2020. 10. 秋のススキ&コスモス
秋も深まり草花が咲き誇っていますが、清少納言も「方丈記」のなかの第64段「草の花はススキが一番」と書いております。「きれいな草花が沢山ありますが、この中にススキを入れないのはとても納得できないとみんな言うことだろう。だいたいが秋の野の素晴らしさといったら、ススキに尽きるのである。穂先が濃い紅色なのが朝霧に濡れて風にたなびいてる様子はこれほどのものが他にあろうかと思えるほど。とは言え秋も終わりになると、まるでいいところがない。色とりどりに咲き乱れていた花々があとかたもなく散ってしまったのに、ススキが冬の終わりまで、頭が白くばさばさに乱れているのも知らずに、盛りの昔を思い出してるような顔で風になびきながらふらふら立っているのは人間にひどく似ている・・・そういう深い洞察があってこそ、哀れ深いというべきである。」よくぞ申したり清少納言様私も老人ですが、老人が一人語りに昔を語るばかり。人生模様でもありますね。