湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

2つボシてんとう虫

2018-05-10 19:08:17 | ポエム
空は
雲が割れて
青空と半分こ


そろそろ
『いいじゃないですかねー』って
知らないうちに
車に入ってきて
ハンドルをぐるぐる回ったあと
私の指先に
てんとう虫が止まったよ


君は
2つボシのてんとう虫さん


珍しいね、こんなところに迷い込んじゃって


古くから吉兆の印だって
いろんな言われがあるでしょう?


幸せを運んできてくれたの?


そして
君はだぁれ?


私を見にきたの?

心配で心配でって?



大丈夫だから

ほんとうに大丈夫だから

あれから泣いてないもん

約束したもん

泣き虫とはサヨナラするって




だから

そっと外へ逃がしてあげる


ありがとう
会いにきてくれて



あれだけ降った雨もやんで
陽が照りだして


気持ち良い風が吹きはじめたよ








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ホワイトセージの眠り

2018-05-09 16:18:41 | ポエム
夜中から降り出した雨は
静かに降り続き
密かに流れを作るのか


どこからか
水の流れる音がする


それが
私の子守唄のように
私に魔法がかかる


私は眠る眠る‥‥


朝になっても
水の流れゆく音はそのままで


まだ
その魔法がかかったまま


私を眠りにいざなうから


私はまた
眠る眠る‥‥


今日は何もしないよ
どこにもいかない


私の魂だけがどこかにいくから


私はこのまま
眠る眠る‥‥



あ、そうだ

『ちゃんと起きられたら
ホワイトセージを焚こう』


夢ん中は空っぽのはずなのに


誰かわかんないけど
麻の白い布をかけてくれた


それに包まったまま


私はまた眠る眠る‥‥



人は魂が疲れたとき
魂のかえる場所があると言う


そっか
私の魂よ


まぁるくなって癒えたなら
私のところへ帰っておいで


それまで
私は眠る‥‥眠る‥‥よ







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愛はかげろう

2018-05-07 22:37:52 | 日記
今日は昼から嵐
窓ガラスに雨が叩きつけられいく


サッシの近くに佇み
流れていく雨を指でなぞると
ちょっと悲しい女の出来上がり



窓ガラス流れ落ちて行く雨を
細い指先でなぞってみる ♪


古い歌になってしまったけれど
私が叔母のスナックで
初めてカラオケでフルコーラス歌った曲なのです
実際、スナックでのカラオケは生涯3度ほどしか行ったことがない。


その記念すべき1回目。
2回目もこの叔母の店


3回目は
会社の打ち上げに一回行って歌わされたのみ。


貴重な体験だった。
もしかして
私は珍しいタイプ?


そして、初めて歌った
雅夢 『愛はかげろう』


その時はすでに
歌のヒットから
かなりの年数が経っていた


何故か、数少ない親戚達が集い
叔母が女手一つで子供を育てるために
開いた店のお披露目だったと思う
フォークを歌うわけにもいかず
演歌かムード歌謡が良いところ

しかし、なんとかスレスレに選曲できたのがこの曲


予約の曲名を言ったとき
驚いた叔母の顔ったらなかったゎ


うちの両親でさえ
私の歌は聞いたことがなく
歌うのも初めて


カラオケデビューだった


全くの行き当たりばったり
みんなの顔が『大丈夫かー』と言っていた。

しかし、歌えるものなのですね。
最後には、大喝采をいただきました。



愛はかげろう 束の間の命
激しいまでに燃やしつづけて
別れはいつも
背中合わせに
人の心をゆらして ♪


ほとんど歌詞の意味がわからない時代のころ


今なら
意味も情景も痛いほど分かります。


分かることが、なおさら痛い


そんなことを思い出していた
嵐のような雨は降り続いていた


雨の降り始めのとき
庭先を通りがかったら
雨に濡れながら
ハクチョウゲ(白丁花)が咲いていた
この嵐で散らなきゃいいけれど


英名『ジューンスノー』
6月の雪


たくましい小さな白い星(雪)が
これから枝いっぱいに咲いていくことを願おう



明日は真冬なみに寒くなるという






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流れ星の翌朝に

2018-05-07 11:22:44 | ポエム
昨日の夜は
水瓶座から流れ星が降るはずだった


夜、小走りに
外へ出てみたら
薄い雲に空は覆われていた


昼間に見える
ベールのような雲は好きだけど

夜ともなれば
暗闇だから
ベールをかけていちゃ見えないよ


目を凝らして

あなたの心を見透かすように

見てみたけど何にも見えなくて


諦めて
部屋に戻って眠ってしまったの




目覚ましが鳴る前に
メールに気づいて開けて見たら


そこには
笑い転げるほどの文字が書かれていた


目覚めに笑うのは
もういつの時以来のことだろう


目覚めた時に
横にあなたはいなくても
一緒にいたような気になった


そうして
笑わせてくれるのでしょ?


そう、私は薔薇より美しい
あなたの為にトゲは抜いてあるから








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嘘を愛する女

2018-05-06 23:25:06 | 日記
今年の1月に映画上映された同題の
小説を読み終えた


なかなか進まなかったのは
最初の10ページ


それを超したらノンストップで読破


映画は見ていないけれど
私の頭の中でも
長澤まさみさんと、高橋一生くんが物語を織り成していく。


5年間、同棲していた相手が
ある日突然、知らない街で
クモ膜下出血で、倒れてしまう。


所持品からは、身元が分からない。
自分の知っていた名前も、
職業も違うと判明してくる。
5年間の同棲した事実はなんだったのか


嘘で塗られた彼は『誰?』


ほんの些細な手がかりを元に
彼の生まれ故郷にたどり着く。


その旅先の居酒屋の女将が言う


『その人が自分の何だろうが関係ないゎ。大切っていうのは、想う気持ちのことだもの』


ズドーンと響いた言葉


そうね
その人が何であっても
自分との関係なんかより
その人が
いかに大切だって想う気持ちって
かけがえのないもの
偽りのない自分の思いのはず


そのあとの
小説の展開に泣けたけど


人は、愛する人と巡り合うと
再生できるんだー。





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