雑記帳(新居)

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サビーネを毎日でも見たい、が

2009-04-21 00:00:00 | テニス
今回チャールストン大会でできたようなテニスなら、サビーネ・リシキを毎日でも見たい!
のだが、サビーネのテニスのタイプからして、毎週のように彼女を見ることを期待するのはとても難しそうだ。
そもそも大会前のランク63位(チャールストンの優勝で43位まで上昇)というのは、よいテニスが続かないことが原因に決まっている。しかし、もっと実力がついたとしても、それは難しいと思える。

サビーネは明らかに一発の威力でポイントを奪うタイプの選手だ。このタイプの選手は、かつてのマリー・ピエルス、あるいは最近ではウィリアムス姉妹でさえそうなのだが、次のような傾向がある気がしてならない。
  • ○調子がよければワンチャンスでビッグタイトルを獲得できる可能性が大きい
  • ×ミスの連続での自滅と隣り合わせで、好不調の波が大きい
  • ×けがでの長期戦線離脱のリスクも高く、ストップアンドゴーになりやすい
  • ×必然的に出場する大会数も少なめにせざるを得ない

それに対し、フットワークに優れていて守備力の高い選手はその逆のように思われる。
  • ○各大会で安定したパフォーマンスを期待できる
  • ○けがでの長期戦線離脱のリスクも少ない
  • ○多数の大会をこなすことができる
  • ×大きな大会を勝ちきるのは難しく、ランク上位にいてもビッグタイトルはなかなか獲得できない

現役でこのタイプの筆頭は、最近は不調だが、ディメンティエワとヤンコビッチだろう。(このように整理してみると、デメはキャリアを重ねるとともに守備寄りの選手に変わってきているように思われる。サーブだけは違うのだが。)若手では、今季一番の馬車馬キャロが典型的にこちらのタイプだ。

2008年序盤までのシャラポワは、攻撃寄りの選手にもかかわらず極めて安定したパフォーマンスを出していた、この区分でも非常にまれな存在だった。

チャールストン決勝

2009-04-20 20:09:00 | テニス
(16) Sabine Lisicki def. (5) Caroline Wozniacki 6-2, 6-4

この決勝も、準々決勝または準決勝同様、サビーネちゃんの華麗なるショータイム!!開演となった。
ストレート勝ちの試合でまたしてもウィナー33本(うちエース9)、ミスも33本である。
キャロを完全にオーバーパワーしてしまうとは!キャロを崩すのは容易ではないと予想したが見事に外された。3回戦でヴィーナスを倒した試合以降、今大会のサビーネのプレーは驚きの連続だった。

試合の序盤から驚いた。決勝戦という緊張感は全くない。準決勝同様ウィナーは気持ちよく決まる上、準決勝に比べて変なミスは減っている。
まずサビーネのサーブ力が半端ではない。1stサーブが入ったときのポイント獲得率が何と86%、2ndでも50%超え。キャロもリターンが悪い選手ではないはずだが、ヴィーナスかセレナかと思われるような異様な数字だ。剛速球サーブの破壊力も驚異だが、極端に遅く高くはねるキックサーブもこの試合では効果的だった。緩急あるいはコースの使い分けが上手いから、キャロはリターンでほとんど的を絞れないように見えた。
キャロとしてはやりたいことははっきりしているはずで、サビーネのバックハンドに高くバウンドするボールを打てれば、サビーネがミスする確率は高いし、そうでなくても厳しいボールはまず返ってこない。しかし最初から最後までサビーネが攻め続けるから、そのような展開にほとんどできないのだ。

サビーネちゃんは、ただでさえ可愛くてhotなツアートップクラスの美女(前の記事と同じだが画像にリンクしておく)。



なのだが、勝ったときのしぐさがとにかく可愛い!!
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もうたまらない!今大会で完全にKOされてしまった。

このようなテニスを続ければ、大きな大会でも何回も優勝できるだろうし、人気も爆発だろう!

第1セットはキャロが何もできないという印象でサビーネの6-2。ミスの数自体はサビーネのほうがやはり多いのだが、第1セットはキャロにむしろ悪いミスが目立った。一発の威力での不利はわかっているから、先にミスをしてはいけないのだが、第5ゲームなどキャロのミス3本、最後のポイントはダブルフォルトでゲームを落とした。キャロは2週連続の決勝進出で、しかも前日の準決勝は3時間の激闘。その疲れもあるように見えた。

