#photobybozzo

沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

【Oct_11】ダイホと永積崇

2014-10-13 | MUSIC
自由の森学園30周年フェスティバル

ジモリの存在を知らしめてくれたのが、このふたり。
ダイホとは、腐れ縁みたいにオキナワ時代からずっとつながっている。

シネマダブモンクスの立ち上げ、1stアルバムの製作にマネージャーとして関わり、
2003年のスペイン・ドイツツアーにも同行して、記録写真を撮り、地元雑誌に記事も書いた。

そんな関わりの中で、ジモリの存在をいろいろと聞かされていたこともあり、
ジモリへの傾倒は特別なモノとなっていったのだけど、30周年を機に飯能まで足を運んでみて、
すべての妄想がカタチとして顕れ、霧晴れる思いだった。

これが、ジモリであったか。

この「森」がダイホや永積を育んだのか。
そして、彼らのクリエイションする歌が人々を魅了し、
ジモリの「森」の根は地道ながら確実に延びているのだ…と、俯瞰で捉えることができた。

実は、ジモリへの道すがら、久々にダイホと長話。

彼が思案するアイディアを受け取る。
「高校を卒業するまであらゆる文化施設をフリーに」するプロジェクト。

ダイホもジモリ時代に映画「ブルース・ブラザース」に触れて、ブルースハーブを手にした経験から、
多感な高校時代にできるだけ様々なアートに触れて欲しい…という願いを込めて、
映画・演劇・音楽ライブ・ダンス・美術館などの文化施設をすべてフリーにするプロジェクトを自治体に働きかけている…とのこと。
アルバイト制限を受ける年齢なのに、文化施設の入場料は大人扱い…そんな不条理はおかしいでしょう。
だから、文化を根付かせるためにも、高校生は一律フリーパスで、様々なアートに触れて欲しい。
そういう裾野を拡げる活動が、引いては日本の多様性を育むことにつながる。

ボクも深く共感、ぜひとも力になりたい…と思う。
まずは議論を展開するテーブルを用意すべく、facebookでページ立ち上げを模索したい。



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【Oct_11】ジモリ30周年記念Tシャツ

2014-10-13 | ART
自由の森学園30周年フェスティバル

30周年記念のTシャツデザインも、ステキだ。

さまざまな木が育ち「森」となる。
循環する生態系は、トリを取り込み、虫を養い、さらに豊かに育っていく。
30年の一貫した教育方針を、デザインしたTシャツ。素材感も素晴らしい。



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【Oct_11】木工授業

2014-10-13 | ART
自由の森学園30周年フェスティバル

敷地内に木工室があるのも、ジモリならでは。
木に触れ、木を彫り、ひとつのものをクリエイションする。

校名にあるように、「森」の奥深さを体得することが、この学校の目的なのだと、思う。

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【Oct_11】ジモリ靴箱

2014-10-13 | ART
自由の森学園30周年フェスティバル

靴箱の上も、こんな感じ。

センスも良い。

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【Oct_11】ジモリ校舎内

2014-10-13 | ART
自由の森学園30周年フェスティバル

ジモリの校舎の壁面には、いたるところに壁画が描かれている。
これも鈴木瑞穂校長の学習方針の賜物だと思うが、
アートが身近であること、クリエイションが当たり前であること、
飯能のド田舎に位置する自由の森学園だからこそ、
ゼロから創造する力を養う学校方針が見事に教育の礎として活きていると、思った。

ホントに、ここの子どもたちは、生み出す力を信じている…と思う。
それがどれだけ尊いことかは、卒業して社会に出てから気付くのだ。


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【Oct_11】森を描くby鈴木瑞穂

2014-10-13 | HIROSHIMA
自由の森学園30周年フェスティバル


中三の「森」を描く=卒業制作 by 鈴木瑞穂先生

毎年中三になると取り組むのが卒業制作である。本、写真(グラビア)、
スケッチなどの資料収集や取材は夏休みの宿題である。
九月からは、近くの森や林にはいって、ラフスケッチを繰り返し、
「森」のイメージを決めていく。

この卒業制作は、3つの視点からテーマを決め、自分の描こうとしするイメージを確かめていく。
その3つとは、
(1)見たままの写実的な「森」のいとなみを描く。
(2)想像としてつくる象徴的な「森」のイメージで描く。
(3)社会問題として扱う「森」を描く…である。

