ぶちょうほうの画(え)日記(一語一画(え))

亭主「ぶちょうほう」の身の周りのいろいろな風物を「画(え)日記」ふうに綴っています。

6/23日 鞍掛山と無名の763m峰 その5:この山にもヤマヒルが出るようになりました。

2013-06-30 06:46:15 | 草花
三河の山はヤマヒルの出ないところだと思っていましたが、それは大間違いでした。

東海自然歩道のベンチで昼食休憩していたご夫婦がいたので、時間が丁度良かったので、小生もそこで休みを入れました。
ところが隣でご夫婦がただならぬ気配で慌て始めました。
夫婦揃ってヤマヒルに噛まれたようで、主に下肢に集中していました。
奥様はふくらはぎ近くで、ご主人のほうは3箇所もやられていて、血が止まらないようでした。

小生はアドバイスをして、噛まれた箇所の悪い血を出来るだけ絞り出すことと、その後効くかどうか判りませんが、ムヒを貸してあげました。
そして、今後ヤマヒルに寄り付かれないよう、虫除けスプレーを靴とズボンにたっぷり振りかけておきました。

この山にもヤマヒルが出るようになったのですね。ということは鹿と一緒に移動するようですから、今後は三河のどの山にもヤマヒルは出るということを肝に銘じて対処しなければならなくなりました。
ダニと言い、ヤマヒルと言い、厄介なものが蔓延してきたものです。

身包み剥がれて ↓

リョウブの木の外皮が剥がされて痛々しい姿になっています。鹿による食害でしょうね。



ミヤマシキミ ↓

まだ実は青いですが、粒は大きくしています。



昼食中のお二方 ↓

小生もここで(非常食ですが)昼食です。ご夫婦は違うところに行くはずでしたが、道を取り違えてこちらに来たようで、これから先の地図を持っていませんでしたので、小生の地図を差し上げました。お礼にチョコクッキーを頂きましたが、これは貴重な栄養源になりました。
この後に冒頭記述のヤマヒル騒ぎとなりました。



三ツ瀬明神山 ↓

東の方角に、三ツ瀬明神山が、迫力のある姿を見せています。



エイザンスミレ ↓

エイザンスミレのような葉が出て来ました。エンシュウハグマではないかと推量もしましたが、そちらでは無理が多いようです。



送電線の鉄塔 ↓

送電線が東海自然歩道の尾根を跨いで行きます。この地点に地図上では705mの水準点があるようですが、それは見つけられませんでした。



ヨウシュヤマゴボウ ↓

鉄塔がある場所は定期的に草刈などをして見晴らしも良い場所です。こういう場所で一休みしたいのは人間ばかりでは無さそうで、このヨウシュヤマゴボウもここで一休みした野鳥の糞から発芽したものでしょうね。



ウツギ ↓

この山に来て季節なのにもかかわらず一度も出会わなかったウツギがここでだけ見えました。



ホソバキリンソウ ↓

鉄塔の下の岩のところにホソバキリンソウが咲いています。



テンナンショウ属 ↓

花は終わって、実を大きくしている最中のようです。



木の階段 ↓

ここでもやや過剰気味に安全配慮がされています。
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6/23日 鞍掛山と無名の763m峰 その4:「御殿岩」にある「危険登らないで」という注意書きをどう捉えるか

2013-06-29 06:35:54 | 草花
今回のレポートでは東海自然歩道上に「御殿岩」という岩の露出したところが有り、そこにあった看板の説明ではかつてそこには天神様がお祀りしてあったそうで、そこからこの名前がついたそうです。
でも、もしそうなら「天神岩」という名前のほうがもっと相応しいような気がしますね。
この岩上からの眺めは抜群で、山裾からの高度差は約460mありますが、その間が文字通りの断崖絶壁なのです。
しかし、登り口のところに木の看板で、「危険登らないで」とあります。
善良な市民はこうあれば、まずそれを犯して登ることを強行しないでしょうね。
ところがネット上では皆さんがここに登って得られた景観などを広く流しています。
これは「善良」であるか否かの問題ではなさそうです。
どちらかと言えば「危険だから登らないようにしましょう、しかし、どうしても登りたければ自己責任でどうぞ」・・・・・という意味のようですね。
もしそうだとしたら日本語は難しいというよりも、何か奥歯に物の挟まったような表現方法のような気がしますね。

