港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


献立は…  
シネマ・ポップス…ときどきイラスト

旅の友・ポップス編 (228) 『さすらいの口笛』

2017-09-24 13:36:10 | 旅の友・ポップス編

『さすらいの口笛』 エンニオ・モリコーネ楽団
”Titoli” Ennio Morricone  【YOUTUBEより】

 
1964年制作、ボブ・ロバートソン (セルジオ・レオーネ)監督によるイタリア映画『荒野の用心棒』の主題歌です。
黒沢明監督の『用心棒』を西部劇風にアレンジしたものでマカロニウェスタンブームの火付け役となりました。
主題歌の『さすらいの口笛』はエンニオ・モリコーネの作曲によるもので、彼はこの曲で一躍映画音楽家として
脚光を浴びました。

関連記事
2014-10-06 映画音楽史(251)『荒野の用心棒』1965年公開

この当時ハリウッドでは主役・準主役級が一流、傍役が二流、テレビ俳優は三流という格付けでした。
クリント・イーストウッドはテレビドラマ『ローハイド』の準主役で人気はあったようですが俳優としての
扱いとしては二流半から三流どころでした。

セルジオ・レオーネが『荒野の用心棒』を撮るにあたり、その主演者にかなり難航していたようです。
何人もの俳優にオファーしたものの ことごとく断られ、ようやく見つけたのがクリント・イーストウッドでした。
イーストウッド自身も最初はイタリア製の安上がりの西部劇に難色を示していたようですが、題材が
黒沢明で、かつ、本人にとっても映画初主演ということで何とか契約に至ることになりました。
そして『荒野の用心棒』は予想をはるかに超える大ヒット、イーストウッドも高い評価を得てあっという間に
一流俳優に駆け上がりました。
イーストウッドのその後の活躍はご承知の通りですが、もし、彼がこの映画に主演していなければ
今日のイーストウッドはなかったでしょう。まさに幸運な男でした。