雑記帳(新居)

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TBSの世界陸上放送、キャッチコピーなしに?

2009-07-26 02:00:00 | スポーツ
実際に世界陸上の放送からキャッチコピーがなくなるとすれば、実にめでたいことだ。(記事

要するに
「いい加減にしろ」
と日本陸連がブチ切れたらしい。詳細はいちいち覚えていないけれども、特にここ2回くらいは、もはや常人の発想とは思えないフレーズが連発だった。

能なしの「タレント」が騒ぎまくりとか訳のわからないキャッチコピーとか、下手なくせに絶叫したり気持ち悪かったりする実況とか、とにかく精神衛生に悪いことこの上ない。そのため、日本の民放で放送のあるスポーツ大会でも(一応テレビ東京系だけは我慢している)、最近はそれで見ることはほとんどない。インターネットであの手この手を駆使して、CCTV(China)とかTRT(Turkey)とかの映像で見ている。
例えば現在放送中の水泳世界選手権なら、CCTV-5のほうが明らかにカバー範囲も広くまともな放送である。先週からのCCTVは延々と水泳世界選手権ばかりやっている感じだ。

グリゴロビッチは不思議な子

2009-07-20 23:39:00 | バレーボール
シドニー五輪予選のときが18歳だから今27歳のはずで、「子」などという表現を使うべき年齢ではないのだが。

先週末に、女子バレー世界選手権の欧州大陸3次予選が各地で行われた。4チームずつ4組に分かれての3次予選で、各組上位2チームが本戦出場である。その一つI組は、セルビア・クロアチア・スペイン・ルーマニアという4チームが参加している。セルビアは前回世界選手権銅メダルでそれ以降も世界大会の5位前後と、実績では他の3チームを圧倒しており、ホーム開催でもあるため、当然鉄板である。事実上は3チームで残り1枠の争いだった。

それで、この組で最も重要な対戦となったのはクロアチア対スペインの試合である。
ESP - CRO 2-3 23-25, 25-14, 25-22, 17-25, 14-16

今回は、クロアチアもバーバラ引退以降では最もまともと思われるメンバーできている。何と言っても、センターにかけては世界一層の厚いBergamoで何年もレギュラーのMBだったポリャックが参加したのは大きい。グリゴロビッチも久しぶりの代表復帰で、このメンバーでは唯一五輪に出場している。
クロアチアは、初戦のルーマニア戦こそ難なく勝ったものの、このスペイン戦はまさに絶体絶命だった。セットカウント1-2とリードされ、第4セットは大差で奪ったものの、最終セットは7-12とスペインに大差を付けられる展開、そして12-14でスペインに2本連続のマッチポイントさえあった。その場面から4連続得点で一気の逆転勝利。この結果、セルビアとクロアチアが2連勝したため、この両チームの世界選手権出場が確定した。

グリゴロビッチは、こういう不思議な巡り合わせというか、流れを変える力を何か持っている人らしいのだ。

シドニー五輪最終予選、当時はユースを出たばかりだったところ、大会のまさに直前に急遽フル代表の正セッターに抜擢された。国籍変更選手の出場制限が大会直前に決定・変更され、それ以前に代表のセッターをしていたキリロワ・リヒテンシュタインの両方とも代表に入れなくなったためだった。要するに、これほど重要な大会で、「誰もトスを上げられる人がいなかった」。当然、最初の試合ではチームの体をなしていなかった。その絶望的な状態から結果的には5勝2敗の3位で五輪出場を勝ち取った。それも第6戦の日本戦では、第1,2セットをいずれも競り合いで落とし、第4セットには五輪出場が絶望に近くなるマッチポイントを日本に握られていた。そこから一気に逆転したことは今でも鮮明に覚えている。
セリエでは、所属チームがシーズン途中2勝13敗で最下位、残留も絶望と思われたところを、彼女がレギュラーで出るようになってから5勝2敗の快進撃で最終的には悠々残留というシーズンもあった。
そして今回もまた劇的な逆転で、10年ぶりに世界の舞台に出場を果たした。バーバラ引退以降では初めてになる。


いまさらだがウィンブルドンのおさらい(1/3)

