ぶちょうほうの画(え)日記(一語一画(え))

亭主「ぶちょうほう」の身の周りのいろいろな風物を「画(え)日記」ふうに綴っています。

8/22日 安曇野西に聳える餓鬼岳訪問 その6:百曲がりを登りきり餓鬼岳小屋までの道のり

2013-08-31 06:44:29 | 草花
百曲がりの急登を登り切ると、最後の部分は餓鬼岳小屋に到る巻き道となります。
今回は百曲がりの最終部分から、この草地の部分のレポートとなります。

サンカヨウの実 ↓

粉を吹き、美味しそうな色をした青い実を試食してみました。見た目ほどには美味しさが迫っては来ませんでしたね。



クロトウヒレン ↓

花の時季には遅れて見ていますので、大して魅力を感じないのですが、咲き始めの花はとても新鮮で個性的でした。



トリカブト ↓

これが何トリカブトかはわかりませんが、高山で見るトリカブトは品位があります。
これが猛毒であることは品格に影響を来たしません。



ヤマブキショウマかトリアシショウマ ↓

葉を見て、ヤマブキショウマを感じて撮りましたが、もしかするとトリアシショウマだったかもしれません。その詮索はパスして、こんな高山にまでこの美しい花が咲いていることに感謝です。



ヤグルマソウ ↓

今まで葉ばかりを見て登って来ましたが、ここで始めて花つきの株を見ました。



オオヒョウタンボク ↓

小さな瓢箪のような形をした赤い愛らしい実を見ます。



オガラバナ ↓

亜高山帯の上部に来て、カエデ科のオガラバナ(の翼果)を見ます。



ダケカンバ ↓

いよいよダケカンバの林に入ってきました。もう高山帯入りしてきたようです。



ウサギギク ↓

高山帯の住人が出て来ました。



シナノオトギリ ↓

オトギリソウの仲間は大分前から出てきていましたが、これは比較的大きく育っていました。



モミジカラマツ ↓

道端の草の中にこんな花も混じってきています。



オヤマリンドウ ↓

日が当たっても花を開いては呉れません。



ウラジロナナカマド ↓

季節はナナカマドの実を色づかせてきています。この付近の紅葉も良さそうです。



タカネニガナ ↓

タカネニガナ(だと思います)も他の草に混じって出て来ました。



「ユキザサ」 ↓

「この青い実は何だ?」草を掻き分けて確認してやっと、ユキザサの仲間であることが判りました。



チングルマ ↓

「小屋まで10分」と表示のあるところで、水飲み休憩を取ります。眼前にチングルマの穂綿の姿がありました。



タケシマラン ↓

花は小さいけれども、実はそれに比べて大きく美しい・・・・・そんな意外性のある草ですね。



エゾシオガマ↓

花が不完全ですが巴状に咲いています。



ムラサキタカネアオヤギソウ ↓

紫色のくすんだような花が出て来ました。チョコレート色に近いかもしれません。



餓鬼岳小屋 ↓

小屋に着きました。今回はお世話にならないので裏を素通りして、山頂を目指して進みます。
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ヒナノキンチャクの花を訪ねて。 ほかに盛大な”あて”も見ました。

2013-08-30 10:39:08 | 草花
久しぶりにヒナノキンチャクの花を見て来ました。
この花はヒメハギ科の絶滅危惧ⅠB類(EN)にランクされていて、稀少植物と言えるカテゴリー入りしています。
日本では、福島県以西の16都県に生育が確認されているに過ぎません。
愛知県には確認されていませんので、出かけて見て来ました。

場所については、申し訳ないのですが、詳述するのを避けますが、開けた石灰岩地で生育するようで、撮影した場所は1平米くらいのところに8株くらいが生き延びているような感じがしました。
この場所ですと、何も知らない人がチョット休憩し、腰を下ろしてしまったら即、絶滅するのではないかと思ってしまいました。

保護しようとして柵を設けたら、それによってこの稀少植物の存在が知られ、盗掘に繋がりますので、保護柵設置が出来ないのでしょうが、先行きが心配でありますね。

ヒナノキンチャク1 ↓


ヒナノキンチャク2 ↓


ヒナノキンチャク3 ↓


ヒナノキンチャク4 ↓


ヒナノキンチャク5 ↓

ヒナノキンチャクの名前の由来は、花の下で片側に偏って着く、直径3ミリほどの平べったい丸みを持った果実の姿によります。
草丈は15センチ以下で花は小さく、そのつもりで歩いていても見落としてしまいそうなほど小さなものです。


木の”あて(陽疾)”について
山の斜面に育つ木で、芽吹きの時には地面に対して直角に芽を出しますが、育つ過程で、木は天空に向かって真上に伸びて行きます。
このときターニングポイントになる部分は湾曲します。
この湾曲した幹の部分を”あて(陽疾)”といいます。
”あて(陽疾)”は針葉樹では湾曲の外側(圧縮側)に出来、広葉樹では内側(引っ張り側)に出来るようです。

