迎賓館赤坂離宮
ここも四谷の武家屋敷のひとつ。この脇の坂を下ったところに、鮫河橋はある。
貴賤まぐわう場所である。
「被差別が下支えするから、貴い存在で居られる」と解したのは中上健次だが、
ニッポンは誠に古くから「天皇」という貴い存在を、市井の民が下支えする構図。
貴賤が在るうちは、ホントの主権在民はあり得ない。
いつまでたっても民主主義が根付かない理由のひとつ。
イギリス政治に倣おうって発想が、そもそも自身を穿った視点だった。
ここも四谷の武家屋敷のひとつ。この脇の坂を下ったところに、鮫河橋はある。
貴賤まぐわう場所である。
「被差別が下支えするから、貴い存在で居られる」と解したのは中上健次だが、
ニッポンは誠に古くから「天皇」という貴い存在を、市井の民が下支えする構図。
貴賤が在るうちは、ホントの主権在民はあり得ない。
いつまでたっても民主主義が根付かない理由のひとつ。
イギリス政治に倣おうって発想が、そもそも自身を穿った視点だった。
四谷怪談、鶴屋南北の作。
四谷に住む武士・田宮又左右衛門の娘、お岩が
浪人の伊右衛門を婿にとったが、
伊右衛門が心変わりして一方的にお岩を離縁したため、
お岩が狂乱して行方不明となり、
その後田宮家で変異が相次いだため、
田宮邸の跡地にお岩稲荷を建てたという話。
田宮家は四谷の「乾いたところ」の武家屋敷であり、
四谷の「湿ったところ」鮫河橋に暮らしていた鶴屋南北が
田宮家に伝わる美談を妬んで、怪談に仕立てた。
写真は今も使われている「お岩の井戸」。
四谷に住む武士・田宮又左右衛門の娘、お岩が
浪人の伊右衛門を婿にとったが、
伊右衛門が心変わりして一方的にお岩を離縁したため、
お岩が狂乱して行方不明となり、
その後田宮家で変異が相次いだため、
田宮邸の跡地にお岩稲荷を建てたという話。
田宮家は四谷の「乾いたところ」の武家屋敷であり、
四谷の「湿ったところ」鮫河橋に暮らしていた鶴屋南北が
田宮家に伝わる美談を妬んで、怪談に仕立てた。
写真は今も使われている「お岩の井戸」。
出雲系神社の須賀神社の脇にあるアパート。
緑に覆われ、人の気配はない。
このような廃墟が鮫河橋付近には沢山あった。
1年前までは。
久々に散策して、見事に再開発の手が入っていて、驚いた。
貧民窟の面影がどんどん消し去られ、地場が喪われ、
四谷という響きだけで、高級邸宅に生まれ変わったり、するんだろうか。
どんなに変貌しても、
「湿ったところ」には違いないのに。
緑に覆われ、人の気配はない。
このような廃墟が鮫河橋付近には沢山あった。
1年前までは。
久々に散策して、見事に再開発の手が入っていて、驚いた。
貧民窟の面影がどんどん消し去られ、地場が喪われ、
四谷という響きだけで、高級邸宅に生まれ変わったり、するんだろうか。
どんなに変貌しても、
「湿ったところ」には違いないのに。
この道が四谷の土手のような高台に位置する。
両脇は面白いぐらい下り坂である。
汚水・雨水がどんどん「湿ったところ」に注がれていたのだろう。
その「湿ったところ」に貧民は巣喰う。
文字通り、巣喰う=寄生していた。
土手の高台に住まう武家屋敷からのおこぼれを目当てにして。
両脇は面白いぐらい下り坂である。
汚水・雨水がどんどん「湿ったところ」に注がれていたのだろう。
その「湿ったところ」に貧民は巣喰う。
文字通り、巣喰う=寄生していた。
土手の高台に住まう武家屋敷からのおこぼれを目当てにして。
津ノ守弁財天。
こういった土地の出入り口、いわばヴァギナや肛門のような湿った場所を、
崇めるでもなく、臭いものに蓋をするような扱いをして、
人間は土地とともに暮らしている…といった事実を葬るから、地場がおかしくなる。
回りは雑居ビルに囲まれ、
異空間のように、この池だけが
居心地悪く鎮座している。
すべてを埋め立てることには、
人間として躊躇した…といった風情。
しかし、いずれ埋め立てられそうな気配も、ある。
