仮にもトップ10選手だから、準決勝くらいまではそれなりに残っている。しかし、何とか放送のある試合まで勝ち残ってもいざ放送となるとほとんどは惨敗だった。
これまで見た中で一番すごいパフォーマンスは04年全米準決勝のカプリアティ戦だが、これも、いいときとだめなときのエレーナが数ポイントごとに交互に顔を出すという感じだった。

そして今大会、もう一つ改めて感じたことは、エレーナの魅力にすっかりとりつかれてしまっていて、もう後戻りはできないということだ。

エレーナ姫、PPO優勝

2006-02-05 22:00:55 | テニス
エレーナティアI初優勝!!おめでとうございます!!

Dementieva 2-0 Hingis (6-2, 6-0)
準決勝ではシャラポワを完全に封じたヒンギス相手に勝ってしまう、それもこれほど一方的に勝つとは、信じられない!
のだが、思えばエレーナ姫が勝つときはいつもこのようなペースだ。最初の3試合くらいはそれこそ七転び八起きのような大苦戦で、4試合目くらいから突然神懸かってくる。これまでのグランドスラム、決勝進出した2004年の全仏・全米、2005年の全米、いずれも第1週目はひどいものだった。(また、GSでは、その神懸かりが決勝まで続かない)

問題のダブルフォルトがわずか3回。しかも最初のサービスゲームで2回だからそれ以降サービスゲーム6回で1本!!エレーナがサーブをまともに打ってここまで入ったら、強いに決まっている。たぶん誰が相手でも勝てるだろう。

試合は、第1セット第4ゲーム、第2セット第2ゲーム、いずれも序盤のエレーナのサービスゲームがキーだった。いずれもデュースになりマルティナにブレークポイントがありながら、エレーナがキープした。特に、第2セット第2ゲームは4回のデュースで3回のブレークポイントがあった。1,2セットとも、そのキーのゲーム以後一気にエレーナの余裕の展開となった。
試合序盤、マルティナは緩急をある程度混ぜて揺さぶる意図が見えたけれども、エレーナは戸惑うことなく強打のチャンスを見つけて反撃した。それでうまくいかないと、ラリーのペースを速くしたり、サーブ&ボレーを続けたり、いろいろとマルティナは試してみたけれども、かえってエレーナにチャンスを与えてしまった。第2セット第2ゲームでは、ラリーで粘ってエレーナのミスを誘う場面が見られたけれども、そのゲームをとれなかったことでマルティナの精神力が切れたようだった。
そしてこの試合を通して、マルティナはチャンスボールでボレーのミスが目立った。そのあたりは、まだ復帰したばかりで感覚が十分に戻ってはいないと思えた。

マルティナとしては、まだ復帰途中であり、例えばベルジャンズとかダベに勝てないのは当たり前としても、本来シャラポワより格落ちのエレーナに対して相性はよくないと見える。

PPO振り返り(2R,QF)

2006-02-04 22:22:26 | テニス
ということで、デメの2回戦と準々決勝のメモ。
なお、デメの準決勝は地上波では全く放送なし。1週間後のGAORAでの放送を待て

2r Dementieva 2-1 Srebotnik (2-6, 6-1, 7-5)
QF Dementieva 2-1 Vaidisova (3-6, 6-1, 6-2)

