劇団山の手事情社_2014年度研修プログラム修了公演
「ダイバー」
構成・演出=大久保美智子 小笠原くみこ
監修=安田雅弘
日程=2015年3月13日(金)~15日(日)
会場=シアターノルン
蒲田から歩いて20分。東邦大学病院裏手にあるシアターノルン。
天井も高く、横幅もあって、非常に良い空間。
昨年の修了公演よりも研修生が芸達者で、懐が深い。
年齢も50代のおじさんから20代の大学生まで幅広い。
だからなのか、今回はより一層楽しめる舞台だった。
それにしても山の手事情社の演劇教育はすばらしい。
役者ひとりひとりが自分のカラダの内奥までダイブし、
己を知ることで、「役」をつかみ取ろうとしている。
今回は特に、ふわふわした感じがまったくなかった。
主宰の安田さんが、前書きで書いている。
俳優は、自分のカラダの中に潜って「役」を探索する。
もちろん簡単では無い。が、これがまともな俳優の役作りの作法で、
日本ではまともな俳優が極端に少ない。才能の問題ではなく、演劇教育がないからである。
さて、ダイブの何が難しいか。ダイブには海が必要で、この海を「環境整備」し、
潜り慣れておかないと正確かつ迅速に狙いを付けた海賊、すなわち「役」にたどりつくことはできない。
「環境整備」とはなにか。自分を知ること。これに尽きる。
「自分のことをわかっている」というのが、有史以来人類がぬぐい去ることの出来ない悲しい勘違いである。
古典戯曲の名作のテーマは全てこれだと言っていい。本当に自分のこと、わかってる?
「ダイバー」というタイトルは、このカラダに潜り込む俳優の術のこと。
いろんな演劇を仕事柄観てきているけど、
ここまで内燠を押し広げた役作りのできた劇団は、ない。
迫ってくるものが、断然ちがう。
だから、毎回発見がある。観る度に感心する。
人間という「生き物」の面白さが、直に伝わってくる。
たまげたものである。
観れば観るほど“山の手”の虜になってしまっている。
「ダイバー」
構成・演出=大久保美智子 小笠原くみこ
監修=安田雅弘
日程=2015年3月13日(金)~15日(日)
会場=シアターノルン
蒲田から歩いて20分。東邦大学病院裏手にあるシアターノルン。
天井も高く、横幅もあって、非常に良い空間。
昨年の修了公演よりも研修生が芸達者で、懐が深い。
年齢も50代のおじさんから20代の大学生まで幅広い。
だからなのか、今回はより一層楽しめる舞台だった。
それにしても山の手事情社の演劇教育はすばらしい。
役者ひとりひとりが自分のカラダの内奥までダイブし、
己を知ることで、「役」をつかみ取ろうとしている。
今回は特に、ふわふわした感じがまったくなかった。
主宰の安田さんが、前書きで書いている。
俳優は、自分のカラダの中に潜って「役」を探索する。
もちろん簡単では無い。が、これがまともな俳優の役作りの作法で、
日本ではまともな俳優が極端に少ない。才能の問題ではなく、演劇教育がないからである。
さて、ダイブの何が難しいか。ダイブには海が必要で、この海を「環境整備」し、
潜り慣れておかないと正確かつ迅速に狙いを付けた海賊、すなわち「役」にたどりつくことはできない。
「環境整備」とはなにか。自分を知ること。これに尽きる。
「自分のことをわかっている」というのが、有史以来人類がぬぐい去ることの出来ない悲しい勘違いである。
古典戯曲の名作のテーマは全てこれだと言っていい。本当に自分のこと、わかってる?
「ダイバー」というタイトルは、このカラダに潜り込む俳優の術のこと。
いろんな演劇を仕事柄観てきているけど、
ここまで内燠を押し広げた役作りのできた劇団は、ない。
迫ってくるものが、断然ちがう。
だから、毎回発見がある。観る度に感心する。
人間という「生き物」の面白さが、直に伝わってくる。
たまげたものである。
観れば観るほど“山の手”の虜になってしまっている。