ぶうちん村、風わたる。

風の吹くまま、気の向くままなんて、なかなかできませんが、楽しみを見つけながら過ごしたいものです。

「美味しんぼ」の連載休止は必要ないのでは?

2014年05月19日 21時29分00秒 | Weblog
 今、話題の「美味しんぼ」・・・連載休止となったことは残念です。

 以前も書きましたが、作者は丁寧に調査をして、その上で作品を作っています。
 大企業や政治家が相手であっても、私たちの健康や食文化を守り発展させるためには、厳しく批判をしてきました。
 彼に批判をされた食品企業は数知れません。それは、「美味しんぼ」を読み返せばいくらでも出てきます。

 放射能障害は急性的なものではなく、5年後、10年後に、ガンや白血病などとなって表れてきます。
 また、とりこむ放射性物質によっては、体内の構成物質に似ていることから、その特定の部位にとどまってそこでガンを発症もさせます。
 
 私は何が「風評被害」なのか理解できません。

 「風評」で済むのなら、まだマシです。
 むしろ、「風評」どころか「本当の実害」がこれから表れる可能性が高いことは、スリーマイルやチェルノブイリを考えても極めて現実の問題として考えておかないといけません。
 あの事故の時、時の政治家や電力関係者は「日本は違う原子炉だから」「日本の技術は世界最高だから」などと言って、「よそ事」にして国民の関心を意図的に国内に向かないようにしました。
 が、原因はどうあれチェルノブイリ級の事故が起こり、放射能が拡散したことは事実です。放射能にロシア、アメリカ、日本の違いはありません。セシウムやプルトニウムといった放射性物質に「国旗」はありません。
 だからこそ、健康への影響を考え続けることは大事なのです。


 
 そこで、今回の「騒ぎ」で誰が一番作者をたたき、国民世論をあおったのか、考えてみてください。
 
 原子力の専門家よりも、政治家など原子力を管理する側の人々が多いことが浮かび上がってきます。
 つまり、あれだけの大きな災害と不安を国民に与え、国際的な信用する失墜させることになった震災・原発事故は「もう終わった」ということをアピールしたいのです。
 終わるどころか、始まり、いえ、始まっていることだと思うのです。
 
 作者の雁屋哲さんには、まだまだがんばってほしいと思います。
 「美味しんぼ」の連載休止は原子力を再興させたい人々を利するだけで、国民は本当のことを知る手段を失うだけで何もいいことはありません。
 
 また、連載が再開されることを心から祈っています。

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