約20年ぶりにT君が仕事仲間のK君を連れて来た。
私 「久しぶりやなあ。この店に来たのはかなり以前やなあ」
客T「えっ、僕を覚えてますか?」
私 「T君やろ。下の名前が確か俊博君」
客K「凄いなあ。T君、この店に入る前に『絶対に覚えてないで』と言うてたやん」
客T「20年近く来てないから、誰もがそう思うやん」
客K「何でそんな古い客の名前を憶えてるのん?」
私 「店が暇で、お客さんが少ないからや」
客K「なんぼ何でも20年間で数十人て事は無いやろ」
私 「そう、数十人て事は無い。数人や」
客K「よけい減ってるやん」
私 「T君の娘さんはM子ちゃんやろ。小学生の時、よう連れて来たなア」
客T「娘の名前も覚えてたんですか?」
客K「へえ、娘の名前も覚えてたん!何でや?」
私 「店が暇で、お客さんが少ないからや」
客K「それはさっき聞いた。しやけど凄いなあ」
客T「それやったら僕の嫁さんの名前も知ってるやろね」
私 「奥さんはK子ちゃん。仕事はY病院の看護師でママ友はY子ちゃんやろ」
客K「へえっ、そこまで知ってるのん?覚える方法を教えてや」
私 「お客さんの名前を覚える方法は…」
客K「そう、名前を覚える方法は…?」
私 「暇な店で働いたらエエねん」
客K「それは無理やわ。今の仕事を辞められへん!」
私 「名前を覚えるコツはあれへん。これは天性のモンや」
客T「K君、残念でした~」
謎かけ:名前を覚えるコツとかけて、東出昌大の不倫で嫁が実家に帰ると解く。どちらも(暗記せい・杏、帰省)