(2006年12月のブログから転載)
6月の終わりに母猫が子猫を5匹連れて庭先に現れました。
可愛いのでついつい餌を上げていると、毎日、親子連れで来るようになりました。
1匹か2匹なら飼ってみようかと思って、逃げ回る子猫を捕まえようとすると、
母猫が恐い顔をしてシャーと威嚇します。
車の下にいるのは母猫
7月、8月と餌やりをしていると、毎朝夕、母子で顔を出すようになりました。
でも野良猫の習性でなつかず、近づこうとするとすぐに逃げてゆきます。
9月になると子猫たちは家の中をのぞきに来るようになりましたが、
警戒心が強くて敷居をまたいで中に入ることはありませんでした。
この頃、子猫たちに名前を付けました。
(左から、クニちゃん、ヨモ、クロ、ミルコ、キミちゃん-生後3ヶ月くらい?9月撮影)
車庫の隅にネコハウスを置いて世話をしていました。
母猫は子猫たちが餌を食べ終わるまで、
少し離れたところでじっと見守っていて、
子猫が満腹すると残り少なくなった餌を食べていました。
ネコハウスから顔を覗かせているのがミルコ
10月になると母猫は姿を見せなくなり、
5匹の子猫だけが来るようになりました。
そして11月、私は腎不全のために入院しました。
私が入院すると、猫を飼うことに反対していた妹は、
ネコハウスをかたづけると共に子猫を追い払ってしまいました。
病院でそれを聞いて子猫がとても不憫(ふびん)でしたが、
入院生活ではどうすることも出来ず、
ベッドの上で思うのは家を追われた子猫たちのことでした。
1ヶ月も家を空けたので、餌を食べられない子猫たちは
どこか別の場所に行ったかもしれないと半ば諦めていました。
退院の日、朝食を済ますとすぐに帰ろうとする私を、
「何を急いで帰るのですか?まだ会計が出来ていませんよ」
と、看護師さんが引き止めます。
「あさって、透析に来たときに会計をするので帰ります」
子猫が気掛りな私は看護師さんの声を振り切るようにして家へ帰りました。
家に帰ってネコハウスがあった車庫を覗くと、
なんと5匹の子猫が揃って、
「お帰りなさい」というように私を出迎えてくれました。
それまでは警戒して家の敷居を跨がなかった子猫たちは、
この日から家の中へ平気で入ってくるようになりました。
子猫たちは長い間、さびしい思いをしていて、
私が帰ってきたのがよほどうれしかったのでしょう。
5匹の野良猫を飼うのはたいへんですが、
不妊手術をして家猫として置いてあげようと思っています。
(その後、5匹の子猫は一匹、一匹といなくなり、ミルコだけが残りました)
仮のネコハウスに入っているミルコ