かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男の一首鑑賞 375

2021-12-17 17:39:28 | 短歌の鑑賞
  渡辺松男研究45(2017年1月実施)『寒気氾濫』(1997年)
    【冬桜】P151~
     参加者:泉真帆、M・S、鈴木良明、曽我亮子、渡部慧子、鹿取未放
      レポーター:泉 真帆    司会と記録:鹿取 未放


375 冬の日を脇道に入りどこよりも日にあたたかき塀に沿い行く

      (レポート)
 これは実際に動いている作者の姿がよくみえ、また誰にでも共感よぶひなたぼっこのような温もりがあろう。しかし一方で「どこよりも」と一首の腰の部分に、つよく作者の意識を打ち出した様にも感じる。日向、ひかり、霊のあたたかさ。(真帆) 
 

    (当日発言)
★突出していますね、私。(真帆)
★いや、全体としては「向こう側」を考えている訳だから、霊とか考えても特に突飛ではないと思
 いますが。冬の日のぬくみを求める気分は誰にもよく分かりますね。(鹿取)

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