新種の生物30種発見、ガラパゴス沖の深海 「地球最後の未開地」
南米エクアドル領ガラパゴス諸島周辺の深海で、海洋科学者らの国際研究チームが、新種の無脊椎動物30種を発見した。同諸島の国立公園当局が17日、発表した。
ガラパゴス国立公園の声明によると、深海専門家らが発見したのはソフトコーラルと海綿動物の群体で、中にはタケサンゴ10種、八放サンゴ4種、クモヒトデ1種、海綿動物11種の他、コシオリエビの名で知られる甲殻類の4種が含まれるという。
ガラパゴス諸島の国際NGOチャールズ・ダーウィン財団は「今回の発見には、熱帯東太平洋では初めて見つかった巨大な単型のソフトコーラルや、1メートルを超える大きさまで成長する新種のガラス海綿、無数の近縁類を宿すウミウチワなどが含まれている」と発表した。
同財団の科学者らは、国立公園理事会と海洋探検基金と協力し、最新鋭の遠隔操作型無人潜水機を用い、水深最大3400メートルの深海の生態系を調査。
2015年に実施された深海調査では、全長64メートルの探査船ノーチラスからROVの「アルゴス」と「ヘラクレス」を遠隔操作した。
研究を率いた同財団の海洋科学者、ペラヨ・サリナス・デレオン氏は、「深海は、地球最後の未開地として残っている。今回の研究によって、ガラパゴス諸島のあまり知られていない生物群を目にすることができた」と述べている。