2009-07-18 19:23:00 | テニス
感想を一文でまとめてみるとすれば、結末は予想通りだがいろいろうれしいこともあった大会である。

最近の女子テニスツアーは
「番狂わせがないこと自体が番狂わせ」
というくらいの状態なのだが、今大会は5日目まで番狂わせと言えるほどの試合は一度もなかった。シャラポワとジェンジーが2回戦で敗退したのが予想外というくらい。結局上位4シードがそのままベスト4に残り、これは四大大会女子では3年前のウィンブルドン以来、最後まで通しても番狂わせは少なかったと言える。
番狂わせとは言わないが、前半から中盤にかけて予想外だったのは、前哨戦で好成績を上げた選手がことごとく4回戦までで敗退したことである。それも、ウィリアムス姉妹とかモーレズモとか、あるいは上位シード相手で負けるのならわかるのだが、ランク上位でもなければ芝で目立った実績もない選手に負けていた。ここまで逆になってしまうとは。
この絡みでもう一つ驚いたのは、スキアボーネがベスト8まで残ったことである。スキアボーネはシュナイダーと並ぶスピンボール使いで、シュナイダーと同様芝適性はゼロのはずだった。昨年までのウィンブルドンの最高成績は3回戦進出が一度だけ、今回は前哨戦で好調だった選手がそろう激戦区に入ったこともあり、上位進出の目は全くないと思っていた。

第6日にようやく波乱らしい波乱が2試合発生した。
ヤンコビッチについては上位進出の可能性は低いとは予想していたけれども、予選勝ち上がりで17歳の選手に敗退というのは想像の斜め上だ。ただし、ヤンコビッチを倒したOudinという選手がよいプレーをしたことも間違いないだろう。ヤンコビッチを倒す前にもシード選手を倒したし、結局4回戦でラドワンスカに敗れたもののそれも一方的な試合ではなかった。

今回、ディメンティエワのすばらしい試合とともにうれしかったのがリシキの快進撃だ。3回戦では全仏優勝のクズネツォワ相手に金星を挙げ、4回戦でもランク9位のウォズニアッキを倒して、ベスト8進出を果たした。勢いに乗ったらトップ10選手でも簡単に粉砕する破壊力は大きな魅力だ。
チャールストン優勝で一躍注目を集め、その後もフェド杯でドイツのワールドグループI昇格に貢献したりシュツットガルトのレッドクレーでヤンコビッチと激戦を演じたりした。しかしその後は、肩の故障もあって早期敗退続き、再びレーダーから姿を消した。全仏でも1回戦負けだった。

ウィンブルドンでも1回戦のチャクベタゼとの対戦で敗退寸前だった。4-6 7-6(4) 6-2という逆転だったけれども、第2セットはチャクベタゼから見て6-4 5-4でServing for the match、タイブレークでもチャクベタゼが4-2リードの場面があった。それを逆転してから一気に波に乗った。
芝のコートならサビーネの弾丸サーブがより威力を増す。4回戦、チャールストン決勝の再戦となったキャロとの試合でも、6回のブレークポイントをキャロに握られながら、それをことごとく強烈なサーブで跳ね返し、ブレークを一度も許さなかった。0-40から5本連取でキープというゲームさえあった。
リシキは準々決勝でサフィナに7-6(5) 4-6 1-6の逆転で負けた。第2セットの半ばまではリシキが押し気味に試合を展開していたものの、終盤には足にけいれんを起こしたこともあって力尽きた。しかし、この試合は4回戦以前とは勝手が違うとは、リシキが優勢で試合を進めていた第1セットから感じていた。というのは、リシキの1stサーブをサフィナがリターンしていたからだ。それもラケットに当てるだけでなくきちんとコントロールされている。リシキはこの試合でエースを12本決めたが、それ以外ではサーブで簡単にポイントを奪った印象があまりない。サフィナは後ろに下がってラリーする場面が多いものの、だからといってドロップショットを仕掛けても確実に拾われる。

いまさらだがウィンブルドンのおさらい(2/3)

2009-07-18 19:20:00 | テニス
ディメンティエワのファンから見れば、今大会、何とか準々決勝には残りたい、準決勝まで進んだら御の字という意識だった。今大会はエレーナにとって極端なラッキードローになったが、間違いなくそれを生かした。準々決勝までシード選手と一度も対戦していない。順当なら4回戦で対戦するはずで、その場合確実に倒しておかなければならないチブルコワが、3回戦のベスニナとの激戦で消えた。準々決勝での対戦を予測、かつ、極めて危険な相手と認識していた(前哨戦のイーストボーンで食らったばかり)のラザノも、芝での実績がほとんどないスキアボーネにまさかの敗退となった。
それでも、今回のデメは全仏とはうってかわって、1回戦の最初のセットに出遅れた(途中まで2-4とリードを許しながら、それ以降は11ゲーム中10ゲームを奪い結果的には難なく勝ち)だけで、それ以降は全く危なげない試合を準々決勝まで続けた。

それで、セレナとの準決勝である。
Serena Williams def Elena Dementieva 6-7(4) 7-5 8-6
とにかく凄い試合としか言いようがない。