「森」というテーマは“奥深いことである”。
そこには神秘性、象徴性、不可解なもの、未知なるものが付加されるだろう。

ひとつの「樹木」のなかには木肌、幹の様態、その枝ぶりと、
なによりも根によって支えられた存在感がある。

一本の樹のなかに「森」を見る。生命と死、エコロジカルな「森」の体系もまた、
「樹木」にこだわって熟視した結果として「森」の絵に表現されるのである。

     ●

中三のこれらの絵の多様さ。これが、ジモリの多様さを育んでいる。



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【Oct_11】モチーフとしての石はおもしろいby鈴木瑞穂

2014-10-13 | ART
自由の森学園30周年フェスティバル

中二の課題・石 by 鈴木瑞穂先生

モチーフとして石はおもしろい。硬質で、もうこれ以上変化もせず、静止した石塊。
この石に深く深く斑紋として刻まれたキズやシミの、
長い時を経た歴史の痕跡と記憶を辿るようにイメージして描く。

自然物の内部に仕組まれて、隠されて在る様々な美しい色とカタチを見つけ出す。
細部にこだわって、執拗に追求することからできてくる仕事なのである。

自由で楽しく描くことに越したことはないが、ややもすると、
うわずった中身が薄くなるものだ。

こんな時は再度、実物の観察に戻って見ている気持ちを確かめたり、
手で触れるように深く見直すことである。

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【Oct_11】はじめての絵の授業by鈴木瑞穂

2014-10-13 | ART
自由の森学園30周年フェスティバル

中一のはじめての絵の授業 by 鈴木瑞穂先生

花や草を土手から採ってきて、シルエットや塗り残しで絵空く。
周りの空間の部分から、中心の花や草をイメージして描かなければならない。
いままでは構造的に茎や枝から描いていたから、このように逆の方法で描くと、
非常に注意を喚起するのだ。もちろん水彩絵の具で描く。

翌週から固有色、青はプルシャンブルーとウルトラマリンを選んだ。
緑はビリジャン。描いてみたらどんな感じの世界が顕現するのか、木や風か。
赤のチューブはカーマイン。火や土を想像するか。

これらの色を使って、色々な技術的な変化を多様に試用する。
まずは「ぼかし」「にじみ」「重なり」「ぬり残し」を丁寧に体験する。
各々に時間をかけ、水彩絵具の乾燥の度合いや光、明暗の調子、
白や黒の混色の影響などを試しながら描くのである。

仕上げは、ジョージア・オキーフの「平原の日の出」「日没」「星々」を模写する。
各々に「ぼかし」「にじみ」があり、「ぬり残し」がある。

中一からこのハイレベルな美術の授業。
観察力、目線の転換、手作業としての「描き方」を学んでいる。

これだけのアート体験があるからこそ、ジモリのクリエイション力が突出するのだと、思う。

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【Oct_11】鈴木瑞穂

2014-10-13 | ART
自由の森学園30周年フェスティバル

「ダンテ神曲地獄篇より」
鈴木瑞穂さん。元ジモリ中学校校長。
2014年の春に惜しくもお亡くなりになられている。

このジモリ30周年フェスに合わせて、美術棟が「鈴木瑞穂館」と名づけられていた。

1942年、東京都生まれ。武蔵野美術大学卒。
日本大学芸術学部美術学科講師(美術科教育法)。
1985年~2000年、学校法人自由の森学園、中高校教諭(美術科)。
2001年4月~2003年3月、同学園中学校長(美術の授業を持ちながら)。
2002年4月より現職。2014年春他界。享年72才。
ポプラ社 子ども美術館シリーズ『絵がかけたよ』他に共著あり。個展6回(油彩、水彩、木口木版)

このような人が、美術を教えながら校長をしていたのが、ジモリなのだ…と合点。ジモリの真髄を見た思い。

瑞穂館には、美術の授業内容と生徒たちの絵も展示されていたのだけど、
中学生とは思えない自由な発想の絵たち。
これだけの力を引き出す先生が居たからこそ、ジモリはジモリで在ったのだと、心底感動。



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