2試合とも序盤はダブルフォルト連発でめちゃくちゃだったが、何とか逆転。エレーナ姫の世界全開の試合となってしまった。それにしても、特に初戦のスレボトニク戦は、何度となくもうだめだと思った…
Dementieva 2-1 Srebotnik (2-6, 6-1, 7-5)
はらはらどきどき、初戦からエレーナ姫の世界全開の試合となってしまった。
エレーナは、とにかく出だしから問題のダブルフォルト連発である。まず開始2ゲームはスレボトニクが連取。しかしスレボトニクも開始直後から100%の調子だったわけではなく、直後の2ゲームは「なんとなく」デメが奪っていったんは追いついた。しかしその後も依然としてエレーナはダブルフォルトの連発、先にスレボトニクがペースをつかんでその後4ゲームを続けて奪って第1セットをものにした。
第2セットの当初もスレボトニクのペースは続いた。スレボトニクのサーブはなかなか返せないし、ストロークの打ち合いでもなかなかデメ有利にならない。第2ゲームでスレボトニクにすごいプレーが出て、そのときはそのままこの試合が終わると覚悟した。それでも、その第2ゲームでスレボトニクにチャンスボールのミスもあり、苦しみながらデメがキープしたところから、流れが一気に変わる。ダブルフォルトも一気に少なくなり、第2ゲームから以降一気の6ゲーム連取でこのセットをものにした。
第3セット最初のゲームは激しい打ち合いが続きもつれた。このゲームをさらにエレーナがブレーク。それでスレボトニクの集中力はいったん切れたように見えた。第3セット序盤はデメが3ゲーム連取。ところが、スレボトニクが1回キープした後の第5ゲーム、40-0からデメがなんとダブルフォルト4本を乱発、このゲームを落とした。これでスレボトニクが完全に息を吹き返してしまう。第6ゲームまでスレボトニクが連取して3-3のイーブンとなる。それ以降も、スレボトニクが押し気味に試合を進めた。デメは、第7ゲームだけで何度ものブレークポイントを握られ、ブレークポイントでものすごいアングルショットを打たれるという絶体絶命の場面まであった。そのボールに何とか追いついてドロップ気味に落とすという、超のつくスーパープレーでこのゲームをしのいだ。第9ゲームあたりから、あまりのダブルフォルトの多さに、「ヘタレーナ名物」低速スライスサーブを使い始めた。これもすぐにスレボトニクにタイミングを合わせられてしまい、サービスゲームはデュースの連続ピンチの連続である。最後12ゲーム、ようやく巡ってきたマッチポイントで、スレボトニクのスライスが長くなりすぎ決着した。

しかし上位相手ならともかく、世界ランク30位前後の相手にこれでは困る。次の試合に勝てる気もしない。

Dementieva 2-1 Vaidisova (3-6, 6-1, 6-2)
この2試合で、エレーナ姫の魅力、そしてはっきり言って「最低」のサーブでトップ10にいられる理由を改めて認識してしまった。
ダブルフォルトはこの試合も10本は優に超えているけれども、ここまで毎試合毎ゲームだといちいち腹も立たなくなる。まあ確信犯だ。

第1セット前半は相変わらずめちゃくちゃなサーブである。序盤2回のサービスゲームだけで5回くらいダブルフォルトをしている。これでは勝負になるはずもなく、序盤4ゲームはバイディソバが連取した。しかしこのあたりからデメのサーブはいくらか落ち着いてくる。第8ゲームはデュースに突入したものの、このゲームをバイディソバがキープして、流れを再び引き寄せた。第9ゲームは6回のデュースにもつれたものの、5回目のセットポイントでついにバイディソバが押し切った。
第1セットは失ったものの、このセット後半で、エレーナはリズムをつかんだようだった。バイディソバのサーブに対して効果的なリターンが返せるようになった。さらにバイディソバは第1セットをとって少し集中力が落ちたか、ミスが増えた。第2セット入り3ゲームはデメが連取。第4ゲームはバイディソバがブレークしたものの、このセット終盤には、バイディソバが逆にダブルフォルトを連発した。試合中に相手選手に感染するとは、デメのダブルフォルト病(?)恐るべし。バイディソバは、第3セット突入を計算してやる気がなさそうとさえ見えた。終盤3ゲームはエレーナが失ポイントわずか1で連取した。
第3セット、第1ゲームはバイディソバがブレーク、息を吹き返したかと思ったけれども、第2ゲームをすぐにデメがブレークバック。第4ゲームで2回のデュースの後デメがさらにブレークし、第5ゲーム終了で4-1とリードする。第7ゲームは、エレーナは例によって緩いサーブを打ち始めて、バイディソバはチャンスとばかり強烈なリターンを打ち込んでくる。バイディソバには全く効果はない。しかし、そのリターンをさらに強烈に返したり、あるいはやはりバイディソバがチャンスボールをミスしたりして、ブレークは免れる。第8ゲームは3回のデュースにもつれたけれども、3回目のマッチポイントでエレーナがフォアの逆クロスを決めた。
第3セットは6-2というゲームカウントほど一方的なものではない。この試合を通して、常にバイディソバの強打を浴び続けていたけれども、エレーナはコートを走りまくって拾い続け、絶対に1本では決めさせない。3本4本とラリーが続く。だから、たとえウィナーを決められたとしても、その後必ず相手のUnforced Errorにつながるのだ。もちろんただ粘るだけでなく、チャンスがあればフォアの強打をたたき込んでくる。サーブは100km/hのくせにフォアのウィナーは最高130km/hだから、笑ってはいけない。