この”あて(陽疾)”の部分で材を作ると多いに狂うそうです。
ですから「アテにならない」と言う言葉はここから来るのではないかと、かの法隆寺再建時の宮大工棟梁の西岡常一さんがその著書の中で語って居ます。

山の斜面で見た、杉の木のアテ群 ↓

「アテは狂う」・・・・・そう聞きますと、これを材にして実際に使ってみて、その大暴れのし具合を観察してみたい気持ちも起こりますね。
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8/22日 安曇野西に聳える餓鬼岳訪問 その5:亜高山帯をほぼ水平移動して百曲がり通過まで

2013-08-30 06:43:22 | 草花
「めっちゃ」・「まじで・・・」・「ヤバい」・「スゴ~い!」・・・・・今では世間の人たちが普通に使っている言葉ですが、小生はこの言葉がどうにも好きになれずにいます。

「めっちゃ」・・・・・関西系のお笑い芸人が多用して、それが全国的に使われだしたのでしょうね。「滅茶苦茶」から来ている言葉でしょうか。

「まじで」・・・・・・これは昔から関東の落語家が使っていましたが、長い年月掛けて、これを一般人も真似して使うようになりました。

「ヤバい」・・・・・・これはある種の業界人が使う下卑た言葉で、多分にスラング的であります。「ヤ」の字の付く社会の方達はこれを逆転して「バヤイ」と言う使い方をしていましたね。

「スゴ~い」・・・・・若い女性が滅多矢鱈に使う言葉ですね。殆どの驚きや感動、またはそうではなくてもこの言葉一つで現してしまうのですから残念です。

今回の記事ではガラ場を登りきり、大凪山に着き、平坦な亜高山帯を長く歩き、それが終わりいよいよ最後の詰めの百曲がりの急登を通過するまでのレポートです。

これを嫌いな言葉で表現するとこうなるのではないでしょうか。
「岩屑のめっちゃ転がっている、ヤバイ道を登るのはマジで草臥れました。チョー頑張って登ってから、下を見て思わず「スゴ~い!」と言葉が漏れ出てしまいました。」
まぁ、こんなところでしょうか。

オオカメノキ ↓

オオカメノキの実が今度は良い位置で眺められました。



バイカオウレン ↓

花は勿論終わってしまっていますし、実すら気配が有りません。しかし、花の時季に来たならば、このあたり一帯で沢山の花が見られることでしょう。



大凪山 ↓

結構疲れを拾ってやっと着いた大凪山です。これで高さは1000m稼いだことになり、残すはあと600mくらいです。ここから一気に登ってしまえば良いところですが、そんなに甘くはなくて、これからしばらくは亜高山の針葉樹林帯の中を水平移動していきます。



ナナカマドの早い紅葉 ↓

未だナナカマドの紅葉には早いのですが、何らかの原因で紅葉を始めたものが出て来ました。



石楠花の種 ↓

こちらでは今年花を咲かせた株ですね。種をつけていました。



マイヅルソウの実 ↓

こちらも種の姿が見えます。



アカモノの実 ↓

アカモノも名前の由来となった”赤いもの”をつけています。



蓮華岳 ↓

樹間から蓮華岳が見えてきました。



テングノコヅチか? ↓

いつも見るツルリンドウよりも花が小さくて、スッキリ感のあるものが出て来ました。
おそらくテングノコヅチではないかと思います。



針葉樹林帯 ↓

こんな道が長く続き、帰りのことを考えると、少し心配になり始めました。



ここにリュックをデポ ↓

長い道のりを重い荷を背負って歩くのは今の小生には負担が大きくなりそうですので、重たい部分をここに残して、身を軽くして山頂往復することに切り替えました。
ナップザックに必要物を詰め替えて、リュックは木にぶら下げてデポしておきました。



やや平坦路が続く ↓

平坦路は未だ続きます。一旦下ってから、「百曲がり」と言われる最後の急登に備えます。



ハンゴンソウ ↓

ハンゴンソウは百曲がりの急登で現れ始めました。



オヤマリンドウ ↓

こういう花に目移りしながら急登を頑張りとおします。



ミヤマバイケイソウ ↓

ここでも花は終わっています。



サラシナショウマ ↓

サラシナショウマは良い姿のものが出てき始めました。



ベニバナイチゴ ↓

ベニバナイチゴの大粒な実がついています。試しに頂いてみますが、いつもどおりにさほどの美味しさは感じません。
こうしてやがて百曲がりの急登も通り過ぎていきます。
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8/22日 安曇野西に聳える餓鬼岳訪問 その4:最終水場を後にしてガラ場通過まで

