名言

　日曜日の晩、テレビで『情熱大陸・ウェディングドレスデザイナー・伊藤羽仁衣』を見た。
　彼女は幼い頃からデザイナーの父の下でデザインを学び13歳でモードコレクションにオリジナルドレスを発表、22歳で札幌にウェディングドレス専門店を出店。
　そして昨年、東京・北青山に新店舗をオープンするなど、若くしてウェディング界のカリスマ的存在になった。
　その彼女に遺した父親の言葉が「世界中を歩け、人生は夢だらけ」だった。

　妻　「名言やねえ、心に響いたわ」
　私　「ホンマや、世界を歩かんなアカンなあ。俺らも行こか」
　妻　「簡単に世界へ行こかて言うけど、お金もヒマも無いのに何処に行くのん？」
　私　「新世界！」
　妻　「なんや、そうくるか。面白い事、言うた思てるやろけど、いっこも面白ないわ」
　私　「後で、ジワーッと面白いなあと思うで」
　妻　「思えへん、思えへん。あんたにかかったら名言も迷う迷言になるわ」
　※新世界＝大阪の浪速区にある歓楽街。

　一句：名言で　心トキメキ　夢をみる
　謎かけ：名言とかけて、化粧をすると解く。どちらも(名句・メイク)である　

転勤

　名古屋へ転勤して2年になる電話魔のD君から電話があった。

　客D「俺、上司に聞いたんやけど今度、大阪に転勤になるらしいわ」
　私 「こっち(堺)に来(コ)んといてや」
　客D「何でやねん!」
　私 「こっちの平和が乱れる。逆に名古屋の人はもう安心やなあ」
　客D「なんやねん、それ？」
　私 「痴漢とか下着泥棒が無くなる」
　客D「俺、そんなんせーへんわ」
　私 「以前、堺にいてた時に下着盗ってたやろ」
　客D「やめてーや。一体誰の下着を盗ったて言いたいのん？」
　私 「D君が堺にいてた頃、俺の洗濯物の下着よう無くなってた。盗ってたやろ」
　客D「俺、そんな趣味無いわ！」
　私 「しらばくれて、もう…」
　客D「しらばくれてないて」
　私 「そこまで否認するんやったらもうええ、許したるわ」
　客D「許したるわて、俺、何もしてないやん。それはそうと最近、若い女の客来るか？」
　私 「そら、こんな商売やってたらタマには来るわいな」
　客D「俺好みの女は来るか？」
　私 「そら、自分(D君)好みの女の子は来るけど、相手が自分(D君)を好めへんわ」
　客D「かえす言葉、無いわ」

　一句：慣れるまで　不安が多い　転勤は
　謎かけ：転勤とかけて、屋台のラーメン屋と解く。どちらも(異動・移動)します

心のこり

　60代のお客のAさんが細川たかしの“心のこり”のカラオケを入れた。前奏の部分で私がひと言…。

　私 「これからAさんが自己紹介します～」
　客A「♪私バカよね、おバカさんよね～」と唄い出した。
　私 「バカて、今ごろ気ぃついたんかいな」
　客A「なんや余計な事言うて、唄われへんやん！」と歌を中断。
　私 「スマンスマン、最初から入れるわ」
　客A「もうエエワ。唄う気分がそがれたわ」
　私 「しやけどこの曲、昔から唄(ウト)うてたな」
　客A「小学校からかな」
　私 「そんな時代、この曲はまだなかったわ。1975年頃に出た曲やで」
　客A「俺の25歳の時の曲や。あの頃、よう売れたなあ。よう聞いたわ」
　私 「細川たかしのスカーッとした歌声で唄う心のこりで、心のコリがほぐれたわ」

