- 古い小さな一戸建て。故人はトイレでなくなって腐乱していた。用を足していた最中なのか、その前なのか、その後なのか・・・考えても仕方がないことだが、考えてしまった。
床は腐敗液でベトベト・ヌルヌル、大量のウジが這い回っていた。
床の汚染はある程度拭き取って、クロスを剥がして完了(簡単なようで難しい)。
そして、問題が便器。便器自体の汚染も根気強く拭けば何とかなったが、一番往生したのがその詰まり。
腐敗が進み液化した人肉・脂肪等が便器内にタップリ溜まっていたと思われ、今度は、更に時間が経過したため、それが乾燥して凝固し、トイレが完全に詰まっていたのである。
糞尿で詰まることはあっても、人間そのものだったもので詰まるなんて・・・。
素人の方にも分かりやすく表現すると、茶色で固めのとてもクサーイ!粘土が、便器の奥から半分位までギュウギュウに詰められているような状態である。
まず、その塊を少しずつ除去。
機材の届く奥まで除去できたので「ヨッシャ!これで流れるぞ!」と勢い込んで水洗レバーを引いた。それが失敗だった。
トイレの詰まりは解消されてなく、流れでた水洗タンクの水は便器からオーバーフロー。
しかも!その水ときたら、黒緑色の腐った水(当然、臭い!)で、たくさんのウジも一緒にでてきた。タンク内の水を事前に確認する基本的なことを忘れてしまっていた。
タンクの水がなくなるまで汚水は流れ続け、私はなす術もなく呆然と見ているしかなかった。思わず、心の中で「助けて!クラシア~ン。」と呼んだ。
ただの詰まりとは違うけど、トイレの詰まりには違いないから、クラシアンなら「トイレのトラブル8000円」でやるのだろうか(やるはずないか)。
その後の作業をどうしたかは、この場では省略。ユニフォームを汚しながらも、頑張って綺麗にして遺族も喜んでくれた。もちろん、トイレの詰まりも解消。
トラックバック 2006/05/25 投稿分より
私が今まで人の死に直面したのは、友人の交通事故死のみです。お通夜の際友人と対面しましたが、顔は綺麗なままでした。「顔だけでも綺麗で良かった」とみんな言っていましたが…、もし、違う状況だったら…。
何が言いたいのか自分でもよく分かりませんが、とにかく、人は様々な状況で亡くなる場合があることを、改めて知りました。私にはそういった状況と直面する機会が無いので、とても興味深くブログを読んでいます。
存在すら知らなかった仕事(失礼。)ですが、もっと広く認知され、尊敬されるべき仕事だと思います。
応援している方々は既にたくさんいらっしゃいますが、私もその一人ですので、心の片隅においといて下さいね。
ユーモア精神たっぷりの方のようですね。
お仕事頑張ってください。
自分は死ぬときは綺麗に死にたいと思いました…
寒気がしてきます・・・・・
なんですか。
茶色で固めのクサ~イ!粘土ってなんですか。
便器に詰まる人間ってなんなんですか。
助けてクラシアン!!!!!!!
知らない世界を垣間見ることが出来、すごく面白いです。 仕事柄怪我や、感染等気を付けて下さ