本当の意味の禁止でしたら、「立ち入り禁止」と謳い、そこに入れないように囲い込んで鍵を掛けて遮断すると徹底しそうですね。

小生は景観を得たいがためにそこに立ち入り、怖い思いをして来ました。

ヤマボウシか? ↓

障子岩の最高所からの眺めが続きます。
眼下に白い花が見えますが、望遠で一杯引き寄せても、それが何の花だかはっきり判りません。ヤマボウシなのでしょうか。



マルバアオダモ ↓

障子岩の最先端について、掴んだ木がこれでした。種になったものをつけたマルバアオダモですね。



ナベワリ ↓

もう15年ほど前になりましょうか、この山の中腹歩きで沢山見たナベワリがすっかり姿を消してしまいました。植林された苗木の杉がすっかり大きく育ち、下生えの草達の生活環境が著しく変化してしまったためですね。中腹でついに見ることの出来なかった草に稜線で出会えました。



稜線の道 ↓

稜線の道は概ね痩せた道なのですが、両脇に木が茂り、恐怖感を感じることなく、涼しく歩いていけます。



安全配慮 ↓ 

さすがは国策の道ですね、こんな立派なものが付けられています。



これも立派な安全装置 ↓

こういうものが付く以前なら、この道は「危険箇所あり!」として敬遠されていたことでしょうね。
痩せた岩の稜線に、このような鉄柵が施されると途端に安心感が出てきます。



宇連山 ↓

木の隙間から宇連山が顔を現しました。



カシワバハグマ ↓

蕾を持ったカシワバハグマが出て来ました。



イワカガミ ↓

このあたりのものはイワカガミのうちでもヒメイワカガミとなるのかもしれません。鋸歯の多少で決めるようですが、ハテサテどちらになるのやら・・・・です。



イチヤクソウ ↓

山行中でこの姿に5度以上は出会いましたが、花をつけたものは、ついにありませんでした。



御殿岩 ↓

冒頭で記述した御殿岩につきました。「危険登らないで」との看板にも拘らず、自己責任という事で、岩の先端まで行ってみます。



ネジキ ↓

岩の上をへっぴり腰で、そろそろ歩きます。先端で捕まった木はこれでした。
ネジキの花がまだ着いています。



塩津温泉 ↓

眼下に460mの落差がありますが、車をおいて歩き始めた塩津の集落が見えています。



懐かしい峰々 ↓

かつて精力的に歩いた峰々が程よい距離、程よい高さで聳えています。
左端に本日行く予定の763m峰が見えています。





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6/23日 鞍掛山と無名の763m峰 その3:鞍掛山山頂を往復して東海自然歩道を北東に進む。

2013-06-28 06:45:51 | 草花
今回山に入って暫く歩いてから、昼食を持っていないことに気づき、慌てました。
本来なら、アプローチの段階でコンビニに立ち寄り、弁当を購入してくるつもりでしたが、カーナビが想定外の道を案内し続けてくれていたので、そちらにばかり気を取られて、弁当購入が欠落してしまったのでした。

いつも非常食を持ち歩いているので、仕方がないからそれで済ますことにしました。
これは大変心細いことでしたが、今回の行程は距離が短かったので、非常食だけで歩きとおせると判断し、山歩きは計画通りにこなそうと、あくまでも強気で押すことにしました。

クロモジの実 ↓

この部分の東海自然歩道は稜線歩きとなっていますが、やや痩せた稜線の両脇には木が生えていて、恐怖感は感じないで歩いていけます。
クロモジの実がやや大きめに可愛らしくついています。



ギンリョウソウ ↓

時季的な要因でしょうかそれとも雨が少なくて乾燥しているからなのでしょうか、出合ったギンリョウソウはみな痩せこけているように感じました。



ヤマクルマバナ ↓

稜線から離れて、以前水場のあったところまで下りることにしました。以前は道がつけられていましたが、今はその痕跡さえもなくなり、草を押しのけて、倒木を跨いで進んで行きます。
到着した水場は荒れ果てていて、以前の面影が残っていませんでした。
そんな場所でひっそりと咲いていた花がこれでした。



コクサギ ↓

花の時期は過ぎていますが、葉の匂いは特有で、生ゴムのようなにおいが有ります。
それ以外には見当たらないようでしたので、また斜面を登り返して稜線に復帰します。



コアジサイ ↓

ところどころでこの花が出てきますが、開花が遅くて、ほとんどが蕾でした。
これは一番花の進んで姿でしたね。



コナスビ ↓

小さな花が出て来ました。家の近くの公園でも見る草ですが、標高800mを超す場所でも咲くのですね。



鞍掛山山頂 ↓

木の階段で小さな突起を3山ほど越えてから、頂上直下の段を登ると木立の中にある山頂に着きます。別段新しい発見はありませんでしたが、あたりを見回します。
眺望が全く聞かないのが残念なところですね。


