港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


献立は…  
シネマ・ポップス…ときどきイラスト

本日の日替わりメニュー(17)

2018-06-25 13:23:22 | 本日の日替わりメニュー

『君偲ぶ夜』 クラウディア・デ・コロンビア
”Mis Noches Sin Ti” Claudia De Colombia   【YOUTUBEより】 


1950年代から60年代にかけて活躍したアルゼンチンの民族歌手でカンシォンの女王と呼ばれたマリア・テレーサ・マルケスの曲なのですが
残念ながら当のマリア・テレーサ・マルケスの動画がどうしても見当たりません。
いろいろ探していたらトリオ・ロス・パンチョスもレコーディングしているようですね。
歌詞は 「辛い別れながらも決して忘れられない思い出。でも、再び戻ることはない。夜明けが訪れるとき私は涙に咽ぶ」 と綴られており
悲しくも美しいメロディーに心が揺れます。

Sufro al pensar que el destino logró separarnos.
Guardo tan bellos recuerdos que no olvidaré.
Sueños que juntos forjaron tu alma y la mía
y en las horas de dicha infinita
que añoro en mi canto y no han de volver.

Hoy, que en mi vida tan sólo queda tu recuerdo.
Siento en mis labios tus besos, dulce ibaború.
Tu cabellera sedosa acaricia mis sueños
y me estrechan tus brazos
amantes al arrullo del cucurrucú.

Mi corazón en tinieblas te busca con ansias.
Rezo tu nombre pidiendo que vuelvas a mí
porque sin ti ya ni el sol ilumina mis días
y al llegar la aurora
me encuentra llorando; mis noches sin ti,


本日の日替わりメニュー(16)

2018-06-24 17:30:48 | 本日の日替わりメニュー

『愛よ永遠に』 レイモン・ルフェーヴル楽団
”Allegro De La 40eme Symphonie” Raymond Lefèvre   【YOUTUBEより】 


原曲はモーツァルトの交響曲第40番第1楽章ト短調 K.550 で、『愛は永遠に』とも呼ばれています。
 1972年3月にはシルヴィ・ヴァルタンが『哀しみのシンフォニー』というタイトルでモーツアルトを称賛していました。

ポップス とはいうものの、クラシックの領域ですね。

本日の日替わりメニュー(15)

2018-06-23 14:46:33 | 本日の日替わりメニュー

『ファンキールックのお孃さん』(1962)  ボビー・ライデル
”Gee, It's Wonderful” Bobby Rydell   【YOUTUBEより】 


アメリカでは超売れっ子のアイドル歌手ボビー・ライデルの軽快なロックン・ロールですが
なぜか彼は日本のチャートには無縁でした。


当時、”She is Wonderful”だと思っていました…

『情事』 旅の友・シネマ編 (4) 

2018-06-22 17:31:25 | 旅の友・シネマ編



『情事』 L' Avventura (伊)
1960年制作、1962年公開 配給:イタリフィルム モノクロ
監督 ミケランジェロ・アントニオーニ
脚本 ミケランジェロ・アントニオーニ、トニーノ・グエッラ、エリオ・バルトリーニ
撮影 アルド・スカヴァルダ
音楽 ジョヴァンニ・フスコ
主演 クラウディア … モニカ・ヴィッティ
    サンドロ … ガブリエレ・フェルゼッティ
    アンナ … レア・マッサリ
主題歌 『トラスト・ミー』 ( Trust me ) 演奏・サウンド・トラック (ジョヴァンニ・フスコ楽団)



若い建築家のサンドロは上流階級の娘アンナと結婚の約束はしているもののすでに二人の愛は倦怠にむしばまれていた。
ある夏、二人は仲間数人とシチリア島の近くにあるエオリエ群島へヨット旅行に出かけたが突然アンナが姿をくらました。
サンドロはこの旅行に同行していたクラウディアとアンナを捜している間に深い仲になる。警察もアンナの捜査を打ち切り、
友人たちがシシリーに戻った頃には誰もアンナの事件を口にしなくなっていた。ある夜、クラウディアはサンドロが見知らぬ
女と抱き合っている現場を目撃する。二人は底知れぬ虚無感に包まれてエトナの夜明けを迎える。



