京都旅行の最終日は雨になったのであまり歩かなくて済むよう京都国立博物館に行くことにしました。
京都国立博物館は三十三間堂の近くにありますが、三十三間堂は見たことがあるので近くの智積院を先に見学しました。
智積院は真言宗智山派の総本山です。元は紀州根来山大伝法院(根来寺)の塔頭だったのですが、秀吉の焼き討ちにあい、京都に難を逃れ、後に家康の帰依を受けて豊国神社境内の坊舎と土地を与えられました。その後秀吉が長男鶴松を弔うために建立した祥雲禅寺を拝領しました。
現在、智積院には国宝指定された長谷川等伯等の障壁画がありますが、それらは元々は祥雲禅寺にあったものです。
最初に収蔵庫で障壁画の名作をじっくり見ました。ここには国宝の桜図、楓図、松に秋草図、松に黄蜀葵図(とろろあおいず)、松に梅図(重文)、床の間に松に立葵図、等伯の弟子達による湯松図が飾られていました。
障壁画を見学後、隣の書院に回ると利休好みの庭と桜図、楓図、松に立葵図の複製画を見ることが出来ます。
こちらの複製の障壁画は撮影可能というのが嬉しいところです。
智積院見学後、近くの養源院に行きました。養源院は浄土真宗の寺院ですが、淀殿が父・浅井長政や祖父を弔うため秀吉に願って建てられました。本堂は伏見城の殿舎を移築したものです。
ここは血天井と俵屋宗達の絵が呼びものです。
血天井は関ケ原の前哨戦の伏見城の戦いで自刃した武将の遺体の後が残った板の間を供養のため天井としたものです。ただ月日が立ちすぎたので何となくしか判然としませんでした。
俵屋宗達の襖絵や扉絵は象や麒麟をモチーフにした絵の方は構図が大胆で面白く見られました。