出来レースじゃないか、アベノミクス

　久々に政治的な発言をします。
　安倍総理がTPPの交渉参加を表明しましたが、私は反対です。

　いえ、全面反対でもないんですが、やり方が汚いと思うのです。

　彼はアベノミクスと呼ばれる経済対策を打ち出しました。分かりやすく言えば、会社勤めの労働者の賃金をアップさせて、その労働者をＴＰＰ参加派にしようってんで、ここを押さえることは、彼らの多くをまとめている日本労働組合総連合会、つまり連合をＴＰＰ参加派として組織しちゃうことに他ならない。
　ただ、これまで交渉で賃金を決定してきたのに、鶴ならぬ総理の一言で賃金が上がるってのは連合の求心力を喪失させるだけで、組合の組織率アップにはつながらないし、むしろこれまで支持・協力関係にあった民主党潰しにもつながるのではないかと思うんよね。
　私、民主党が一番とは思わないけど、政敵をこんなやり方でたたくのは嫌いなんですね。実に狡猾な自民党のお家芸なんだけど、野党経験で少しは変わったかと思ったのに、やることは同じでした。残念。

　そして、これだけ不景気だなんだと言いながら、賃金削減や人員整理をしてきた企業。内部留保がかなりあると言われていましたが、こんな簡単に一斉にアップしたってことはそれを見事に裏付けているじゃない。
　こっちもＴＰＰ賛成だもんね。総理同様にやり方が汚い。

　結局、一番たいへんな思いをさせられているのは、一般の労働者じゃないか。