『ヴェニスの夏の日』 マントヴァーニー楽団
”Summertime In Venice” Mantovani 【YOUTUBEより】
1955年制作、デヴィッド・リーン監督によるイギリス映画『旅情』の主題歌です。
この作品はアーサー・ローレンツの戯曲『カッコウの時節』の映画化で、風光明媚なヴェニスを舞台に婚期を逸した
アメリカ女性がヴェニスを訪れ、妻子と別居中の骨董屋の店主との出会いと別れを描いた恋愛心理映画です。
まるで観光映画のようにサン・マルコ広場や小運河などヴェニスの街を鮮明な映像で捉えながら、主人公の女性の
心理を詩情豊かに描いています。
主題歌はアレッサンドロ・チコニーニの作曲にカール・シグマンが英詩を付けました。
サントラ盤よりも、マントヴァーニー楽団の演奏と主演者のロッサノ・ブラッツィの唄が有名です。
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2014-02-10 映画音楽史(48)『旅情』1955年公開
デヴィッド・リーンはこの作品で色彩映画、海外ロケそして大型作品への道を歩みはじめることになりました。
個人的には彼の優れた特徴は『逢びき』に見られる陰影を重視したモノクロトーンの映像と音響効果による
きめ細かい心理描写だと思っているのですが…