富士をテーマに取り上げて思い浮かぶ画家を挙げるとなると、葛飾北斎、
歌川広重(浮世絵)や、横山大観、下村観山等々、枚挙に暇が無い。
絵は、CMや販促品に使われた物を見ると、一層身近に感じることがある。
広重の「東海道五十三次」は、永谷園の販促用カードに使われた事があった。
北斎の「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」は、SHARPの液晶テレビAQUOS
のTVCMに吉永小百合と共に登場した。
特に後者の、あの迫力ある波頭のCGには感心する。と同時に、波頭が崩れて
いく一瞬の様を鮮やかに切り取り、そして単純化した北斎の観察力の鋭さ、計
算し尽くされた構成力、緻密にして大胆な構図と躍動感は、あのゴッホをうな
らせ、ドビュッシーをして交響詩「海」の作曲に至らしむるに十分であったと聞く。
http://www.sharp.co.jp/products/cm/tv/tv115.html
では、構成力とは具体的に何を指すのか。
その一つに、「黄金分割」、「黄金比」が挙げられる。
黄金比は古来最も均整のとれた割合だとされているもので、約1:1.618である。
http://www.xpress.ne.jp/~mkgold/ougon.html
「神奈川沖浪裏」につては、『続・黄金分割』美術出版 (1977)柳亮氏の分析を
基にした解説が以下にある。
http://homepage3.nifty.com/~cmomn4/Hokusai_j.htm
北斎は、1999年アメリカの雑誌『ライフ』に、「この1000年で最も重要な功績を
残した世界の100人」にただ一人選ばれた日本人である。
(やまざくら)
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