昨夜遅く、口が閉まらなくなって、状態が急激に悪くなっていた福吉を抱いて、夫が言った。
これ、絶対におかしい。
酸素が足りなくて口を開いているなら、なんで、顎が歪んで、手で力を加えても、物理的に口が閉まらないんだ?
なんか間違ってるぞ!!
このまま放っておいたら大変な事になるぞ!!
福吉は、だらだらとよだれを垂らし、目もうつろで、もう命の炎が消えかけているように思われた。
確かに、急に口が「物理的に」閉まらなくなるのは、おかしい。
何かあるに違いない。
もう一度、お医者さん行ってくるわっ!!!
今朝、あらゆる仕事や約束をキャンセルして(ごめんなさい)、朝一番に病院に乗り込んだ。
担当の先生は、若い女性だ。経験は浅いけれど、一生懸命に治療にあたってくださっている。
そういう意味で、信頼するというよりも、暖かく見守っている、という気持ちの方が私にとっては強いかもしれない。
先生は、痛ましそうに言った。
もう、口を閉める力もないんですね。
できるだけおうちで可愛がってあげて下さいね。
いや、そうじゃないんです。
病変とは思えないんです。
レントゲンで調べていただけますか?
わかりました。私では分からないので、院長を呼んできます。
しばらくして院長がやってきた。
(この病院には医師が3~4人程常駐している)
う~ん、と言いながら、院長は福吉の口や顎を色々手で探っていた。
あ、分かった!
これだ!!
奥の歯が歪んで、顎関節のほうに挟まってしまっていたのだ!
すぐにその歯を抜歯すると・・・
見事に福吉の口は閉まり、元のきりりとした顔に戻ったではないか!(涙)
ああ、よかったね、よかったね。
担当の先生は恐縮される事しきりだったけれど、そんなこといいんです。
経験を積んで、立派なお医者さんになってくれさえしたら。
もちろん、福吉の病気が治った訳ではないので、今も相変わらず綱渡りの状態だ。
もう、自力でほとんど動けないし、意識が混濁している時もある。
けれど、目を開けると、ちゃんと目力がある。
まだまだ大丈夫。
医療的にはこれ以上できることはないのかもしれないけれど、まだ、死神には追いつかせない。
自宅で、少しでも楽なように、苦しくないように、死神に追いつかれないように、がんばろう。
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