第2セットはもう少し拮抗した展開になった。サビーネに荒っぽいミスが増え、一方キャロは、第1セットと比べ特にサーブがよくなり、ストロークで攻める場面も出てきた。しかし、第5ゲームでサビーネがブレーク。キャロがアドバンテージとしながら直後にダブルフォルトしたのが、結局高くついた。第6ゲームで、キャロに初めてのブレークポイントがあったものの、ここでサビーネが強烈な1stサーブを入れ、難なくそれを逃れた。
Serving for the Championshipの第10ゲームで、サビーネは6-2, 5-4 40-0として3連続のチャンピオンシップポイント、この勢いでこのまま優勝してしまうかと思われた。しかし、さすがのサビーネも最後の最後だけは完璧に勝ちびびった。ここまではミスが続いてもウィナーをたたき込んでも冷静で、リズムが変わらなかったのだが。チャンピオンシップポイントで1stサーブが全く入らず、ミスが続いて4ポイント連続で落とし、逆にキャロのブレークポイントとなった。このゲームはあわせて2度のブレークポイントがキャロにあった。しかし、そのたびにサビーネは強烈なサーブでポイントを奪い、簡単にピンチを脱出した。結局この試合、サビーネは一度もブレークを許さなかった。チャンピオンシップポイントを迎えて以降のサビーネは、まさに自分自身と戦っているようで、イワニセビッチのウィンブルドン優勝の最後のゲーム、どうしても最後の1ポイントが取れず天に祈る仕草さえ見せたのを思い出させた。6回目のチャンピオンシップポイントでついにサビーネが1stサーブを入れて、甘いリターンが返ってきたところをウィナーで決めた。最後は一番彼女らしい形で締めくくった。

サビーネにとっては最初のWTAツアー優勝だが、何とそれがこの重みのある大会。昨年までのティア2相当に格下げになったとはいえ、チャールストンは、女子テニスツアー最長の歴史を誇り(もちろんグランドスラムは別にして)、過去の優勝者は、女子テニスの歴史そのものと言えるほどのそうそうたる顔ぶれである。ランキング63位のサビーネは、37年の大会の歴史上最も低いランキングの優勝者だという。

チャールストン準決勝

2009-04-19 18:12:00 | テニス
(5) Caroline Wozniacki d. (1) Elena Dementieva 6-4, 5-7, 7-5

とにかく恐ろしく長い試合だった!ほぼ3時間。女子でここまで長い試合を最初から最後まで通して見たのは、ひょっとすると初めてかもしれない。
この試合でキャロが勝つのは予想通りだった。しかしながら、この試合のデメの粘りは見事で、何回も死の淵からよみがえってきた。

キャロは相変わらずの安定した戦い方である。この試合はらしからぬミスも結構見られたが。トップスピンの打球で粘りつつも、サーブあるいはストロークの攻撃力が明らかに増しており、その分攻撃に転じるのも早くなっている。現在のキャロがどうやったら負けるのかなかなか想像できない。
これからさらに上位を目指すとすると、今回のような試合は6-4 6-2か6-4 6-3、少なくとも第2セット第9ゲームの3連続マッチポイントの場面で終わらせていなければならない。
キャロは今大会で自己最高ランクを更新することが確定。準優勝なら11位。優勝すればついにトップ10入りである(90年以降生まれの世代では最初になる)。

デメにとって、負けるにしても、とにかくストレスがたまるというか歯がゆい負け方が続いていたから、この試合には光明は見いだしたい。なぜこれをインディアンウェルズとかマイアミで出せなかったのか…とはいえ、今大会準決勝止まりだったことで、この先のクレーシーズンに向けてさらに厳しい状況に追い込まれたことは変わりない。


さて、キャロとサビーネで決勝となると、なんとなく展開は想像できてしまう。キャロのQFラザノ戦でもSFデメとの対戦でもさんざん見たけれども、トップスピンのボールを上手く使いながら相手の打つ手を封じていき、先にミスさせるという形だ。いい意味で想像を裏切る試合を見たい。

準決勝第1試合、中盤までは、マイアミでの同じ対戦のとき以上に、デメにとって悪い内容だった。早い段階でのミスが多く、ウィナーの数は大幅に減っていた。そこからデメが盛り返し、デメが攻めきる場面、キャロがしのぐか切り返す場面が拮抗した。デメが打つ手がなくなり、あるいは無理をしてのミスが極端に多いけれども、キャロもデメの粘りに押されたのか、らしからぬミスが少なくなかった。微妙な流れが何度も両者を行き来するような印象もあった。

第2セット、4-6 2-5でキャロのServing for the Match、そして第9ゲームのデメのサービスで4-6 3-5 0-40の3連続マッチポイントという絶体絶命の場面があった。それをしのいだ後、第10ゲームはキャロにダブルフォルト2本も絡み、デメがついに追いついてしまう。このセットの第11ゲームもキャロにブレークポイントがあったがデメがまたしのぎ、第12ゲームは逆にラブゲームでデメがブレーク。5ゲーム連取の大逆転でセットを取り返してしまう。第12ゲームの0-30の場面で、コードボールもデメにラッキーになったのだが、流れがあるときはこのようなものだ。
第3セットに入っても、第5ゲームにキャロのブレークポイントがあったが、デメはそれをしのぎ続けた。第7ゲーム、キャロがついにブレークに成功したが直後の第8ゲームでデメがブレークバックした。追い込まれるたびにデメが開き直ったような強打をねじ込んでピンチを脱出した。
ところが第3セット終盤は、キャロが逆にウィナーを決める場面が増えてきた。そして第11ゲームでキャロがふたたびブレーク、第12ゲームもデュースになったが、通算5回目のマッチポイントでついに振り切った。