鞍掛山山頂 ↓

山頂から40-50m離れた所に休憩施設があります。不時の荒天のときは役に立ちそうです。
これから来た道をびわくぼ峠まで戻ることにします。


ヤブレガサ ↓

ヤブレガサとモミジガサの区別も実は大変難しいものがありますね。中間的なものが実に多く出てきて迷うことがしばしばあります。こちらはヤブレガサで良さそうです。



びわくぼ峠着 ↓

再びびわくぼ峠に戻って来ました。今度は東海自然歩道をそのまま真っ直ぐ北東方向に進みます。




鞍掛山 ↓

東海自然歩道は障子岩を回りこむように付けられていますが、この障子岩は落差50-80mほどの大岩壁で、それがまるで屏風のように250-300くらい続いています。今回は一度しか見られませんでしたが、この大岩壁にウチョウランやヤマユリ(=三河ではホウライジユリと呼ぶ)が着くのです。
東海自然歩道からちょっと離れて、この障子岩の一番端で、一番高いところまで行ってみることにしました。その絶巓からの眺めはそれらしいものがありましたが、特筆すべきは眼前の鞍掛山の眺めですね。
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6/23日 鞍掛山と無名の763m峰 その2:久しぶりにウチョウランを見る。

2013-06-27 07:27:40 | 草花
今回目当てにして来たウチョウランは、野性ラン愛好家にとってはかなり評価の高いランであったようです。
今ここでwikiの記述を引用すると:

ウチョウラン (Orchis graminifolia シノニム Ponerorchis graminifolia Reichb.f.) は地生ランの一種で、小柄な多年草。
紫の花が美しいため、山野草として栽培されるが、そのため野生では非常に希少になっている。(中略)

特徴:
草丈5-20cm前後。 茎は斜上し、細い葉が数枚ある。茎の先端に数花から数十花をつけ、花色は通常は紅紫色。唇弁に濃紅紫色の斑紋と距がある。花期は6月頃(産地により異なる)。地下には小豆大から小指頭大の球根があり、春に新芽を出す。夏の生長期に1-3個程度の新球根ができ、秋に地上部が枯れ、球根だけで越冬する。

分布:
本州、四国、九州、および朝鮮半島南部の低山の岩場に自生する。絶滅危惧II類。
低山の湿った岩壁の、岩の隙間にたまった土や草木の根、苔の中などに自生する。霧のかかる岩壁などではイワヒバなどと共に見つかる。

園芸化の流れ:
昭和40年代頃から「ウチョウランブーム」と言われるほど栽培収集が過熱し、希少個体は投機対象にもなった。価格の高騰と共に専業の採集人もあらわれ、商業的な大量採集がおこなわれた。
この時期に野生個体は著しく減少し、野生絶滅、あるいはそれに近い状態となった個体群も多い。
多くの自生地では現在にいたるまで個体数が回復していない。

その後、昭和60年代頃までに無菌播種などによる人工増殖技術が確立され、希少系統の大量増殖が可能となったため価格が暴落しはじめた(中略)。
現在、園芸生産品の大量流通によって、園芸的に見劣りがする野生個体の盗掘はほぼ無くなっている。というより取れるところは取り尽くされたとも言える。
(引用終了)

つまり、昭和の高度経済成長期に突然人気者となり、野生のものはほぼ取り尽されて、それが回復しないまま、現在に至っているということですね。
しかし、「ほぼ取り尽された」と言う表現は曖昧であり、もっとはっきり言えば、「人の手の届くところの株はほぼ取り尽くされた」と言ったほうが、より、実態に近いかと思います。

と言いますのは、昭和60年以降でも小生は多くの場所でこのウチョウランを目にしているからです。
しかし、そのどれもが、手の届く場所ではなくて、近づくのに命がけの場所ばかりでありました。
今回はそういう場所のものを見るために普段は持ち歩かない双眼鏡を携行しました。

ヤマブキショウマ ↓

まだ花が一部しか綻んでいませんが、ヤマブキショウマではないでしょうか。



障子岩と出会った初め ↓

山道は電光形に高度を上げて行きますが、それが終わると岩壁の下に出てきます。ここには上から水が雫になってひっきりなしに落ちています。ここで双眼鏡を出してウチョウランを探します。  しかし、見当たりません。ウチョウラン探しは一筋縄では行かないようです。