この作品は知的ネオリアリズムの鬼才といわれたアントニオーニ監督による『太陽はひとりぼっち』、『夜』と共に愛の不毛
三部作と称されていてその中でも最高傑作と呼ばれています。
物語の筋はというと、無人島の見物に出かけた一行のひとりの女性が突然姿を消し、一組の男女がその行方を探し回る…
ただ、それだけだで起承はあっても転結がなく、物語性は全くありません。アントニオーニはこの作品によって映画は物語を
見せるものではなく、登場人物の心理を映像表現する映画へと進化させていきました。
感情を映像で表現するという作風は知的リアリズムと称されます。その論理をもってすれば下手なストーリーは不要なのです。
ストーリーがあれば観客はその進展に気を取られすぎて逆効果となって映画の本質を見失ってしまいます。
アントニオーニは説明を一切せずに、心のつながりを失って孤立し漂流する現代人の不安と孤独や癒しきれぬ真実の愛への
渇きを、背後に広がる無人の冷淡な風景を多用しながら、表向きでは繋がっている男女も実際は互いに隔絶し冷たい浮遊の
個にすぎないという愛の不毛を映像で表現、追随を許さない独自の映像芸術を確立しています。
ラストシーンは冷ややかなカメラが二人を傍観するように冷酷に締めくくられていて、まさに映像美学と映像表現の教科書、
映画の本質は映像表現という言葉がぴったりの作品でした。



今や映画はストーリー中心の劇映画が本流で、興業的に成功するためには、起承転結の筋書きドラマという制約が伴います。
劇映画という前提で作品を見ると「何だこの映画は!!」、「失踪した女はどうなったんだ!!」で終わってしまうでしょう。
普通に物語を追って映画を観ている人にとっては物語の転結を説明してもらわないと納得できないでしょうね。
残念なことに巷ではアントニオーニ作品は難解だといわれています。映画を筋書きのあるドラマだと決めつけてこの作品を
見ると難解にしか見えないでしょう。
この映画が難解にしか思えないということは映画に臨む自己勝手な思い込みに起因するのかもしれません。
素直な心で映像に向き合っていただければアントニオーニ作品がなぜ高評価されているのかという理由が
チョットだけでも分かるのではないかと…

  *****

大ヒットにはなりませんでしたが、この主題歌も映画とともにとても印象的でした。

映画『情事』より サウンド・トラック(ジョヴァンニ・フスコ楽団)による『トラスト・ミー』 【YOUTUBE】より


映画『情事』より ファウスト・パペッテイ楽団による『トラスト・ミー』 【YOUTUBE】より


パペッテイ楽団の邦題は『情事のテーマ』でリリースされていました。



  *****


高校一年の終わりごろにこの作品を観たのですが、これまでの映画の概念が破壊されてしまうほどの衝撃でした。



本日の日替わりメニュー(14)

2018-06-21 04:42:48 | 本日の日替わりメニュー

『シェリーに口づけ』  ミッシェル・ポルナレフ
”Tout tout pour ma chérie” Michel Pornareff   【YOUTUBEより】 


1969年、ミッシェル・ポルナレフの作詞・作曲によるヒット曲です。
タイトルの”Tout tout pour ma chérie”は直訳すれば「すべて、すべてを愛しい人のために」ということになります。
これがなぜに『シェリーに口づけ』という邦題になってしまったのでしょうか。
きっとレコード会社の担当者の大いなる勘違いではないかと推測しています。

Toi, viens avec moi
Et pends toi à mon bras
Je me sens si seul
Sans ta voix, sans ton corps
Quand tu n'es pas là
Oh oui, viens!
Viens près de moi
Je ne connais rien de toi
Ni ton nom, ni l'âge que tu as
Et pourtant tu ne regretteras pas
Car je donne 

*****

前日にフォー・シーズンズの『シェリー』を取り上げましたので、シェリーつながりでこちらも聞きたくなりました。