(16) Sabine Lisicki def. (6) Marion Bartoli 6-3, 6-1

サビーネちゃんが凄い。
完全に一人舞台の試合。打って打って打ちまくって豪快に決め続ける。とにかく見ていて気持ちのいい勝ち方だ。女子テニスの試合でここまで気持ちよかったのは、シャラポワ直近の優勝になる昨年のドーハ大会以来だ。わずか1時間の試合でサビーネのウィナーは実に33本、ミスも26本である。

サビーネはサーブの威力も半端でないしコーナーを鋭くついてくる。フォアの強打の破壊力もすさまじい。その攻撃が続けて入ってくるとものすごい迫力がある。それで、思い切り強打かと思いきや、緩いアングルとかドロップショットも時折使う。強打がくると思っているところにこれをやられるから実に効果的だ。ブロンドでちょっと縮小版のイバノビッチという感じかな。ただし、今年のアナより今大会のサビーネがいいテニスをしている。
3回戦ヴィーナスからの大金星からの3試合を見ると、一体この選手がなぜランク63位なのかと不思議に思う。このような試合がいつもできればトップ10に入るだろう。

しかし、Statsを見れば一目瞭然だが、どうしようもないミスもやたらと多い。これまで結果が出ていないのは、いいテニスが続かず、ミス連発で自滅する試合が多いからだろうと、なんとなく想像はつく。

チャールストン準々決勝

2009-04-18 06:26:00 | テニス
(1) Elena Dementieva def. (7) Dominika Cibulkova 64 10 ret.

あらららあらららら。

2回戦・3回戦ではいずれも2ゲーム失ったのみ、準々決勝は相手が途中棄権。デメにとって、ここまでほとんど体力を使わずに勝ち上がれたのはラッキーだが、内容を見れば準決勝は厳しいと言わざるを得ない。
第3ゲームで先にブレークに成功したのはデメだったけれども、第6ゲームで1stサーブが全く入らず簡単にブレークバックを許し、第8ゲームでも0-30となった。この後チブルコワのミスが急激に増えて、結局デメが一気に3ゲームを連取した。このあたりからチブルコワに何か痛みか違和感があったかもしれない。
第1セットと第2セットの間に治療を受けたが、第2セット最初のゲームは、チブルコワが明らかにボールを追えていない感じだった。簡単にデメがブレークした後結局チブルコワが棄権。

(5) Caroline Wozniacki def. (13) Virginie Razzano 6-2 6-0
ここのところのキャロの好調ぶりを実感できる試合。思い切り強打してくるラザノに対し、緩急を織り交ぜながら上手くかわして先にミスをさせる、最初から最後までキャロの思い通りの展開だった。かといって相手の返球が少し甘くなればキャロはすぐに思い切り攻撃してくる。今のキャロを攻略するは相当に困難だ。この試合を見る限り攻略の糸口がつかめない。先週の大会で、ヴェスニナはこの相手をよくマッチポイントまで追いつめたものだ。(キャロ対ヴェスニナの試合は準決勝だったが4回のマッチポイントをしのいでキャロが逆転、決勝は一方的に勝ってキャロが今季初優勝)

チャールストン3回戦

2009-04-18 06:04:00 | テニス
(16) Sabine Lisicki def. (2) Venus Williams 6-4, 7-6(5)

サビーネちゃんでかしたぞ!!!!!

まず第一にはサーブが走っていた。1stサーブが入ったときは実に76%の割合でポイント獲得。ダブルフォルトも8本と多いので荒れ気味なのだが、ちょっと荒れているくらいのほうが受ける側は的を絞れないのではないか。
特にタイブレークではLisickiのサーブは完璧で、Lisckiの5-3リードの場面でワイドにエース級の2ndサーブをたたき込んだのには仰天した。1-0からヴィーナスのセカンドサーブが甘くなったところリターンエースを決めたミニブレークが、このタイブレーク唯一のミニブレーク、結果的にそのまま勝負を決めるポイントになった。
ストロークでも重量級の強打で攻めつつ、時折のドロップショットやアングルも効果的だった。

ヴィーナスは、第1セットは4-2、第2セットは5-3とゲームカウントでリードしながら結局逆転された。第2セットは5-4, 30-0リードとした自分のサービスゲームでから4ポイント連続で落とした。
どうにもミスが多くちぐはぐ。第2セット中盤は多少打球をゆるめてラリーを続ける意図が見え、それは成功していたように見えたのだが。ダブルフォルトもヴィーナスにしては多かった。ダブルフォルトの本数はサビーネのほうが多かったのだが、それが大きな痛手につながったのはヴィーナスだった。
ただし、前哨戦とかでスイッチが入っていないときは、ヴィーナスにしてもセレナにしてもこのようなものだ。それでも相手がランク下位で平凡なプレーであれば勝ててしまう。それで、準決勝くらいでやっとトップギアというのがいつものペースだ。前哨戦で危ない相手(ディメンティエワとかアザレンカくらい)と対戦ならさっさと負けてしまうパターンもある。

次はLisicki vs Vesninaという対戦になる。両方とも思い切り強打してくるタイプで、プレーも見た目の雰囲気も完全にかぶる。超のつくhotな金髪美女対決。これは見たいのだが見られそうにない。

Sabine Lisicki



Elena Vesnina