クレール美容室の独り言

近年は女性の抜け毛や薄毛が増え続けています。それらの予防にために安全な美容施術やヘアケア商品の開発を行っています。

木を見て森を見ず

2019年05月24日 | セーヌ・シリーズ(ヘアケア商品)
昨日は遠方のお客様から、以下のようなご質問を頂きました。

またまた教えてほしいことがあり、メールさせて頂きました。
先日、初めての美容院に行った際に頭皮の拡大写真を撮っていただきました。
見ると頭皮の乾燥、毛穴の詰まりが確認できました。
ぞっとしたのですが、現実は受け入れなければなりません。
やはり、毛穴が詰まると発毛に影響がありますか?頭髪が痩せて成長しますか?

このような質問があり、ご心配をされていましたので、ちゃんと詳しくご説明させて頂きました。

ここで、ある画像を紹介します。


この画像は当店で夕方の6時頃にマイクロスコープで撮影したモニターを掲載しています。

一般にこの画像を見た時には、ほとんどの方が「汚れてる」「脂っぽい」と思うでしょう。
でも、このコンディションこそが育毛には重要なのです。

画面を見ても分かるように、毛髪の太さも太く、毛量もとても多いです。
それを表しているのが同じ毛穴から均等な太さの毛髪が3本生えている事です。

頭皮には皮脂腺や汗腺があり、その皮脂と汗が混ざり、そこに皮膚常在菌が関与してグリセリンを作ります。
それが天然クリームとなり、バリア層を作り頭皮(皮膚)を守ります。

シリコン配合の製品を使用する事の一番の問題点はここにあります。

また、逆に毛穴の周りが綺麗に空き過ぎていると、そこから雑菌が入り感染する事があります。それが毛嚢炎(頭皮湿疹)です。

でも、一般的に美容師がこの画像を見たら脂の過剰分泌と捉える人が多く、脱毛症になると警告するかも知れませんね。

マイクロスコープでの毛髪診断は毛穴の詰まりや頭皮の乾燥状態だけではなく、シャンプー後の経過時間、詰まっている皮脂の色、汗腺の詰まり、毛髪の太さ、生えている角度など、あらゆる情報を精査して判断することが重要なのです。

それを見極められるようになるには豊富な経験が必要です。

ただ毛穴が詰まっていると言うだけで頭皮の健康状態の判断を下すのは、言ってみれば「木を見て森を見ず」って感じですかね。

思っているよりも、頭皮の診断は奥が深く難しいのです。

コメント
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