雑記帳(新居)

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black Wednesday

2013-06-27 20:38:00 | テニス
この水曜日、番狂わせが多かっただけではない。棄権した選手が男女シングルス合計7人にも達し、これはオープン化以降のグランドスラム1日では最悪という。
今回のウィンブルドンでは、けがに至らないにしても、選手が転倒する場面が異常に多い。タイブレークだけで両者が2回ずつ転倒とかそのような勢いだ。それも、イーストボーン・バーミンガム・ノッティンガムチャレンジャーなどの芝の前哨戦に出ている選手も含めて転倒しまくっている。

今年のロンドンの春は、観測史上最悪レベルで低温かつ日照不足だった。その異常気象が芝の生育に悪影響を及ぼしたという指摘がある。土の上に枯れた芝があってそのために異常に滑りやすくなっている、という証言もある。
しかし、同様に異常気象の影響があるはずの前記前哨戦の大会では、例年の芝の大会と違いはないように見えた。特に転倒が多いという印象はなく、途中棄権もそれほど多くはなかった。ウィンブルドンだけがおかしい。主催者は否定しているが、芝の状態に何か問題があることは間違いないだろう。

black swan

2013-06-27 20:35:00 | テニス
暗黒の水曜日などという表現もされているが、むしろ"black swan"とでも呼びたい。起きるはずのないことが起きてしまったという意味合いだ。

女子のボトムハーフは2回戦までで上位シードがほぼ壊滅。下記の番狂わせのうち、1回戦敗退のエラーニ以外は全て水曜日の2回戦で発生した。

[2]アザレンカ: 1回戦での膝の負傷により2回戦を棄権
[3]シャラポワ: 予選勝者ランク131位のde Brito相手に3-6 4-6で敗退
[5]エラーニ: ランク65位のPuig相手に3-6 2-6で敗退(1回戦で敗退)
[9]ウォズニアッキ: 予選勝者ランク196位のCetkovska相手に2-6 2-6で敗退(注意: Cetkovskaはけがの影響でランクを大きく落としている)
[12]イバノビッチ: ランク66位のBouchard相手に3-6 3-6で敗退
[16]ヤンコビッチ: ランク97位のDolonts相手に5-7 2-6で敗退

女子では、水曜日を生き延びた最上位選手が8位のクビトバ、そのクビトバも相手の棄権によって勝ち上がったので、試合に勝った選手となると15位のバルトリまで下らないといない。

男子でも、前年優勝で過去7回の優勝を誇るフェデラーがまさかの敗退。グランドスラムベスト8以上進出も36大会(まるまる9年か…)で途切れた。さらに、ツォンガ、チリッチと、上位進出も期待された選手が相次いで棄権した。
ただし、例えばシャラポワの試合にしても(前日の)キリレンコの試合にしても、本来こうあるべきだというのを思い起こさせる試合だったことは確かだ。
言いたいことは、リスクをとって攻め続けた選手が勝つのが当然ということだ。
今のWTAツアーで何がつまらないと言って、一番つまらないのは、リスクをとらない試合をする選手が上位に行きすぎている。エラーニやラドワンスカ、一時期のウォズニアッキはその最たるものだ。アザレンカにしても、格下相手ではほとんどベースラインでの無理をしないラリーに徹している。それでも勝てるのだが、アザレンカならもっとできるはずだ。

ウィンブルドン2013のドロー出ました

2013-06-22 23:28:00 | テニス
ラドワンスカがセレナ山に、シャラポワがアザレンカ山に入ったことで、まずはバランスのよい形になった。順当なら、アザレンカ対シャラポワで「人間の女性の代表決定戦」、勝った方が霊長類?最強をかけてセレナに挑戦である。
それ以外にも要所で注目の対戦あるいは波乱の気配があり、なかなかに味のあるドローと思われる。
1/8
セレナにとっては厳しい組み合わせ。特に、前半は考えられる限り最大級に危険なドローと言える。
1回戦は楽勝としても、2回戦では早くも、去年も3回戦で大激戦を演じたジェンジーとの対戦。
3回戦は順当ならパシェクとの対戦で、パシェクに昨年・一昨年の力が残っていれば、3回戦としては怖すぎるが、今年はけがの影響で大きく低迷している。
4回戦はリシキとの対戦が最も可能性が高い。(シード順でいえば最も高いのはストーサーだが、芝でのストーサーが役に立たないのはご存じの通り。)リシキは、2011年には2回戦でリーナ、2012年は4回戦でシャラポワと、直前の全仏覇者を2年連続で倒している。まさかこの再現はあるのか。
セレナが4回戦を勝てばその先は優勝まで電車道だろう。

2/8
1回戦でケルバー対マテックという最大級の注目の対戦がある。ケルバーが勝てば順当にベスト8まで進出することが期待できる。ここでもし番狂わせが起きれば、キリレンコに漁夫の利となるか、泥沼区画となる可能性もある。

3/8
ラドワンスカにとっては3回戦までは容易なドロー。4回戦はピロンコバとかリバリコバとか芝を得意とする選手が上がる可能性があり、微妙にきな臭い。ただし、どちらかといえば波乱の可能性は低い方だろう。(順当なら4回戦はラドワンスカ対ペトロワとなるが、ペトロワは今シーズンはスランプが続いている)

4/8
本来の力からいえばリーナとビンチで順当に4回戦となりそうだが、両者ともここしばらくは不振が続いている。バーミンガム優勝で復調気配のハンチュコバ、あるいは2週連続優勝のHalepあたりが勝ち上がれば面白い。(Halepの2週連続優勝はクレー→芝の連続優勝という変わり種)

5/8
典型的に昔ながらのクレーコーターのエラーニ、芝適性は全くないのだが、組み合わせを見る限り4回戦までは進出する可能性が高い。
スティーブンス・ハンプトン・ベキッチと注目株が多数入っており、なかなかに興味深い区画になっている。特に、1回戦のスティーブンス対ハンプトンは最大の注目の対戦の一つ。直近の内容からすれば、ハンプトンがベスト8まで勝ち上がるのが順当だが、イーストボーンの予選から決勝進出しているため、疲労は気がかり。
ウォズニアッキにとっては、2回戦でベキッチ、3回戦でスティーブンスかハンプトンかペトコビッチという、至難のドローで、上位進出はほとんど期待できない。

6/8
1回戦のシャラポワ対ムラデノビッチは注目の対戦の一つだが、どちらかといえば無風区だろう。ここでシャラポワが勝てば、4回戦までは容易な対戦が続きそうだ。

7/8
激戦区の一つ。クビトバにとっては前半から熱すぎるドロー。順当なら、2回戦でシュヴェドワ、3回戦でマカロワ、4回戦でイバノビッチとの対戦となる。

8/8
おそらく今大会一番の無風区。アザレンカを脅かしそうな選手は見当たらない。