こういった土地の出入り口、いわばヴァギナや肛門のような湿った場所を、
崇めるでもなく、臭いものに蓋をするような扱いをして、
人間は土地とともに暮らしている…といった事実を葬るから、地場がおかしくなる。
回りは雑居ビルに囲まれ、
異空間のように、この池だけが
居心地悪く鎮座している。
すべてを埋め立てることには、
人間として躊躇した…といった風情。
しかし、いずれ埋め立てられそうな気配も、ある。
要人来日で厳戒態勢の迎賓館前にて、
ダンサー奥野美和とphoto_session。
四谷界隈は知る人ぞ知る地場の狂ったところで、
『四谷怪談』に見られる武家屋敷の乾いた土地と、
『策の池』『鮫河橋』に見られる歓楽街・貧民窟の湿った土地とが、
四谷三丁目の交差点を頂点に入り組んだ構造になっている。
いわば差別被差別の縮図のような貴賤入り乱れた土地なのだ。
その妬みが鶴屋南北に「四谷怪談」を書かせた。
しかし、人間の肉体にも乾いたところ湿ったところがあるように、
土地にも乾いたところ湿ったところは必要で、
太古の昔から、湿ったところは「生死」の交わる場所として崇められていた。
「産土=うぶすな」とは、生まれた土地という意味だが、
海辺は「生死」の境として「風葬」や「産小屋」の場所であり、
「うぶすな」とは生まれ出るときに産小屋の砂を保持したことから来た言葉である。
人間にとっての湿ったところがクリエイティブの源であるように、
土地にとっての湿ったところもクリエイティブな場として、
歓楽街や女郎屋などとともに芸能に縁の者たちが暮らした場所なのだ。
今回のphoto_sessionでは、四谷の喪われ逝く「湿ったところ」を
ダンサー奥野美和の感性でもって体感・表出してもらうこととした。
湿った場が持つアウラに反応するダンサーの四肢を切り取った。
今回のセッションは、6月に開かれる東京初の個展でお披露目される。
個展タイトルは【四谷の湿った放屁】(笑)。
bozzo写真展【四谷の湿った放屁】
開催場所:総合芸術茶房喫茶茶会記
開催日時:06/13→06/18
ボクの参加しているクロッキー会の「三派合同クロッキー展」@ポルトリブレと同時開催。
詳細は追って。乞うご期待(^^)/
ダンサー奥野美和とphoto_session。
四谷界隈は知る人ぞ知る地場の狂ったところで、
『四谷怪談』に見られる武家屋敷の乾いた土地と、
『策の池』『鮫河橋』に見られる歓楽街・貧民窟の湿った土地とが、
四谷三丁目の交差点を頂点に入り組んだ構造になっている。
いわば差別被差別の縮図のような貴賤入り乱れた土地なのだ。
その妬みが鶴屋南北に「四谷怪談」を書かせた。
しかし、人間の肉体にも乾いたところ湿ったところがあるように、
土地にも乾いたところ湿ったところは必要で、
太古の昔から、湿ったところは「生死」の交わる場所として崇められていた。
「産土=うぶすな」とは、生まれた土地という意味だが、
海辺は「生死」の境として「風葬」や「産小屋」の場所であり、
「うぶすな」とは生まれ出るときに産小屋の砂を保持したことから来た言葉である。
人間にとっての湿ったところがクリエイティブの源であるように、
土地にとっての湿ったところもクリエイティブな場として、
歓楽街や女郎屋などとともに芸能に縁の者たちが暮らした場所なのだ。
今回のphoto_sessionでは、四谷の喪われ逝く「湿ったところ」を
ダンサー奥野美和の感性でもって体感・表出してもらうこととした。
湿った場が持つアウラに反応するダンサーの四肢を切り取った。
今回のセッションは、6月に開かれる東京初の個展でお披露目される。
個展タイトルは【四谷の湿った放屁】(笑)。
bozzo写真展【四谷の湿った放屁】
開催場所:総合芸術茶房喫茶茶会記
開催日時:06/13→06/18
ボクの参加しているクロッキー会の「三派合同クロッキー展」@ポルトリブレと同時開催。
詳細は追って。乞うご期待(^^)/