雑記帳(新居)

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これからはアナの季節(インディアンウェルズ決勝)

2008-03-24 05:47:47 | テニス
このインディアンウェルズとマイアミは比較的遅いハードコート、そしてそのあとはクレーシーズン。この季節は、やはりアナが頑張らなければどうしようもない。

Ivanovic 6-4, 6-3 Kuznetsova
この試合はとにかくイバノビッチがよすぎた。
インディアンウェルズのコートはやや遅めで高くバウンドする。そこをライジングでとらえ、早いタイミングで攻撃を仕掛けた。どのコースにも強打が炸裂、フォアでもバックでもクロスにもストレートにも決める。ミスもクズネツォワよりは多かったものの、それ以上にウィナーを決めた。この試合の終盤はイバノビッチが4ゲーム連取したけれども、アナがどちらに打ってくるか読めずクズネツォワの対応が遅れて、ミスとなる場面も多かったように見えた。
イバノビッチのサーブも準決勝に続いて好調で、大切な場面でよいコースにサーブが決まった。

クズネツォワは、今シーズンすでに準優勝が3回。決して悪いテニスをしているわけではないけれども、それ以上に相手がよいテニスをするので、勝てない。この試合でも、準決勝同様、アナの猛打を返し続けてミスを誘う場面も何度かあった。それでも、この試合はアナの猛攻に敗れ、先日のドバイ大会ではエレーナのタフさに屈した。

2008年、ここまでは期待に違わず楽しいシーズンだ。シャラポワ・イバノビッチ・ディメンティエワ・チャクベタゼとすでにツアー優勝している。あとはハンチュコバあたりが優勝できれば言うことなしなのだが、キャリアでの優勝がインディアンウェルズの2回だけなのでこれは難しそうだ。

インディアンウェルズ準決勝

2008-03-23 01:46:52 | テニス
シャラポワの連勝は18で止まった。無念…
この試合のシャラポワは、ミスの本数も多かったけれども、そのミスが出てはいけない場面で出てしまった。勝ちたいという気持ちが強すぎて力みすぎ、ミスを連発する原因になっているように見える。シャラポワの一番悪いパターンだ。

しかもシャラポワは、肩の故障を理由に、この後のマイアミを欠場すると発表。そんなことならこの大会を休んででもマイアミに賭けるべきだった、とのぼやきが出てしまう。このような故障は選手生涯ついて回るものになりかねない。とすると、大会に戻ってもそれほど強いサーブが打てなくなるかもしれない。ディメンティエワにしても、デビュー当初はそこまでサーブが悪い選手ではなかった。何度か肩の故障を経験して次第に強いサーブが打てなくなったと記憶している。
Kuznetsova 6-3, 5-7, 6-2 Sharapova
シャラポワとしては、お互い波に乗りきれない印象だった第1セットを落としたのが痛恨だった。先にブレークしながらミス絡みで4ゲームをクズネツォワに連取され、最後の第9ゲームも0-40でブレークのチャンスを迎えながら奪えなかった。
第2セットは、終盤の重要なポイントでクズネツォワに中途半端なプレーがあって、最後にシャラポワが流れをつかんで奪った。
第3セット、最初のゲームはむしろシャラポワが押し気味の流れだった。しかし、シャラポワの猛攻を耐え抜いてシャラポワのミスを誘うというポイントがいくつかあり、序盤2ゲームを連取したところで、クズネツォワの中で眠っていたものが覚醒した。この試合のクズネツォワは基本として守備的なプレーだったけれども、守りから攻めに転じるタイミングがよくなり、その攻撃のショットも威力が格段に増した。第3セットは、久しぶりのクズネツォワ会心のプレーといってよいだろう。

Ivanovic 7-6(3), 6-3 Jankovic
第1試合に比べると、お互いに攻撃に転じるのが速い。また、サーブから容易にポイントを取る場面が多い。そのためはるかにテンポが速い試合となった。
淡々とキープが続く場面が多かったこの試合、肝心な場面での集中力でイバノビッチが上回り、勝敗を分けた印象だ。第1セットは、タイブレークでヤンコビッチにミスが続き、6-0イバノビッチリードとなってしまった。そのあとは逆にイバノビッチが固くなったように見えたけれども、結局7-3でイバノビッチがタイブレークをものにした。
第2セットでは、イバノビッチが、ヤンコビッチのブレークポイントでいずれも強力なサーブをたたき込み、ピンチをしのいだ。この試合のイバノビッチ、エースの絶対数も7本と多かったけれども、それがもっとも必要な場面で出た。

