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【霊告月記】第七回  原爆の加害者としての日本人 村上春樹のカタルーニア国際賞スピーチ

2016年05月01日 10時00分00秒 | 霊告月記6~10

【霊告月記】第七回  原爆の加害者としての日本人    村上春樹のカタルーニア国際賞スピーチ

オバマ大統領の広島訪問の可能性が話題になっています。それに関連して思い出したことがあります。村上春樹が広島の原爆被爆者慰霊碑について実に独創的な解釈を述べているのです。日本人は原爆の被害者であると同時に加害者でもある。さらに日本人は原発の被害者であると同時に加害者でもある。その反省の意味合いを彼は慰霊碑の文言に読み取っているのです。これはおそらく村上春樹だけがなしえた独創的な解釈でしょうがが、その前提になる彼の世界観は貴重であり普遍性を持っています。村上はこんなふうに語ります。


----広島にある原爆死没者慰霊碑にはこのような言葉が刻まれています。


 「安らかに眠って下さい。過ちは繰り返しませんから」

 素晴らしい言葉です。我々は被害者であると同時に、加害者でもある。そこにはそういう意味がこめられています。核という圧倒的な力の前では、我々は誰しも被害者であり、また加害者でもあるのです。その力の脅威にさらされているという点においては、我々はすべて被害者でありますし、その力を引き出したという点においては、またその力の行使を防げなかったという点においては、我々はすべて加害者でもあります。

---我々は電力会社を非難し、政府を非難します。それは当然のことであり、必要なことです。しかし同時に、我々は自らをも告発しなくてはなりません。我々は被害者であると同時に、加害者でもあるのです。そのことを厳しく見つめなおさなくてはなりません。そうしないことには、またどこかで同じ失敗が繰り返されるでしょう。

 「安らかに眠って下さい。過ちは繰り返しませんから」

 我々はもう一度その言葉を心に刻まなくてはなりません。

        【村上春樹】カタルーニャ国際賞スピーチより
         於: スペイン・バルセロナ 2011年6月9日


村上春樹のカタルーニア国際賞スピーチはインターネット上で公開されています。傾聴するに値する講演です。

【村上春樹】カタルーニャ国際賞スピーチノーカット音源ー1

 【村上春樹】カタルーニャ国際賞スピーチノーカット音源ー2

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