イワヒバ ↓

上の岩壁から、岩と共に落ちていたイワヒバを集めてみると、こんな塊りになります。
園芸家がいかにも欲しがりそうですね。この環境でも生き延びられるように、まとめて岩の上に載せておきました。



オニグルミ ↓

オニグルミの実が落ちています。もう少し後なら実が食べられるのに・・・・と思うと残念な気もします。



クマシデ ↓

こんなものまで落ちています。このクマシデの実は軽いものです。どうして枝ごと落ちてしまったのでしょうね。



イワタバコ ↓

イワタバコが随分葉を大きくしています。この株なら充分に花をつけられますね。
花芽を探しましたが、見つけられませんでした。



ウチョウラン(環境) ↓

暫く振りに出会いました。ウチョウラン。少々岩を攀じ登り、やっと見つけました。
wikiの記述どおりに、<霧のかかる岩壁で、イワヒバなどと共に>・・・咲いている株を見つけました。 カメラの普通のレンズで撮りました。



ウチョウラン(ズーム) ↓

レンズを替えて、望遠で目一杯に寄せてから、それをソフトで延ばしました。
今山行ではウチョウランにこの一度出会えたのみです。



びわくぼ峠 ↓

ここで登山道は、東海自然歩道と合流し、主稜線を歩くことになります。
鞍掛山の山頂を目指して、ここから往復することになります。所要時間は70分くらいです。



ヒメシャラ(落ちた花) ↓

ネットのお友達のところで、ヒメシャラの綺麗な画を見ていますので、そう言う機会があれば是非見たいと思っていた花が、地面に落ちて、傷んでいました。



ヒメシャラ ↓

木の幹は赤っぽくて、ツルツルしています。この山行ではヒメシャラの木を10度以上見かけましたが、花はすべて、終わってしまっていました。
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6/23日 鞍掛山と無名の763m峰 その1:登山口から歩きだすまで

2013-06-25 17:08:46 | 草花
この日曜日に、三河の鞍掛山を歩いて来ました。
その第一の目標は、この5日くらい健康を損ねていましたので、身体慣らしでした。
そして次なる目標は暫く見ていないウチョウランを久しぶりに見る事と定めました。

最初は大まかな位置 ↓

鞍掛山は、愛知県北東部の北設楽郡設楽町にある山で、岩古谷山から宇連山まで続く稜線上にあり、主稜線は東海自然歩道の一部分を構成しています。



行動予定図 ↓

いつも山に出かけるときには、このように線を引き、そのコースをGPSに転写しておき、実際に自分が歩いているときに、そのとおりに歩けているかどうか、適宜チェックをしていきます。 ところが今回は大いに狂いました。(駐車地点から反時計回りで歩きます



実際に歩いた軌跡 ↓

上の行動予定図と比べて、最後の部分が大きく違ってしまいました。それは、763m峰に着いてから、それから後、駐車地点まで戻る区間で、あまりにも急斜面で、身の危険を感じて、どうしても降りるすべが見つけられず、やむなくP763mの取り付き点まで引き返したことによります。



断面図 ↓

断面図の左から右に歩いたわけですが、一番右のひと山が余分に増えたことになります。
それにより、下山時刻が大幅に遅れてヘッドライトをつけての下山となりました。
この日はスーパームーンとのことで。満月の月明かりを期待しましたが、生憎雲に隠れていました。(スーパームーンについては後日記事中で記述します。)



登山口 ↓

今回は豊田の市内を走り抜けて、塩津温泉のあるこの集落まで入って来ました。
カーナビに案内を任せると思いもしない道を使ってくれます。
この地は山懐の温泉宿になっていて、今でも数件は営業しているようです。



ヤマアジサイ ↓

今回は一定の標高の場所で実に幅広くこの花を見ました。先ず始めに車を置いた目の前に現れます。



ドクダミ ↓

これはこの塩津温泉から登るルートだけで見ました。他の道では見なかったので、後から入ってきたものなのでしょうね。



山道の入口 ↓

ここから山に入っていきます。古びた「東海自然歩道」の標識の脇に「熊出没注意」、そして道の反対側に石仏が安置されています。



ウワバミソウ ↓

湿気の多い道を歩きますので、ウワバミソウも出てきます。



ヤマアジサイの道 ↓

道の両側をヤマアジサイが埋めて、一人行く小生を見守ってくれています。



ハエドクソウ(葉) ↓

まずは葉だけです。


ハエドクソウ(蕾) ↓

小さな花の蕾が、ひょろっと細長い茎の先端部にあり、葉はずっと下のほうでありますので、小生の写真技術ではとても一枚の画では手に負えません。葉と花(蕾)を別々に撮りました。
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