フィギュアスケート世界選手権・女子シングルフリー

2008-03-22 00:33:02 | フィギュアスケート
フィギュアスケート世界選手権・女子シングルフリー、インターネット放送で、深夜3時頃から6時半まで生で見た。当然ながら昼間は眠くて仕方がなかった。

浅田真央が転倒した瞬間は、画面の前で凍り付いてしまった。ふつうにジャンプに失敗したのではなく、踏み切り直前での転倒。背中からリンクにたたきつけられた。結果優勝したから美談ですんでいるが、大けがにつながりかねない。転倒の瞬間は、そもそも演技を続けられるのか、けががないのか心配だった。
真央は大きなミスなしで滑ればフリー130点を超えることができる。だから、3アクセルが0点になりしかも転倒の減点1があっても、この後をノーミスでクリアすれば120点は可能、という計算はできた。しかし、実際にそうなるとは思えなかった。直前にキム・ユナが滑り、1回ジャンプがすっぽ抜けただけでそれ以外は完璧な演技だったけれども、微妙なところで点数が抑えられコストナーを抜けなかったからだ。コストナーに勝たせたいという雰囲気は感じられた。
それ以上に、演技最初であんな失敗をしてその後パーフェクトなんて考えられなかった。今回の女子シングルフリーは、重苦しい雰囲気になっていた。4番目の滑走のレピストから7番目のマルケイまではよい演技が続いたけれども、そのあとは転倒やすっぽ抜けの連続。前半はうまくいったと思っても中盤以降にミスが立て続けに出ることが多く、まして序盤でミスすると全く立て直しができない。
それでも真央はそれをやってのけた。そして、1点あまりの差でコストナーを上回って優勝してしまった。

正直、真央のPCSが出過ぎと思えて、気持ちの悪いものは残る。しかし、上位3選手とも完璧ではなかった中で微妙な争いになったから、誰が勝ったとしてもすっきりとはしないだろう。コストナーも2回くらい手をついた。キム・ユナが完璧に最も近い演技だったけれども、演技の難易度自体は浅田よりは低い。
安藤の途中棄権は無念だったが、もともと棄権の可能性が高いという情報は伝わっており、驚きはしなかった。
まずはけがをしっかり治して、来シーズン以降の復活に期待したい。
安藤は、よいときはすごい演技をするけれども、シーズンごとに見ても大会ごとに見ても、好不調の差が極端に大きい。だめなときは、全く気の抜けたように見える演技をしてしまう。荒川もそのようなタイプだった。
それに比べると、浅田は、パフォーマンスの最高値はもちろんすごいけれども、それだけではなく、大崩れをまずしない。悪くて180点を計算できる選手などほかにはいない。近年ならスルツカヤ、もっとさかのぼればミシェル・クワンのタイプだ。しかし、これまでの五輪覇者を見ると、安定感のある選手よりも一発のものすごい演技のできる選手が勝っているのは確かだ。

中野は完璧な演技に見えたけれども、今回も回転不足をとられた(それも2回)。TESが出た瞬間には会場からブーイングが起きた。しかし、これまでなかなか評価されなかったPCSで、真央に次ぐ高得点を得たのは大きな進歩だ。

コストナーは、途中で手をつくなどいくつかミスがあったけれども、序盤に3回転-3回転-2回転の大技を決めてその勢いで持って行ったという感じだった。華やかさがありうまくいけばすごい演技ができるけれども、一度ミスするとどこまでも落ちてしまう「自爆娘」で、安藤としばしば比較される。しかし今シーズンは一気に安定感が増したように思える。派手な自爆をせずミスしても小さな崩れでとどめている。

さて、フィギュアスケートそれも世界選手権となると、いくつもの放送局がインターネットで無料で垂れ流している。今回は、CCTV5/TRT3(トルコ)/Slovakia TV2から選べる。しかも、このあたりのチャンネルなら、女子フリーは全選手放送。これで見ている人と、日本の地上波の塩原実況で見ている人では、格差は広がる一方だ。

(無題)