　一句：よく聞いた　心のこりが　懐かしい
　謎かけ：心のこりとかけて、スイカ割りをする人と解く。どちらも(未練・見れん)でしょう

娘の縁

　「7月24日に大阪府泉南郡熊取町で開催する『NHKのど自慢』に応募したいので、それに対する心構えやコツがないかとネットで検索していたらこのページに辿りつきました」とのメールがあった。
　私が出場した『NHKのど自慢堺大会』に彼も出場したが予選落ちをしたので、そのリベンジで今回出場するとか。
　メールの続きには、私の娘とは小、中学校の同級生で、テレビで娘が亡くなった事を聞いて覚えていたが、その時はそれが同級生だったとは思いもよらなかったと綴っていた。
　そして今日、彼は早速店に来た。娘の小、中学校時代の話を聞いたり、のど自慢の応募内容のコツや選曲を話し合った。
　彼が娘のHPに辿りついたり同じのど自慢の予選会で共に競い合っていたのに驚き、娘と同級生と聞いてまたビックリ。そして今日まで全く知らなかった彼と出会い親しく会話が出来たのは娘が引き合わせたからだと思った。

　一句：知らぬ人と　親しく会話　娘の縁
　謎かけ：娘の縁とかけて、友とギターの二重奏をしたと解く。どちらも(引き合わせ・弾き合わせ)ました

男の子

　初めて来たお客のY君は、休みの日は子供の面倒をみているとか。

　私 「子供は男の子？女の子？」
　客Y「5歳の男の子やねん」
　私 「へえ、男の子かいな。男の子やったら元気やろ？」
　客Y「うん、元気やで。男の子はワンパクがええねん」
　私 「まんぱく(万博)？上海であった博覧会か？」
　客Y「それ、ばんぱくやん」
　私 「中国は『ばんぱくでもいい、たくましく育ってほしい』で、成長したなあ」
　客Y「丸大ハムはそんな感じのコピーはあったけど、中国にはそんなコピーは無いで」
　私 「男の子やったら一緒にキャッチボールをしたいて聞くけど…」
　客Y「そうや、それが夢やねん」
　私 「中学校に行くようになったら、一緒にお酒を飲んだりして」
　客Y「中学校は早すぎる！一緒にお酒を飲むのは夢やけど、二十歳(ハタチ)になる迄待つわ」
　私 「それと、一緒にソープランドに行ったり」
　客Y「さすがにそれは抵抗があるわ」

　一句：父親の　夢をもたらす　男の子
　謎かけ：男の子とかけて、ビリヤード解く。どちらも(タマ付き・玉突き)である

男の子

　初めて来たお客のY君は、休みの日は子供の面倒をみているとか。

　私 「子供は男の子？女の子？」
　客Y「5歳の男の子やねん」
　私 「へえ、男の子かいな。男の子やったら元気やろ？」
　客Y「うん、元気やで。男の子はワンパクがええねん」
　私 「まんぱく(万博)？上海であった博覧会か？」
　客Y「それ、ばんぱくやん」
　私 「中国は『ばんぱくでもいい、たくましく育ってほしい』で、成長したなあ」
　客Y「丸大ハムはそんな感じのコピーはあったけど、中国にはそんなコピーは無いで」
　私 「男の子やったら一緒にキャッチボールをしたいて聞くけど…」
　客Y「そうや、それが夢やねん」
　私 「中学校に行くようになったら、一緒にお酒を飲んだりして」
　客Y「中学校は早すぎる！一緒にお酒を飲むのは夢やけど、二十歳(ハタチ)になる迄待つわ」
　私 「それと、一緒にソープランドに行ったり」
　客Y「さすがにそれは抵抗があるわ」

　一句：父親の　夢をもたらす　男の子
　謎かけ：男の子とかけて、ビリヤード解く。どちらも(タマ付き・玉突き)である

修学旅行

　一見のお客Tさんと常連の女性客N子ちゃんの席が隣同士になった。
　
　客T「お姉ちゃん、ちょっと訛りがあるなあ。どこの出身？」
　客N「東京！」
　客T「ほんまかいな。それ、東京弁と違うで。東京にどんなけ居てたん？」
　客N「2泊3日！」
　客T「それ、修学旅行やん」
　私 「修学旅行？やんちゃやから、枕投げしてたやろ」
　客N「いや、してないで」
　私 「やんちゃなN子ちゃんが、枕投げ、せーへんわけないやろ」
　客N「枕投げはない。正座させられてたから…」
　私 「なんや、もっと悪かったんかいな」
　客T「何で正座させられてたん？」
　客N「夜中に騒いで障子の紙を破ってん」
　私 「障子を破った？ショージキによう言うた」
　客N「そやけど、一寸しか破れてないのに3時間も正座やで。大げさや思えへん？」
　私 「ショウジ(小事)は大事(ダイジ)て言う諺があるからなあ」