エレーナにとっては勝てるチャンスは十分にあった試合だった。実際マッチポイントも1本あった。それだけに悔しいという気持ちは当然ある。試合前には、当然ながら一方的に負けることを予想していたけれども、それならむしろあきらめるだけだろう。
しかしそれよりも、芝のコートでのエレーナがここまで進化を遂げたというのがとにかく驚きだった。この4ヶ月、歯がゆいという範囲を超えて悪夢を見ているような大会が続いただけに。
以前はウィンブルドンはエレーナにとって決して得意の大会ではなかったけれども、この2年ですっかり得意にしてしまったようだ。(過去の成績からして、四大大会でもっとも相性の悪いのは全豪だが、これも今年は準決勝進出した。むしろレッドクレーは、2004年の全仏のミスキナとの決勝の印象が強いが、エレーナにとって得意とは言い難い。レッドクレーではティア3のイスタンブールでの優勝が1回だけ、全仏では2005年以降はベスト8が最高である。)

ダブルフォルトは8本だが試合の長さを考えれば多い方ではない。そしてそれ以上に、ダブルフォルトを犯したゲームでもその後粘って取り返していた。この半年くらい、1本のダブルフォルトをきっかけに一気に流れを相手に持って行かれるという試合を何度見たことだろうか。
しかし、エレーナにとって、チャンスボールでの何本かのミスが致命的になった。第2セットの終盤とか、第3セットでも、第4ゲームでブレークした直後、結局ブレークバックされた第5ゲームの自分のサービスゲームとか。
しかしながら、セレナやシャラポワのような勝負強さをエレーナに期待するのは無理だ。なぜならエレーナはいつも100%のプレーだからだ。だからチャンスになったとしてもそれ以上のものが出てくるはずはない。ウィリアムス姉妹とか、80%くらいのプレーでも接戦には持ち込むことができ(もちろん力の差のある相手には80%の力でも簡単に勝ってしまう)、そうなれば100%までプレーを上げることができるから結局競り合っているように見えても振り切る。
ならば、これまで100%力を出せなければできなかったプレーを、80%でできるようになればよい。そしてエレーナはまだそれだけの進化を続けている。

思い出してみれば、この9年間でもうこれ以上上がれないのかと思ったことは一度ならずあった。そしてそのたびにエレーナは壁を突き破ってきた。2002~03年頃、10位と20位の間を行ったり来たりしていた時期があった。その後2003年にツアー初優勝、初めてトップ10入りを果たした。2007年は四大大会で全て4回戦以前で敗退、トップ10からも転落した。ところがこのシーズン終盤のクレムリンカップでの優勝から一気に上昇を始め、2008年にはドバイで優勝、そして北京五輪金メダルを獲得した。2007年以前までで四大大会でベスト4が3回だけだったところ、2008年のウィンブルドン以降は今年の全仏を除き全てベスト4に入っている。

いまさらだがウィンブルドンのおさらい(3/3)

2009-07-18 19:15:00 | テニス
今回ウィンブルドンは予想通りの姉妹決勝で幕を閉じたわけだが、
ラザノ、バルトリ、チブルコワ、ストーサーといったあたりがことごとく4回戦までで敗退したため、年末選手権出場の8選手のうち7人までが、選挙速報でいえば「当選確実」になった。残り1枠にしても、ズボナレワの故障がどれほど長引くかによる。8月のシンシナティやトロントの大会まで尾を引くと、現在のレースランキングで9位以下の選手にチャンスが大きくなるが、それ以前に調子を戻せれば割って入るのは困難である。今のところ、昨年のセルビア勢と入れ替わってアザレンカとウォズニアッキが入ってきたという構図だ。
ウィリアムス姉妹: セレナ、ヴィーナス
ロシア勢: サフィナ、クズネツォワ、ディメンティエワ
新顔: アザレンカ、ウォズニアッキ

YEC2009 RACE (after Wimbledon)
item16601 (11) - Dinara Safina
item15957 (10) - Serena Williams
item14262 (11) - Svetlana Kuznetsova
item13975 (13) - Elena Dementieva
item13840 (10) - Victoria Azarenka
item13605 ( 9) - Venus Williams
item13500 (15) - Caroline Wozniacki
2681 ( 8) - Vera Zvonareva
---------------current TOP8----------
2067 (14) - Virginie Razzano
1962 (16) - Marion Bartoli
1891 (12) - Jelena Jankovic
1881 ( 9) - Ana Ivanovic
1862 (13) - Agnieszka Radwanska
1776 (10) - Amelie Mauresmo
1753 (12) - Samantha Stosur
1728 (11) - Dominika Cibulkova
1492 (12) - Na Li
1452 (15) - Anabel Medina Garrigue
1422 (15) - Carla Suarez Navarro
1421 (11) - Sabine Lisicki
1406 (15) - Daniela Hantuchova
1378 (15) - Elena Vesnina
1301 (11) - Nadia Petrova
1236 (14) - Jie Zheng
1221 (14) - Flavia Pennetta
...
850 ( 7) - Maria Sharapova