2008-03-17 05:52:37 | バレーボール
いったいこんな通常シーズン終了を誰が予想できたか。
最後の1試合を残してパイオニアが1勝差の単独4位、そしてそのパイオニアの最終戦の相手は最下位の日立佐和。パイオニアの4強入りはほぼ決まったと思えた。ところが、今シーズン1勝もできず26連敗だった日立佐和が、フルセットでパイオニアを破ったのだ。
この結果、シーガルズが東芝時代から通算しても初めての4強進出となった。

今シーズンのパイオニアのちぐはぐぶりについて、これ以上付け加えるつもりはない。
少し違う視点から考えるに、栗原の身体が耐えきれず、4強に進むことを拒否したように思える。もちろん本人の意志としてはセミファイナル・ファイナルを戦うつもりだったはずだ。しかし、身体的な負担が限界を超えていた。この前日、久光のミス連発に助けられパイオニアが勝利をあげたけれども、その試合でも栗原の決定率は何と1割台。そして金星献上となった日立佐和戦はちょうど20%。4強に進んだチームの場合、ここまで決まらなければ交代してもらえるか、少なくとも打数は減る。しかし今シーズンのパイオニアはそうではなかった。栗原はそれでも打ち続けなければならなかった。

さて、シーガルズというチームのバレーは、基本的にはずっと変わっていない。

強打とフェイントの使い分けがうまい。両方でやられると相手は辟易する。
ネット際のうまさ・しつこさは飛び抜けている。
ブロックの思い切りがよく強烈。
セッターがうまいしどの選手も二段トスはきちんと上げられる。サーブレシーブはよくないけれどもそれでカバーできてしまう。

もちろん細部では変わってきていると思う。パワフルなタイプの選手も増えており、サーブも以前よりは強くいやらしいコースをついてくる。その代わりミス失点も増えた。

しかし基本的には10年(もっと長い間かも)変わっていない。変わっているのはほかのチームだ。そしてシーガルズのしていることのほとんどは、本来日本のトップリーグのチームなら当たり前にできなければならないことだと思う。
だから、シーガルズのファンの皆さんには全く申し訳ない言い方になるけれども、シーガルズが目立つのは、Vリーグとしてあまりよい状況とは言えないと思う。

ドバイ大会決勝

2008-03-02 06:58:07 | テニス
エレーナ優勝おめでとう!!

Dementieva 2-1 Kuznetsova 4-6, 6-3, 6-2

今大会、ディメンティエワは、QFイバノビッチ・SFスキアボーネ・Fクズネツォワと3試合連続フルセット、しかもその3試合すべて第1セットダウンからの逆転。試合前半はねばり強く食らいつき、相手の体力が尽きたところで攻めに転じて流れをつかむ。粘り強さと強打を合わせ持つエレーナの真骨頂という大会になった。

この試合の前半は、クズネツォワが強打でディメンティエワに打ち勝つ場面が目立った。第1セットは両者を大きく流れが行き来し激しいブレーク合戦になったが、第10ゲームのデメのサービスをクズネツォワがブレークして6-4でとった。
しかし、第2セットからはディメンティエワが攻めて勝つ場面が増えた。第2セットは第2ゲームから4ゲームをデメが連取。クズネツォワもいったんは追い上げるがデメが再び突き放して、6-3ディメンティエワ。
第2セット途中から、打球を追いかけるクズネツォワの動きが明らかに鈍くなった。前日のスキアボーネも終盤に踏ん張りがきかなくなったが、そのときのスキアボーネに比べても落ち方が激しい。前日の準決勝、クズ・デメとも2時間半を超える激戦だったけれども、総ポイントではクズの戦った試合のほうが40近く多かった。それだけ消耗も大きかったのかもしれない。
第3セット、やはりクズネツォワが思うような動きができず、早い段階でのミスが多い。ディメンティエワが序盤3ゲームを連取。しかしクズネツォワも、最後の力を振り絞り反撃した。ショットのたびに普段の何倍も大きな声を出して自らを鼓舞した。2ゲームを取り返ししかも第6ゲームの自分のサービスゲームで40-15として、確実に追いつくと思われた。しかしこのゲームを逆転され、最後のポイントはダブルフォルトでクズネツォワが失ってしまう。これで最後のチャンスも逸した。