句会というものに初めて参加した。
俳句の素養などはまったくない。同業他社の先輩に以前から誘われていて、参加してみたいとは思っていたのだが、都合がつかず、6月28日が初参加となった。
初心者につき、見学がてら。投句なしで、選句だけで許していただいた。
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料理上手で定評の女将さんの小料理屋、というよりは食堂兼居酒屋を会場にして、月に一度開いているという。
メンバーは新聞の俳句の選者2人を含む「先生」と呼ばれる人が4人。あとは、市の部長や教師、テレビ局の社員などなど雑多。一人は東京キー局のテレビのOBで、この句会に参加するためにわざわざ東京から来るという。みな、大学時代から俳句をたしなんでいたり、教師も高校で国語を教えていたりと、俳句に一定の素養をもち、それに全員私よりかなり年配だ。若い女性が一人だけ、会の中盤に慌しく混ざってきたが…。
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60句ほどの中から、気に入った句を一人7句を選び、それぞれ選んだ理由を述べ、最後に作者が明かされる。
その間、女将自慢の料理が出され、チビリチビリやりながら迷句をいじりまわしたり、ひねりだしたり。
頭をひねりながらなので、アルコール量はそれほど進まないが、その分、心地よい適度な酔いを感じながらの投句、選句となる。
言葉を肴に飲む、という感覚。
楽しかった。
こういう酒を知らずに半世紀も生きてきたとは、ちょっともったいない。
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翌・土曜日。テレビで少年サッカーの県大会決勝戦を見ていた。息子の所属するチームが出ていて、終盤に逆転されて準優勝に終わった。
で、にっくき優勝チームのインタビューが始まり、アッと声を出してしまった。
決勝点を奪った敵チームのエースにインタビューをしているのが、昨晩の俳句会参加者のなかで唯一のオレよりも若年だった、あの女性だったのだ。
「テレビ局の先輩に連れてこられたのか」
地元のテレビ局のアナウンサーだが、知らなかった。
いろいろ学びをはらんだ句会であった。
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