5月。イチゴのシーズンですね。
日本では、クリスマスごろが、ハウス栽培イチゴの旬になっています。そのころが一番よく、また、高く売れるのでしょう。
露地もののイチゴなんて、いまはほとんど見かけなくなりました。でも、本来のイチゴのシーズンは、今頃です。
露地で育ったイチゴの、華やかな香りと程よい酸味、そして、魅惑的な甘さ。何よりも、旬を味わう、という、最も合理的なスタイルが、消えゆくのはとても残念に思います。
さて、みかん畑には今、クサイチゴの赤く熟した実がなっています。
今日も作業の合間に、つまみました。
このクサイチゴ、大実ではありませんから、少しずつ、少しずつ、ありがたく、いただきます。
子供のころは、この実をたくさん集めて、どんぶり飯のように搔き込みたいとか、思ったこともあったかな。
でも、この小さな実を、ほんの少しだけいただくのが、今は良いと思うようになっています。
芥川龍之介の『芋粥』を、思い出します。