約2週間にわたりMAVICのホイールを試乗させて戴きましたので、そのインプレッションを簡単に綴ってみたいと思います。現状CAAD10で使用しているWH-6700との比較となります。
最初に試乗したのがKsyrium SLでした。重量は前後で1485gでWH-6700の1651gと比べ166g軽いのですが、リムの造りや独特のきしめん型のスポークなど、見た目的にはKsyrium SLの方がWH-6700よりはるかに丈夫そうに見えます。
SHIMANOのホイールは軽量化の為か総じて非常に細いスポークを使用しているのに対し、MAVICのKsyrium SLはきしめん状のがっしりとしたエアロスポークを採用しているのが特徴のひとつです。
スポークが折れそうに細いWH-6700は見た目的には軽そうに見えますが、Ksyrium SLはフロントハブにカーボンを使用するなどの工夫があり、スポークの本数も18本と多いにも関わらずフロントホイールだけで50g軽いのです。
Ksyrium SLのフロントハブはカーボン製の為、WH-6700と比べると大き目で、一見して空力は大丈夫なのと感じてしまうのですが、高速域ではWH-6700よりはるかによく回ってくれます。中低速域ではややもたもたする感じがありますので、コストパフォーマンス的に中低速でのんびりと走りたいという人向きではないと感じました。
一方で30km/hを越えた辺りから走りが軽くなり、40km/hまでの加速感はWH-6700とは比較になりません。それと一度スピードに乗ってしまうと、多少脚を緩めても急激に速度が落ちることはありませんので、高速走行を維持するのは非常に楽だと感じました。
加えて坂が楽に登れることには正直驚かされました。試乗用でスプロケットが12-25Tの為、ロングライドの際の登りに一抹の不安はありましたが、これまで一度も登りきることができなかった激坂もリア25Tで見事クリア!これには本当に驚きました。
高速走行にはディープリムと考えがちですが、途中に坂のあるロングライドでは重量のあるディープリムより、軽量で坂も楽に登れるKsyrium SLの方が向いていると思います。特に巡航速度30km/hが壁になっている私のような市民サイクリストには最適なホイールといえるかもしれません。
SHIMANOのホイールも決して悪い訳ではあえいませんし、コストパフォーマンスが高いことも確かですが、ある意味で個性がなく面白みに欠けると感じ始めています。価格的にも重量的にもWH-7900-C24-CLに目が行きそうですが、MAVICのホイールの個性を知ってしまうと、例えDURA ACEグレードであっても少々物足りなさを感じてしまうのではないでしょうか?
ただ、試乗用ホイールに装着されていたタイヤYksionとチューブはどうしても好きになれませんでした。タイヤをミシュランPRO4にチューブをラテックスにしたら走りはもっと良くなるだろうと思っています。2013年モデルからはMAVICのロード用ホイールはすべてタイヤ付き販売となるのが残念です。
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