タデ科イヌタデ属の「イシミカワ(杠板帰・石見皮・石膠)」。目立たない花なので開花に気付かないことが多いが、丸いお皿状の苞葉の上に盛られたカラフルな姿になるとすぐにわかる。イシミカワは花後に萼片が肉質化し直径5~6ミリになって果実を包む。その中に直径3ミリほどの黒い痩果がひとつ入っている。日当たりの良い河原などで繁茂し伸びた蔓にはトゲがあって迷惑な雑草だとは思うが、多摩ニュータウン界隈では個体数が少なく、なかなか見つからない野草のひとつになっている。
モクレン科モクレン属の「タイサンボク(泰山木)」。北アメリカ原産の常緑高木で日本には明治時代初期に渡来した。樹高は20メートルにもなり花の直径は20センチほどある。写真は花の中心部で多数の雌蕊の先端がゼンマイのように丸まっている。下方には雄蕊が雌蕊を取り巻くように並んでおり、次第にほぐれていく。