茶道 - Japanese Tea Ceremony -
私達の「古典の会」も岡倉天心の「茶の本」を勉強始めていよいよ最終回を迎えることになりました。特に私はこの本の中にある「花」という章段に感銘をうけました。天心さんは人間と野に咲く花は友であることを強調しております。「原始人は思いを寄せる乙女に初めて花束を捧げる時、獣でなくなったのだ。自然介の粗野な本能を脱して人間になったのである」私達は花と共に食べ、飲み、歌い、踊り、戯れるのである。花無しでどうやって生きていけるだろう、花はどんな病人も慰め疲れた人の心の闇に光明をもたらすことだろう。花の穏やかな優しさに接すると丁度愛らしい子供を見ていると希望がよみがえってくるように、この世へのおとろへかけた信頼を回復する、そして最後に私達が土に返る時には花こそが墓の上で嘆き悲しんでくれるのだ」このように天心さんは書いております。これが日本人の精神伝統に深く根ずくものであります。自然は人間より偉大であり、むやみに人間の手を加えるべきではないという老荘思想を天心さんは強く説いていたのがとても印象強く残っております。花を愛する心が和の心を生み、一服のお茶がその間を取り持つことになり平和な世を維持していくことになります。現代の騒然としてる世の中に一輪の花が和を運んでくれることでしょう。💐💐