　一句：枕投げ　修学旅行を　思い出す
　謎かけ：修学旅行とかけて、高校野球と解く。どちらも(先生・宣誓)がついてます

溶接

　お客のTさんは目と腕が痛いとか。

　客T「俺、仕事を頑張りすぎて目と腕が痛いねん」
　私 「Tさんも年寄りやなあ」
　客T「仕事で頑張って痛いだけや、年寄りと違うで」
　私 「頑張るのは年寄りの証拠や。年寄りは『若いもんには負けへん』言うて無理をして、結局は身体をいわす(痛める)ねん」
　客T「あぁ、そうか。俺、会社で溶接の仕事が溜まってたんやけど、若い子に競争しよと挑まれたから、頑張って普段の3倍もこなして勝ってん」
　私 「それ若い子の作戦や。のせられたなあ。残業したないからTさんに仰山させたんや」
　客T「ホンマや。そう言えばその若い子、デートや言うて退社後に颯爽と帰ったわ」
　私 「それに引き換え、Tさんは3倍も仕事をして目と腕を痛めた。割に合わんなあ」
　客T「ホンマや、若い子は女の子とデート、俺はオッサンとチビリ酒…」
　私 「それはそうと、どんな溶接をしてるのん？」
　客T「配管の溶接や。肉眼では見えへん障害物の裏側を溶接したり高所作業もしたり肉厚1mm前後の材料を溶接したり肉厚50mmを超えるような配管まで様々や」
　私 「溶接の話を、ようせつめい(説明)してくれた」

　一句：溶接の　火花散らして　競争す
　謎かけ：溶接とかけて、古くから伝わる事柄の記録と解く。どちらも(電気・伝記)もある

すっぴん

　今日は雨なので屋内駐車場がある高島屋に行った。そこで若いカップルが「マスター！」と後ろから声をかけてきた。

　S君 「マスター、久しぶりです」
　私　「おっ、S君とT子ちゃんかいな。こんなとこで会うとは奇遇やなあ」
　ママ「久しぶりやね、オッチャンて分かった？」
　S君 「なんとなく、マスターに似てるなあ思てん」
　私　「後ろから頭を見て分かったんやろ」
　ママ「何で頭やのん？」
　私　「俺は顔で売ってないねん、頭で売ってるねん」
　ママ「頭で売ってるって、アンタ、そんなに賢くないやん」
　私　「頭言うても、ハゲの事やがな。ところでS君、ママには気ぃ付けへんかったやろ」
　S君 「うん、まあ…。なんで？」
　私　「すっぴんやからや。S君はママの化粧したとこしか見てないやろ？」
　ママ「怒るで～!よっぽど化粧がアツイみたいやんか！なあ、S君」
　S君 「なんとも、言えません。でも、ママはスッピンでもベッピンやからエエやん」
　私　「スッピンとベッピン、うまい事ダジャレでかわしたな。今度、店来たらイッピンをサービスするわ。ほな、ショッピン行こか」

　一句：すっぴんの　ママに気づかず　すれ違う
　謎かけ：すっぴんとかけて、私の川柳と解く。どちらも(ノーメイク・ノー名句)やなあ

赤ちゃん

　お客のI子さんが知り合いに、犬の赤ちゃんを貰ったとか。

　客I「知り合いが飼ってる犬が赤ちゃんを産んだので１匹貰ってん。めっちゃ可愛いわ」
　客M「私とこも、以前飼ってた猫が4匹も赤ちゃん産んだけど、ホンマ、可愛かったわ」
　私 「人間でも動物でも、赤ちゃんはみんな可愛い」
　客I「ホンマやねえ。寝顔がまた可愛いね」
　私 「そうそう、この間もノミの赤ちゃん見たけど、寝顔が可愛かったわ」
　客M「そんなもん、見られるわけ無いやん」

　一句：赤ちゃんの　仕草、寝顔に　癒される
　謎かけ：赤ちゃんとかけて、スポーツ・チームの連帯感と解く。どちらも(産科・参加)で生まれる