2013-08-29 07:22:35 | 草花
最終水場を後にして、これから沢から離れて、チョット緊張する場所を通ります。
そこは上部からの岩石の崩落地で、しかもそこが急傾斜で、まだ落下してきた岩石類が安定していない場所を通ることであるからです。
かなり長い区間にわたり、落石の危険のある場所ですので、自分が落とさないことはもちろんのことですが、他人の落としたものに当らないように注意することも重要なことになります。
幸いなことにこの場所で誰にも出会いませんでしたので、他人に危険を及ぼすことも、他人から危険を背負わされることもなく通り抜けることが出来ました。

サラシナショウマ ↓

最終水場で水飲み休憩を終え、歩き出したらすぐにこの姿に出会いました。華々しく咲いてはいませんが、ひとまず「保険で」撮っておきます。



カメバヒキオコシ ↓

「亀葉引き起こし」名前の由来のように亀の甲羅のような葉に見えますでしょうか。



「ホタルブクロ」 ↓

ヤマホタルブクロと区別のあやふやな「ホタルブクロ」が出て来ました。



コキンレイカ ↓

花の末期のコキンレイカも出迎えてくれます。



イチゴの仲間 ↓

ナガバノモミジイチゴとするには実の赤いことがネックとなりました。一体何イチゴでしょうね。



ソバナ ↓

花の時季には遅れていますが、今度のものは良い姿に収まっています。



ヤマシグレ ↓

これもミヤマシグレかヤマシグレか悩みましたが、一応ヤマシグレとしておきます。



ズダヤクシュ ↓

沢筋の常連がどんどん出てきます。



ソクズか? ↓

これは普通にニワトコでしょうか?それとも、草ニワトコのソクズでしょうか?撮りながらソクズを意識していましたが、或いは木本だったかもしれません。



イワカガミ ↓

ここでもイワガガミが比較的纏まって生育していました。



ゴゼンタチバナ ↓

季節ここに至りせば・・・・もう既に赤い実をつけてきています。



ゴマナ ↓

全体の姿に違和感がありますが、これもゴマナでしょうね。



ノリウツギ ↓

危険地帯の上部に近付き、やや安心感が出て来ました。石を落さぬように注意して歩きます。
道脇にノリウツギが綺麗に咲いています。



ヨツバヒヨドリ ↓

花の時季には少し遅かったようです。この花にはアサギマダラが吸蜜に寄ってきますね。
復路ではそんな姿を見ましたが、写真を撮ることはできませんでした。



ヤマハハコ ↓

この花もなかなか美しいものですね。



ミヤマコウゾリナ ↓

ミヤマコウゾリナが出て来ました。このガラ場は日照条件がよいので、沢筋とはまた違った植生が現れますね。
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8/22日 安曇野西に聳える餓鬼岳訪問 その3:魚止めの滝から最終水場まで

2013-08-28 06:50:55 | 草花
魚止めの滝の真下まで、ほんの短い距離ですので、ちょっと寄り道をして行きます。
滝の下まで来て見上げると10m以上の落差でしょうか。これですと魚がこれから上には遡上出来そうにありません。
名前どおりにここが「魚止め」となることでしょう。
この道筋の良いところで、沢伝いに歩いていけますので飲み水に不自由なく歩いて来られた事に対して随分心穏やかなものがありました。
しかし荒天時には増水して危険も増すことでしょうね。

ソバナ ↓

花の時季には随分遅れたようですが、一応ソバナを「保険で」撮っておきます。



魚止めの滝 ↓

カメラを縦位置に構えて滝の全景を撮ります。



梯子段の連続 ↓

滝から離れて登山道に戻ります。ハシゴの連続したところを攀じていきます。



滝の三重連 ↓

水量も落差もおとなしい感じですが、「風情あり」と言ったところです。



川を渡って、岩を攀じて ↓

こういう親切な措置がなければ到底山の頂に近づくことは出来ません。



支稜を乗越し ↓

ここではハシゴに手摺りまでつけられています。至れり尽くせりではないでしょうか。



またまた小滝 ↓

小滝を横目に見てずんずん登っていきます。



アキノキリンソウ ↓

岩根に美しい黄金色が出て来ました。



〇印の手前に梯子段 ↓

沢伝いの道は未だ続きますが、道案内がしっかりしているので迷うことなく歩いていけます。



サワギク ↓

か弱い姿のサワギクに会います。



クロクモソウ ↓

こういう湿地の常連が出て来ました。



オオカメノキ ↓

オオカメノキは標高1500m付近の樹木ですね。実をつけて出迎えてくれます。



レイジンソウ ↓

こういう空中湿度の保たれた場所が好みのようで、久しぶりに出会った気がします。
トリカブトの仲間の有毒植物ですが、個性美の持ち主ですね。



最終水場 ↓

2時間半くらい掛けてやっとここに到着しました。高度は500mくらい上げたようですが、高さの点では効率的ではなく、アップダウンを繰り返し、遠回りをしながら歩く道であったようです。
最終水場とあって、ここからの道では水のない行程となります。美味しい水をしみじみと頂きます。
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